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映画『華麗なるギャツビー』6月14日公開! 試写会レポート

『グレート・ギャッツビー』は1920年代のアメリカ・ニューヨークを舞台に、第一次世界大戦後のバブル的な好景気の中で莫大な富を手にしながら、愚直なまでの恋に生きた男の生涯を描いた、20世紀アメリカ文学の名作です。

その『グレート・ギャッツビー』が、バズ・ラーマン監督、レオナルド・ディカプリオ主演で『華麗なるギャツビー』として映画化、2013年6月14日から全国公開されます。 早速、試写会に行ってきましたので、その感想をレポートしたいと思います!

まず、この映画は2D版、3D版、字幕版、吹き替え版の組み合わせがあるようですが、私が観たのは3D字幕版。当初は、『ギャッツビー』って別に3Dでなくてもいいんじゃないか?と思っていたのですが、なかなかどうして!3D版はなかなか魅力的でした!

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本作はすごくざっくりいうと、2つの小さな島、マンハッタンの都市部、そしてその中間にある煤けた地区を行き来する話なんですが、たとえば、普通なら省略されてしまいそうなこれらの「場面移動」に、3Dだからこそ可能になる迫力ある自動車シーン、あるいは空を飛んでいるような不思議な表現が用いられることで、観る者はよりその「場所どうしの隔たり」を強く意識させられる気がしました。つまり、3Dをフルに利用するための映画の撮り方が、物語の構成に大きく影響するということなのですね。本作の場合は、それがうまくいっているように思います。

さて、キャストについて。物語を回想する語り手ニック・キャラウェイはこの話の中では唯一まともで常識的な判断ができる、言ってしまえば、観る者の分身なわけですが、これをトビー・マグワイアが演じています。これはまあわかりやすい配役なんですが、いつスパイダーマンに変身するのか、と思っちゃうところが若干アレです。

そのいとこで本作のヒロインであるデイジーはキャリー・マリガン。これはいつものキャリー・マリガンな感じで鉄板。

個人的には、その友人でデイジーとは対照的なジョーダン・ベイカー嬢役のエリザベス・デビッキさんにグッと来ました。1990年生まれのオーストラリアの女優さんなのですね。まだ23歳とは思えない妖艶ながらシャキシャキした演技です。これからの活躍に期待したいです。

で、今回の主役であるディカプリオですが、これはギャツビー役としてハマリすぎていて凄い! 見終わった後までじわじわきます。まず、最初の登場シーンはいろんな意味で度肝を抜かれますが、こんな登場ができるのはレオ様くらいでしょう! それはそれとしても、謎多い感じ、怖いほどに一途なところなど、すばらしい演技です。まさに、グレートなギャツビーです。

本作は実は142分もある長い映画なのですが、途中で飽きることもなく、ぐいぐい引き込まれるといっていいでしょう。

これが長いのは理由があって、3Dの視覚効果や音楽の現代的アレンジなどが目立ついっぽう、実はかなり原作に忠実に作ってあります。かといってダラダラすることなく、よく作り込んだなあと感嘆せずにはおれません。俳優と制作陣の原作へのリスペクトがうかがえます。

じゃあ、映画を観れば原作は読まないでいいかというとそんなことはなくて(笑)、だからこそ、原作との雰囲気の違いをぜひ味わって頂きたいと思うのです。それと、結末の部分に関して、原作は映画とちょっと違っています。映画の結末もいいのですが、原作の結末のほうが自然なうえに、ギャツビーがもう少しだけグレートに思えると思います。

原作は各社から出ていますが、一番新しい光文社古典新訳文庫の小川高義訳は、なんといっても読みやすさの上ではナンバーワンと自負しています。当然、原文に忠実に訳しながらも、現代に合わせて絶妙にチューニングされた訳といっていいでしょう。映画を見終えてから読むには(もちろん映画を観る前に読むにも)最適な訳だと思います。

ぜひ、この機会に光文社古典新訳文庫の『グレート・ギャッツビー』を読んでみてください!

映画『華麗なるギャツビー』
6月14日(金)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
出演:レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン
監督:バズ・ラーマン
配給:ワーナー・ブラザース映画
映画『華麗なるギャツビー』公式サイト
グレート・ギャッツビー

グレート・ギャッツビー

  • フィッツジェラルド/小川高義 訳
  • 定価(本体686円+税)
  • ISBN:75189-0
  • 発売日:2009.9.8

2013年6月14日 光文社古典新訳文庫編集部 |

映画『アンナ・カレーニナ』公開中!いつ観るの?

