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沼野充義さん、望月哲男さん、増本浩子さん--新刊のお知らせ

沼野充義さん、望月哲男さん、増本浩子さん新刊のお知らせです。

cover_numano_201210.jpg『世界文学から/世界文学へ 文芸時評の塊1993-2011』 
沼野充義/著
作品社
2012年10月発売
価格:3,990円(税込み)

世界の文学の現場から日本にどう向き合うのか、日本にいながら境界を越えていかに世界へ。 20年にわたる文芸時評を通じて、文学の"現在"を照らし出す、著者初の文芸時評集。



cover_masumoto_201210.jpg『デュレンマット戯曲集 第一巻』 
デュレンマット/著 山本佳樹/葉柳和則/増本浩子/香月恵里/木村英二/訳
鳥影社
2012年10月発売
価格:3,780円(税込み)
『聖書に曰く』から始まる五編の作品は、今こそ読まれるべき現代性を孕んでいる。ドイツ語圏で最も優れた劇作家の本格的紹介。
聖書に曰く/盲人/ロムルス大帝/ミシシッピ氏の結婚/天使がバビロンにやって来た



cover_mochizuki_201210.jpg『青い脂』 
ウラジーミル・ソローキン/著 望月哲男/松下隆志/訳
河出書房新社
2012年8月発売
価格:3,675円(税込み)
7体の文学クローンから採取された不思議な物体「青い脂」が、ヒトラーとスターリンがヨーロッパを支配するもう一つの世界に送り込まれる。現代文学の怪物によるSF巨編。

2012年10月30日 光文社古典新訳文庫編集部 |

増本浩子さん・連続講演「デュレンマットの普遍----スイスから世界を見る」第2回レポート

img_20120914_masumoto03.jpg2012年9月14日、東京・赤坂のドイツ文化センターの図書館。連続講演「デュレマットの普遍----スイスから世界を見る」の第2回は、画家を目指していたこともあるスイスの作家デュレンマットが描いた絵を見るところから始まりました。

それはギリシャ神話に出てくる牛頭人身の怪物ミノタウロスと、それを閉じ込めていた迷宮を描いたもの。

今回の講演会のタイトルは、「迷宮としての世界----『トンネル』と『巫女の死』」。デュレンマットが書いた2篇の小説の背後にある「迷宮」について考えていく内容でした。

デュレンマットは、ギリシャ神話を創作の源泉の一つとしていました。この作家がミノタウロスの神話をどう解釈していたのか、『失脚​/巫女の死」の翻訳者、増本浩子さんが紹介していきます。

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「ミノタウロスは知性が劣っていた。そのためダイダロスが作った建物でしかない迷宮を、全世界だと誤認した。しかし、プラトンの洞窟の比喩が示すように、人間も結局はミノタウロスと同じように、限られた知力で世界を眺めているにすぎない」

つまり、デュレンマットは、人間理性というものは、世界を正しく理解するには不十分なものであると、とらえていたのです。

では、小説『トンネル』に不意に現れるトンネルは、何を表しているのでしょうか。主人公の太った青年は、プラトンやキルケゴールを勉強していた若きデュレンマットの姿だといわれています。その青年を乗せた列車が突き進んでいく出口を失ったトンネルは、ミノタウロスの迷宮やプラトンの洞窟と関連したものであり、哲学を学ぶなど、どんなことをしても本当の世界の姿を見ることができない人間の力の限界を示唆しているのでしょう。

次に増本さんは、迷宮と推理小説が、密接に結びついていることについて語りだしました。

『巫女の死』という作品は、ギリシャ悲劇『オイディプス王』をベースに書き上げられたものです。デュレンマットは、『オイディプス王』をとても気に入っていたといいます。理由の一つは、それが父親殺しの犯人を探す推理小説として読めるからでした。

デュレンマットは推理小説に執心した作家でした。それは何故でしょう。

その理由を、増本さんは『薔薇の名前』の作者としても知られるイタリアの哲学者ウンベルト・エーコが書いた推理小説をめぐるテクストを引用しつつ説明していきます。

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それによれば、推理小説は、神を中心とした中世を越えて、人間理性、合理性を中心とした世界となった近代を象徴する文学ジャンルなのです。なぜなら犯罪を合理的に解明していく探偵は、医者や自然科学者、哲学者と同じ行為を行っているから。つまり、探偵も医者たちも仮説を立て、それを検証していくことによって、真実を解明する者たちなのです。

