第1回カフェ光文社古典新訳文庫のリポートです

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第1回 カフェ光文社古典新訳文庫

小川高義さんトークイベント「翻訳者が語るとっておきの話」

「フィッツジェラルドとその時代」

2009年5月16日(土) 14:00~15:30

青山ブックセンター本店内にて開催

昨年12月に刊行された『若者はみな悲しい』に続き、9月に刊行を予定している『グレート・ギャッツビー』を翻訳中の小川高義さんをお迎えして、カフェ光文社古典新訳文庫の第1回を開催しました。


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翻訳者が自慢できることといえば、作品をゆっくり読んでいることではないだろうか、とおっしゃる小川さん。『グレート・ギャッツビー』の翻訳も終盤にさしかかった現時点で、どのようにフィッツジェラルドという作家を楽しんでいるか、という視点でお話が進みました。


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フィッツジェラルドの魅力は、ロマンチックでありつつリアリストであるというところで、それがどのようにミックスされているかを楽しんでいると、小川さん。ギャッツビーは、つまり"金と恋の文学"。そして、"夢はたちゆかない"という話だと。時代を越えて、惹きつけられるフィッツジェラルド作品の核はここにあるのかもしれません。


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お話は、作品の中の『リアル』な部分の描写をどう訳したか、について具体的な例を上げながら続きました。時代をどう記憶したかということ、作品に何度も登場する「灰の谷」、生活の中で使われる科学技術、自動車、電話などを時代と照らし合わせて丹念に読み解くことが、翻訳を豊かなものにするのだと、教えていただきました。


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参加者のみなさんは、20代から30代の方が中心で、翻訳の勉強をされている方も多くいらっしゃいました。質疑応答では、フィッツジェラルドファンの方なら「新訳ではどうなるのか」と関心の的になるだろうと思われる箇所「old sport」についての質問も出て、小川さんにどう訳したかお答えいただきました。ぜひ、9月の刊行をお楽しみに。

参加者からは、「大学の授業のようで、内容の濃い時間でした」(30代女性・会社員)、「直接翻訳者から説明してもらうと作品の背景が深く理解できる」(30代女性・会社員)、「小説の時代背景や土地の文化等を正確に理解することの重要性を改めて認識しました」(女性)などの声があがり、また「(翻訳者同士の)対談形式で、お互いの相違点が際だつような機会もあれば」(20代男性・会社員)、と、翻訳者との直接の交流を望む声を多数いただきました。

トーク終演後にいただいた小川高義さんのコメントです。

「熱心にメモをとって聞いてくださる方が多いのにびっくりしました。また話をしやすい会場だったとも思います。 いよいよ完成間近の新版ギャッツビーを、どうぞお楽しみに。もう少しだけお待ちくださるよう願います。」



次回カフェ光文社古典新訳文庫には、6月に野崎歓さん、7月には亀山郁夫さんと、続々ご登場いただく予定です。ご期待ください。

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