こんにちは。古典新訳文庫の傭兵編集者Oです。
トルストイの大河恋愛小説『アンナ・カレーニナ』が3月末から公開になっています!古典新訳文庫の『アンナ・カレーニナ』も、全4巻映画オビになって書店で展開中です。例によって試写会に行きそびれたので自腹で映画を観てきましたが、なかなか楽しめました。感想や見どころなどを紹介したいと思います。

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豪華絢爛、凝ったセットとカメラワーク

とはいえ『アンナ・カレーニナ』はこれまでも何度も映像化、舞台化されてきた作品だけに、いまさらどうやって新味を持たせるのか、というところが一番難しそうだなと思っていたのですが、今回の映画はなかなか凝っていて「なるほど、そうくるか!」と感心します。芝居小屋の舞台で演じられているような場面から始まり、その舞台の「枠」をうまいこと出たり入ったりし、幻想的で非現実的な場面があったかと思うと、ほかの場面では街の背景が「書き割り」だったり、また客席や舞台裏に物語が洩れ出していったり......130分の長い映画ですがとにかく飽きることなく映像に魅了されます! そもそも本作はロシアが舞台なのにイギリス人俳優が英語で演じるイギリス映画なので、シリアスすぎる設定なんか面白くないわけで、その点実によく考えられた演出だと思います。

また、アカデミー賞で衣装デザイン賞を獲っただけあって、登場人物たちの花々しい衣装、立ち居振る舞いなどは見事です。結構面白かったのは舞踏会でのダンスシーン。着飾った男女が、なんだか見たことないようなプログレッシブな社交ダンスを、日体大の集団行動ばりの正確さで華麗に踊ってます。あんな華麗にな!と思います。たぶん。

コンパクトで必要十分なストーリー

130分の映画とはいえ、原作は古典新訳文庫で全4巻。収まりきるのか?あるいは話を詰め込みすぎて分からなくなるのではないか?などの懸念はあったわけですが、その点は著名な脚本家トム・ストッパードの腕が素晴らしいのでしょう、人名などに混乱することなく見られました(と、予備知識なく観たワイフも申しておりました)。また結末にいたるまで、わりと原作「全部のせ」的に忠実に再現しているように思いました。とはいえ、物語の背景、細かい人物同士のつながりを深く理解するには、原作を読むことでより楽しめると思います。

ベッツィ皇女役のルース・ウィルソンのアヒル口にやられる

こういう映画なので基本的には美女・美男ぞろいのキャストなのですが、アンナ役キーラ・ナイトレイはさておいて、端役なのに存在感全開バリバリなのが、ベッツィ皇女役のルース・ウィルソンさんです(画像は各自でググってね)。

彼女はBBCのTVドラマ『刑事ジョン・ルーサー』で主人公を手玉にとる女殺人者を演じて一躍人気になったわけですが(この彼女の演技は強烈で、最初はなんでもない役だったのがどんどん魅力的になっていきます)、本作でも難しい役どころをコケティッシュな「アヒル口」で演じています。もうね、彼女を観るために『アンナ・カレーニナ』観に行ったといっても過言ではありません!

あと、キャストでいえば、アンナの不倫相手であるヴロンスキー役のアーロン・テイラー・ジョンソンは、あの『キック・アス』の主役の人ですが、こんなに美男子だったのかとびっくりします(なんだよ、ダメ男じゃないのかよ)。また、アンナの兄オブロンスキー役のマシュー・マクファディンは、2005年の映画『プライドと偏見』ではキーラ・ナイトレイの相手役を務めていたのも面白いところ。

まとめてしまうと、『アンナ・カレーニナ』はなかなか多層的に楽しめる映画だと思いました。原作はぜひ古典新訳文庫の『アンナ・カレーニナ』でお楽しみください。

映画『アンナ・カレーニナ』
3月29日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国ロードショー
出演:キーラ・ナイトレイ、ジュード・ロウ、アーロン・テイラー・ジョンソン
監督:ジョー・ライト『プライドと偏見』『つぐない』
配給:ギャガ
映画『アンナ・カレーニナ』公式サイト

映画化関連でいえば、古典新訳文庫『グレート・ギャッツビー』も、レオナルド・ディカプリオ主演『華麗なるギャツビー』の6月14日公開に先立って、映画オビになります!古典作品はどうしても他社との競合になることが多いのですが(笑)、本作の小川高義訳はとにかく読みやすいことで定評がありますので、ぜひ古典新訳文庫で「予習」してから映画をご覧ください!