しかし、デュレンマットはこうした推理小説を決して肯定はしませんでした。

「謎としか思えない出来事を解明し、整合性のある世界を描く探偵の物語は、実は、人間には謎としか見えない出来事も、神の目から見ると筋が通っているという、あの中世の時代の物語と同じではないか」というのです。

ここには、人は世界の本当の姿を決して見ることが出来ないという作家の確たる思想があります。デュレンマットにとって、推理小説は、あの神話の迷宮と結びついているわけです。

『巫女の死』は、『オィディプス王』の謎に迫りつつ、遂には謎解きが出来ないということが書かれています。謎を安易に解決してしまう推理小説を批評した作品ともいえましょう。

増本さんはいいます。人間の力には限界があると、この作家は考えていた。しかし、ペシミズムに陥ることはなかった。世界は人間存在よりも常に大きく、歯がたたなくとも、よりよい世界にしていこうという努力をあきらめることはなかったと。

次回は10月5日。講演タイトルは「故障のドラマトゥルギー--『故障』と『失脚』」。デュレンマットの演劇論をめぐる講演です。非常に個性的なドラマトゥルギーを知ることができるでしょう、とても楽しみです。  
[文 : 渡邉裕之・文筆家]

ドイツの古典図書を古典新訳文庫で読む
『デュレンマットの普遍性-スイスから世界を見る』
第3回 故障のドラマトゥルギー-「故障」と「失脚」
日時:2012年10月5日(金)18:30〜

デュレンマットは独自の演劇論に基づいて、自作の戯曲のほとんどを喜劇と名づけたが、そのコンセプトは小説にも生かされている。デュレンマットの喜劇観を理解するのに特に重要な作品となっている『故障』を中心に、そのドラマトゥルギーについて考察する。

[増本浩子さんプロフィール] 1960年生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。専門はドイツとスイスの現代文学・文化論。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』、共訳書に『ブレヒト 私の愛人』(ベアラウ)、『ドイツの宗教改革』(ブリックレ)、『ハルムスの世界』(ハルムス)など。

お申し込みの詳細は東京ドイツ文化センターのサイトをご覧ください。

東京ドイツ文化センター催し物カレンダー>>

増本浩子さん・連続講演「デュレンマットの普遍----スイスから世界を見る」第1回レポート>>


cover151.jpg 『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選』
デュレンマット/増本浩子 訳
定価(本体1,048円+税)

2012年9月28日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選』(デュレンマット/増本浩子 訳)

ホーム > 刊行本リスト > 失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選

  • デュレンマット/増本浩子 訳
  • 定価(本体1,048円+税)
  • ISBN:75253-8
  • 発売日:2012.7.12

豊崎由美さん(書評家)激賞! ミステリーファンとストレンジ・フィクションファンは必読。こんな面白い作家、今までどこに隠していたんですかっ!?

物語

いつもの列車は知らぬ間にスピードを上げ......日常が突如変貌する「トンネル」、自動車のエンストのため鄙びた宿に泊まった男の意外な運命を描く「故障」、粛清の恐怖が支配する会議で閣僚たちが決死の心理戦を繰り広げる「失脚」など、本邦初訳を含む4編を収録。


内容

デュレンマットは現代の世界を「故障の世界」と呼んだ。それが確かに「故障の世界」であることを誰よりも痛感しているのは、東日本大震災以後を生きる私たち日本人ではないだろうか。(訳者)