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映画『華麗なるギャツビー』
6月14日(金)より丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
出演:レオナルド・ディカプリオ、トビー・マグワイア、キャリー・マリガン、ジョエル・エドガートン
監督:バズ・ラーマン
配給:ワーナー・ブラザース映画
映画『華麗なるギャツビー』公式サイト
アンナ・カレーニナ1

アンナ・カレーニナ1 <全4巻>

  • トルストイ/望月哲男 訳
  • 定価(本体971円+税)
  • ISBN:75159-3
  • 発売日:2008.7.10

グレート・ギャッツビー

グレート・ギャッツビー

  • フィッツジェラルド/小川高義 訳
  • 定価(本体686円+税)
  • ISBN:75189-0
  • 発売日:2009.9.8

2013年4月 5日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『グレート・ギャッツビー』(フィッツジェラルド/小川高義 訳)

ホーム > Booksリスト > グレート・ギャッツビー

グレート・ギャッツビー

グレート・ギャッツビー

  • フィッツジェラルド/小川高義 訳
  • 定価(本体686円+税)
  • ISBN:75189-0
  • 発売日:2009.9.8
  • 電子書籍あり

リアルな人物造形を可能にした新訳
意外なギャッツビー像が見えてくる。

作品

巨万の富を手に入れ、一途な愛に生きる男ギャッツビーは、じつはあまり華麗ではなかった。愛するデイジーを前にすると緊張のあまりあわてふためく姿は滑稽なほど。リアルな"恋する男"ギャッツビー、ここに誕生!


内容

絢爛豪華な邸宅に贅沢な車を持ち、夜ごと盛大なパーティを開く男、ギャッツビーがここまで富を築き上げてきたのは、すべて、かつての恋人を取り戻すためだった。だが、異常なまでのその一途な愛は、やがて悲劇を招く。過去は取り返せる----そう信じて夢に砕けた男の物語。

F・スコット・フィッツジェラルド
[1896-1940] ミネソタ州セントポール生まれ。プリンストン大学在学中から創作を始め、1920年『楽園のこちら側』で文壇に登場、絶賛を浴びる。妻ゼルダとの、作中人物さながらの華麗な私生活も注目を集め、一躍時代の寵児となる。1925年発表の本書で"ロスト・ジェネレーション"を代表する作家として確固たる地位を築く。そのほかの代表作に、『ジャズ・エイジの物語』『夜はやさし』『若者はみな悲しい』など。
[訳者]小川高義
1956年生まれ。東京工業大学教授。訳書に『停電の夜に』(ラヒリ)、『さゆり』(ゴールデン)、『また会う日まで』(アーヴィング)、『骨』(フェイ・ミエン・イン)、『永遠を背負う男』(ウィンターソン)、『灰の庭』(ボック)、『黒猫/モルグ街の殺人』(ポー)、『若者はみな悲しい』(フィッツジェラルド)ほか多数。
《関連刊行本》
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2013年1月28日 光文社古典新訳文庫編集部 |

《書評》『グレート・ギャッツビー』ー本の雑誌 2010年3月号

本の雑誌 (2010年3月号)の青山 南さんの連載「南の話」で『グレート・ギャッツビー』(フィッツジェラルド/小川高義 訳)を取り上げていただきました。

南の話ー「ギャッとおどろく心の友」
フィッツジェラルド読者にとって、関心の的になるギャッツビーの口癖「オールド・スポート」の訳。野崎 孝さん訳、村上春樹さん訳、またご自身が訳すとしたら、というお話に続き、小川高義さんの新訳に "おみごと、......" と。

WEB本の雑誌>>

『グレート・ギャッツビー』翻訳終了直後の小川高義さんトークイベント>>


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グレート・ギャッツビー
フィッツジェラルド 作/小川高義 訳
定価720円(税込み)

2010年2月22日 光文社古典新訳文庫編集部 |

光文社古典新訳文庫トークセッションinブックオカ 開催!