[書評]
  • ナンクロメイト(マガジン・マガジン)2012年11月号/オモシロ本の世界
  • 四篇それぞれに趣向は異なるが、共通しているのは「この世の深淵をふとのぞいてしまう」感覚だ。(評者:牧眞司さん/翻訳家・SF評論家)
  • GINZA(マガジンハウス)2012年10月号/豊崎由美のワンダーブック3
  • 予測不能なストレンジフィクションが読みたい方におすすめ。4種4様のテクニカルな作品が愉しめる1冊です。(評者:豊崎由美さん)
  • 週刊朝日2012年9月7日号
  • 「あっけにとられる神話の現代的解釈/他人が巻き込まれる悲劇は、どうやらデュレンマットの世界では、喜劇と区別がつかない。そして逆説的なようだが、その区別のつかなさこそ、重苦しさからわれわれを自由にする解放の約束なのだ。」(評者:管 啓次郎さん)
  • 読売新聞2012年8月27日夕刊
  • 「一夜の宿で偶然出会った老人たちと、裁判ごっこを始める営業マンに、もしかしたらこんな最後が?という淡い予想も簡単に裏切られる「故障」など。意外性の宝箱。」
  • ミステリマガジン2012年10月号
  • 「オールタイム・ベスト級の傑作選/『失脚』--延べ15人ものお偉方を、アルファベットで記号化しながらも、そのプロフィルを"寸鉄人を刺す"の精神で描出する筆力は見事で、カリカチュアライズされた人間模様の面白さが抜群。」(評者:三橋暁さん)
  • 毎日新聞2012年7月22日/今週の本棚
  • 「同時代の「なにか」を連想させる現代の寓話/『トンネル』--訳者も指摘しているように、3・11以後の日本の状況を思わずにはいられない寓話である。」(評者:鹿島茂さん)
フリードリヒ・デュレンマット
[1921-1990] スイスの作家。ベルン州コノルフィンゲンに牧師の息子として生まれる。ベルン大学とチューリヒ大学で哲学などを専攻。21歳で処女作『クリスマス』を執筆。24歳のときに短編『老人』が初めて活字となる。同年、最初の戯曲『聖書に曰く』の執筆を開始。50年代から60年代にかけて発表した喜劇によって劇作家として世界的な名声を博したほか、推理小説『裁判官と死刑執行人』がベストセラーに。1988年、演劇から離れ散文の創作に専念することを発表。晩年は自叙伝『素材』の執筆に打ち込む。1990年、ヌシャテルの自宅で死去。代表作に『老貴婦人の訪問』、『物理学者たち』など。
[訳者]増本浩子
1960年生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。専門はドイツとスイスの現代文学・文化論。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』、共訳書に『ブレヒト 私の愛人』(ベアラウ)、『ドイツの宗教改革』(ブリックレ)、『ハルムスの世界』(ハルムス)など。
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2012年9月20日 光文社古典新訳文庫編集部 |

増本浩子さん・連続講演「デュレンマットの普遍----スイスから世界を見る」第1回レポート

実に魅力的でした。スイスのドイツ語文学の作家、デュレンマットについて話す増本浩子さんの語り口が。

img_20120803_masumoto01.jpg2012年8月3日、東京・赤坂のドイツ文化センターで開かれた、「デュレンマット入門----スイス文学を読むために」という講演。これは、デュレンマットの『失脚/巫女の死』を翻訳した増本さんが行う連続講演「デュレマットの普遍----スイスから世界を見る」の最初の会でした。開始10分、その語りに引き込まれてしまいました。

最初、「スイス文学は特殊なところがあるので、この国のことを知らないと、読み込めないところがある」といい、スイスという「知っているようで知らない国」の紹介が始まりました。

スイスを支える3つの原理「連邦制、直接民主政、永世武装中立国」の説明。日本人にとって、驚くべき話の連続だったのでは。たとえば「直接民主政」、同じ民主主義とはいえ私たちのそれとはまったく異質な世界。非常に原理主義というか徹底しているというか......。

そしてフリードリヒ・デュレンマットは、この突出した原理をもつ国家を批判し続けた作家なのです。増本さんは、この作家の主張を鮮明にするために、同時代の作家マックス・フリッシュも舞台に載せます。

フリッシュの戯曲『ビーダーマン氏と放火犯たち』を紹介。内容はこうです。
img_20120803_masumoto02.jpg「ことなかれ主義の小市民ビーダーマン氏は、ひょんなことから怪しげな二人組を居候させることになる。ビーダーマン氏はその二人組が放火犯だとわかっていても、気が弱いあまりに追い出すことができず、結局は町中が焼けてしまうことになる」

この物語は何を示唆しているのか。増本さんは戦後のスイス評価について触れます。スイスは小国にも拘らずナチスに侵略されませんでした。また永世中立国として、困っている難民や亡命者を多く受け入れました。こうしたことが戦後、非常に高く評価されたのです。