「ブックオカ」は、「福岡を本の街に」を合い言葉に、地元福岡の書店・出版社・雑誌社・制作者等の有志で立ち上げた実行委員会が中心となって、2006年にスタートした本のお祭りです。会期中は、本、活字の魅力を再発見するさまざまなイベントが開催されます。
そのイベントの一つとして、フィッツジェラルド『グレート・ギャッツビー』の訳者・小川高義さん、ドストエフスキー『罪と罰』の訳者・亀山郁夫さんが講演します。たくさんの方のご参加をお待ちしております。


日 時:10月18日(日)
    第1部 小川高義「意外なギャッツビー発見!」
         13時30分〜15時(13時開場)

    第2部 亀山郁夫「ドストエフスキー『罪と罰』の謎」
         15時30分〜17時(15時開場)

         *各回終了後にサイン会があります。

場 所:アクロス福岡 国際会議場 福岡県福岡市中央区天神1丁目1番1号

入場料:無料 ※要予約
申し込み:ブックオカ実行委員 石風社内 藤村興晴 
     TEL/090-6425-6711 E-MAIL/info@bookuoka.com

     ■ブックオカWebサイトはこちら>>

《内容》
第1部 小川高義さん「意外なギャッツビー発見! ----恋する男はカッコ悪い」

フィッツジェラルド『グレート・ギャッツビー』の新訳を出された翻訳家・小川高義さんが、「翻訳は訳者による演出」という側面から作品世界を読み解きます。

翻訳というプロセスには原文を訳者がどのように解釈するかが不可欠なもの。解釈次第で訳語も、登場人物の印象も変わって来ます。つまり、翻訳は訳者による演出という側面も持つことになるのです。

いままで見えなかった新しいギャッツビー像はどうやって生まれたのか、すでに多くの訳書が存在するなか新訳に挑戦された理由など、小川版『ギャッツビー』誕生の裏話を、原文を参照しながらお話しいただきます。

《小川高義さんプロフィール》
1956年生まれ。東京工業大学教授。訳書に『停電の夜に』(ラヒリ)、『さゆり』(ゴールデン)、『また会う日まで』(アーヴィング)、『骨』(フェイ・ミエン・イン)、『永遠を背負う男』(ウィンターソン)、『灰の庭』(ボック)、『黒猫/モルグ街の殺人』(ポー)、『若者はみな悲しい』『グレート・ギャッツビー』(フィッツジェラルド)ほか多数。

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グレート・ギャッツビー
フィッツジェラルド 作/小川高義 訳
定価720円(税込み)






            
第2部 亀山郁夫さん「ドストエフスキー『罪と罰』の謎_黙過のリアリティ_」
『カラマーゾフの兄弟』のわかりやすい新訳で、ドストエフスキーを現代の日本に甦らせた東京外国語大学長・亀山郁夫さんが、昨年に引き続き「ぶっくおか」に参加されます。今回のテーマは『罪と罰』。

「偶然」によって殺人へと導かれる主人公ラスコーリニコフ。神が仕組んだ「運命」と対峙しようとする彼の「意志」。神に見捨てられた孤独な人間はいかに救われるのか----。

ドストエフスキーがこだわり続け、この作品にこめた、隠れた主題を探り、『罪と罰』が問うもの、その現代性を、わかりやすくお話しいただきます。

《亀山郁夫さんプロフィール》
1949年生まれ。東京外国語大学長。ドストエフスキー関連の研究のほか、ソ連・スターリン体制下の政治と芸術の関係をめぐる多くの著作がある。著書に『磔のロシア』『熱狂とユーフォリア』『ドストエフスキー父殺しの文学』『「悪霊」神になりたかった男』『大審問官スターリン』『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』(ドストエフスキー)ほか多数。

cover85-01.jpg罪と罰 3<全3巻 最終巻>
ドストエフスキー/亀山郁夫 訳 定価 920円(税込み)

2009年9月22日 光文社古典新訳文庫編集部 |

第1回カフェ光文社古典新訳文庫のリポートです

第1回 カフェ光文社古典新訳文庫

小川高義さんトークイベント「翻訳者が語るとっておきの話」

「フィッツジェラルドとその時代」

2009年5月16日(土) 14:00~15:30

青山ブックセンター本店内にて開催



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昨年12月に刊行された『若者はみな悲しい』に続き、9月に刊行を予定している『グレート・ギャッツビー』を翻訳中の小川高義さんをお迎えして、カフェ光文社古典新訳文庫の第1回を開催しました。


翻訳者が自慢できることといえば、作品をゆっくり読んでいることではないだろうか、とおっしゃる小川さん。『グレート・ギャッツビー』の翻訳も終盤にさしかかった現時点で、どのようにフィッツジェラルドという作家を楽しんでいるか、という視点でお話が進みました。

第1回カフェ光文社古典新訳文庫のリポートですの続きを読む

2009年6月24日 光文社古典新訳文庫編集部 |


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