またスイス人も、「民兵制によるスイス軍の武力に、ナチスは恐れをなして、侵攻してこなかった」という神話を信じていました。 

しかし、フリッシュ、そしてデュレンマットは、スイスがナチに制圧されなかった本当の理由を知っていました。最大の理由はマネーロンダリング。スイス銀行があることによって、ナチスの財産が生かされることをナチスは知っており、だからこそ、この国家を制圧しなかったのです。

そのことを隠蔽する国家を批判するために、フリッシュは放火犯だとわかっていても何もしない小市民を戯曲で描き、そしてデュレンマットは小説『嫌疑』で、戦中大勢のユダヤ人を殺害していたスイス人医師が、戦後、金持ち相手の病院を経営をしている姿を描き、その医師の罪を暴こうとする刑事の物語を展開したのです。

その他、スイスの拝金主義、官僚主義、民兵制を批判する、二人の作家の作品が数作紹介されていきました。 

こうしてデュレンマットが、スイスの何を問題にしたのかを、増本さんは私たちに伝えました。その語り口には、ある種の演劇性が。政治や文学の難しい言葉を使わず、経験してきたエピソードを挟み込みながら、心をつかむ言葉と声の抑揚を使って行っていったのです。

『失脚/巫女の死』で、私たちはデュレンマットという衝撃的な作家に出会えましたが、この講演会で、どうやらドイツ文学の新たな語り手にも。

次回は9月14日。講演タイトルは「迷宮としての世界----『トンネル』と『巫女の死』」。いよいよ今回翻訳された作品を使って、デュレンマットの世界が本格的に語られていきます。楽しみな第2回です。

[文 : 渡邉裕之・文筆家]
ドイツの古典図書を古典新訳文庫で読む
『デュレンマットの普遍性-スイスから世界を見る』
第2回 迷宮としての世界-「トンネル」と「巫女の死」
日時:2012年9月14日(金)18:30〜

デュレンマットは世界とそこに生きる人間を表現するのに、迷宮と、迷宮に閉じ込められたミノタウロスという比喩を使うことを好んだ。「迷宮としての世界」が作品の中で具体的にはどのように描かれているかを、『トンネル』と『巫女の死』を例にみていく。

第3回 故障のドラマトゥルギー-「故障」と「失脚」
日時:2012年10月5日(金)18:30〜

デュレンマットは独自の演劇論に基づいて、自作の戯曲のほとんどを喜劇と名づけたが、そのコンセプトは小説にも生かされている。デュレンマットの喜劇観を理解するのに特に重要な作品となっている『故障』を中心に、そのドラマトゥルギーについて考察する。

[増本浩子さんプロフィール] 1960年生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。専門はドイツとスイスの現代文学・文化論。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』、共訳書に『ブレヒト 私の愛人』(ベアラウ)、『ドイツの宗教改革』(ブリックレ)、『ハルムスの世界』(ハルムス)など。

東京ドイツ文化センター催し物カレンダー>>


cover151.jpg 『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選』
デュレンマット/増本浩子 訳
定価(本体1,048円+税)

2012年9月 7日 光文社古典新訳文庫編集部 |

2012年7月刊

2012年7月の刊行本

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選
『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選
 
デュレンマット/増本浩子 訳
定価(本体1,048円+税)

豊﨑由美さん(書評家)激賞!
ミステリーファンとストレンジ・フィクションファンは必読。

こんな面白い作家、今までどこに隠していたんですかっ!?

いつもの列車は知らぬ間にスピードを上げ......日常が突如変貌する「トンネル」、自動車のエンストのため鄙びた宿に泊まった男の意外な運命を描く「故障」、粛清の恐怖が支配する会議で閣僚たちが決死の心理戦を繰り広げる「失脚」など、本邦初訳を含む4編を収録。

[解説より]

デュレンマットは現代の世界を「故障の世界」と呼んだ。それが確かに「故障の世界」であることを誰よりも痛感しているのは、東日本大震災以後を生きる私たち日本人ではないだろうか。(訳者)


[プロフィール]フリードリヒ・デュレンマット

[1921-1990] スイスの作家。ベルン州コノルフィンゲンに牧師の息子として生まれる。ベルン大学とチューリヒ大学で哲学などを専攻。21歳で処女作『クリスマス』を執筆。24歳のときに短編『老人』が初めて活字となる。同年、最初の戯曲『聖書に曰く』の執筆を開始。50年代から60年代にかけて発表した喜劇によって劇作家として世界的な名声を博したほか、推理小説『裁判官と死刑執行人』がベストセラーに。1988年、演劇から離れ散文の創作に専念することを発表。晩年は自叙伝『素材』の執筆に打ち込む。1990年、ヌシャテルの自宅で死去。代表作に『老貴婦人の訪問』、『物理学者たち』など。


[訳者]増本浩子

1960年生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。専門はドイツとスイスの現代文学・文化論。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』、共訳書に『ブレヒト 私の愛人』(ベアラウ)、『ドイツの宗教改革』(ブリックレ)、『ハルムスの世界』(ハルムス)など。


[書評]
    このミステリーがすごい!2013年版(宝島社)
    2012年のミステリー&エンターテインメントランキング海外編で5位!
    AXNミステリーチャンネル「闘うベストテン」
    国内外のミステリー書籍の年間ベスト10「闘うベストテン」で第3位! (豊﨑由美さん、香山二三郎さん、大森望さん、杉江松恋さん、石井千湖さん)
    講談社IN★POCKET 2012年11月号
    「あなたが選ぶ2012年文庫翻訳ミステリー・ベスト10」総合ベスト10第9位、翻訳家&評論家が選んだベスト10第10位に選出!
    ナンクロメイト(マガジン・マガジン)2012年11月号/オモシロ本の世界
    四篇それぞれに趣向は異なるが、共通しているのは「この世の深淵をふとのぞいてしまう」感覚だ。(評者:牧眞司さん/翻訳家・SF評論家)
    GINZA(マガジンハウス)2012年10月号/豊崎由美のワンダーブック3
    予測不能なストレンジフィクションが読みたい方におすすめ。4種4様のテクニカルな作品が愉しめる1冊です。 (評者:豊崎由美さん)
    週刊朝日2012年9月7日号/
    「あっけにとられる神話の現代的解釈/他人が巻き込まれる悲劇は、どうやらデュレンマットの世界では、喜劇と区別がつかない。そして逆説的なようだが、その区別のつかなさこそ、重苦しさからわれわれを自由にする解放の約束なのだ。」 (評者:管 啓次郎さん)
    読売新聞2012年8月27日夕刊/
    「一夜の宿で偶然出会った老人たちと、裁判ごっこを始める営業マンに、もしかしたらこんな最後が?という淡い予想も簡単に裏切られる「故障」など。意外性の宝箱。」
    ミステリマガジン2012年10月号/
    「オールタイム・ベスト級の傑作選/『失脚』--延べ15人ものお偉方を、アルファベットで記号化しながらも、そのプロフィルを"寸鉄人を刺す"の精神で描出する筆力は見事で、カリカチュアライズされた人間模様の面白さが抜群。」 (評者:三橋暁さん)
    毎日新聞2012年7月22日/今週の本棚
    「同時代の「なにか」を連想させる現代の寓話/『トンネル』--訳者も指摘しているように、3・11以後の日本の状況を思わずにはいられない寓話である。」 (評者:鹿島茂さん)

[近刊ラインナップ]

2012年8月 7日 光文社古典新訳文庫編集部 |

《書評》『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選』―毎日新聞2012年7月22日

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選

2012年7月22日の毎日新聞「今週の本棚」で『失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選』(増本浩子/訳)を鹿島茂さんに取り上げていただきました。

同時代の「なにか」を連想させる現代の寓話
「『トンネル』--訳者も指摘しているように、3・11以後の日本の状況を思わずにはいられない寓話である。」

失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選 失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選
デュレンマット/増本浩子 訳
定価(本体1,048円+税)

2012年7月24日 光文社古典新訳文庫編集部 |

増本浩子 Masumoto Hiroko

ホーム > 翻訳者リスト>増本浩子

増本浩子 Masumoto Hiroko
  • 失脚/巫女の死 デュレンマット傑作選
1960年生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。専門はドイツとスイスの現代文学・文化論。著書に『フリードリヒ・デュレンマットの喜劇』、共訳書に『ブレヒト 私の愛人』(ベアラウ)、『ドイツの宗教改革』(ブリックレ)、『ハルムスの世界』(ハルムス)など。

2012年7月11日 光文社古典新訳文庫編集部 |


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