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紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#31 「『三文オペラ』『ガリレオの生涯』20世紀最大の劇作家ブレヒトの魅力」 谷川道子さんを迎えて 紀伊國屋書店新宿本店で7月27日(木)開催

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「叙事的演劇」「異化効果」など、演劇に革新をもたらしたブレヒトは20世紀最大の劇作家と言われています。彼の出世作であり代表作になった『三文オペラ』は19世紀のロンドンが舞台。盗賊団のボスに乞食、娼婦、泥棒たちが、下ネタと痛烈な社会批判を繰り広げる音楽劇です。また、教会と対立し幽閉されつつも「それでも地球は回っている」と自説を後世に遺そうとしたガリレオを描いたのが、ブレヒト最後の"自伝的"傑作である『ガリレオの生涯』です。今回のイベントでは、ナチスへの抵抗から亡命生活へ、そして帰国後自らの劇団を設立して世界的に活躍したブレヒトの波乱の人生とともに、彼の劇作の魅力と革新性について、翻訳者の谷川道子さんに存分に語ってもらいます。

(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)


紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫
Readers Club読書会(Readin Session) #31
『三文オペラ』『ガリレオの生涯』20世紀最大の劇作家ブレヒトの魅力
谷川道子さんを迎えて
《日時》2017年7月27日(木)18:30開演 (18:15 開場)
《会場》紀伊國屋書店新宿本店 8階イベントスペース
《定員》50名  ※定員に達し次第、受付を終了させていただきます。
《参加費》無料
《参加方法》7月8日(土)午前10時より紀伊國屋書店新宿本店2階レジカウンターにてご予約を承ります。お電話でのご予約も同日より承ります。
《ご予約・問い合わせ》 TEL:紀伊國屋書店新宿本店2階直通 03-3354-5702 (10:00〜21:00)
※イベントは90分〜2時間程度を予定しております。トーク終了後ご希望の方には谷川道子さんの著書・翻訳書にサインをお入れします。
※19:30以降の入場はお断りさせていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
詳しくは 紀伊國屋書店新宿本店ウェブサイトをご覧ください
[谷川道子(たにがわ・みちこ)さんプロフィール]
東京外国語大学名誉教授。ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『演劇の未来形』(ACT演劇評論賞)、『娼婦と聖母を越えて――ブレヒトと女たちの共生』、『ドイツ現代演劇の構図』など。訳書に『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』『三文オペラ』『アンティゴネ』(ブレヒト)、『汝、気にすることなかれ』(イェリネク)、『指令』(ハイナー・ミュラー)、『ピナ・バウシュ――怖がらずに踊ってごらん』(シュミット)、『ブレヒト作業日誌』(全2巻、共訳)他多数。
母アンナの子連れ従軍記

母アンナの子連れ従軍記

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体571円+税)
  • ISBN:75188-3
  • 発売日:2009.8.6
ガリレオの生涯

ガリレオの生涯

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体1048円+税)
  • ISBN:75264-4
  • 発売日:2013.1.10
  • 電子書籍あり
三文オペラ

三文オペラ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体900円+税)
  • ISBN:75296-5
  • 発売日:2014.8.7
  • 電子書籍あり
アンティゴネ

アンティゴネ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体800円+税)
  • ISBN:75315-3
  • 発売日:2015.8.6
  • 電子書籍あり

2017年7月 8日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『アンティゴネ』(ブレヒト/谷川道子 訳)

ホーム > Booksリスト >アンティゴネ

アンティゴネ

アンティゴネ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体800円+税)
  • ISBN:75315-3
  • 発売日:2015.8.6
  • 電子書籍あり

戦争の死者の弔い、国家と個人、服従か抵抗か......
ギリシア悲劇に 今日的意味を与えたブレヒトの問題作!

作品

「どうか皆さん、最近、似たような行為が私たちにあったのではないか、いや、似たような行為はなかったのではないかと心の中をじっくりさぐって頂きたい」(プロローグ)。
ギリシア悲劇の設定を変え、斬新な装置の演出で観る者へ問いかけるブレヒトの傑作。21世紀の今こそ、読まれるべき作品と言えよう。


内容

テーバイの王クレオンが仕掛けた侵略戦争で、戦場から逃亡し殺されたポリュネイケス。王は彼の屍を葬ることを禁じるのだが、アンティゴネはその禁を破って兄を弔い、伯父クレオンに抵抗する......。詩人ヘルダーリン訳に基づき、ギリシア悲劇を改作したブレヒトの今日性あふれる傑作。



[書評]
    毎日新聞2015年8月30日/今週の本棚
  • 「多様な視点で、国家と戦争の本質を照らしていく。古代悲劇を通して現代を見つめる、ブレヒト渾身の作。」
ベルトルト・ブレヒト
[1898−1956] ドイツの劇作家、詩人、演出家。南ドイツ生まれ。1917年ミュンヘン大学哲学部に入学したのち、医学部に転部。1918年に第一次世界大戦に召集され衛生兵として勤務。1922年ミュンヘンで初演の『夜打つ太鼓』が成功をおさめ、一躍脚光を浴びる。ナチスの弾圧を逃れ、1933年から北欧、アメリカと亡命生活を続ける。戦後は東ドイツに戻り、劇団を設立。自らの演劇活動を再開させたが1956年心筋梗塞のため死去。「叙事的演劇」「異化効果」「教育劇」をはじめ、さまざまな新しい演劇の理論を生みだし実践することで、戦後の演劇界に大きな影響を与えた。代表作に『三文オペラ』『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』『セチュアンの善人』など。
[訳者]谷川道子
東京外国語大学名誉教授。ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『娼婦と聖母を越えて----ブレヒトと女たちの共生』、『演劇の未来形』など。訳書に『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』『三文オペラ』(ブレヒト)、『汝、気にすることなかれ』(イェリネク)、『指令』(ハイナー・ミュラー)、『ピナ・バウシュ----怖がらずに踊ってごらん』(シュミット)、『ブレヒト作業日誌』(全2巻、共訳)他多数。
《関連刊行本》
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2015年8月 6日 光文社古典新訳文庫編集部 |

〈あとがきのあとがき〉『三文オペラ』の訳者・谷川道子さんに聞く

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新訳の『三文オペラ』刊行が8月7日、そして、新国立劇場での宮田慶子さん演出の上演が9月10日〜28日に行われた。上演より1か月早く世に出た古典新訳文庫「あとがき」に、谷川道子さんは「どういう舞台になるのかは、いまだ定かではない。私も期待や楽しみを膨らませながら、ワクワクドキドキと、稽古と本番を待っているところである」と記している。そして、『三文オペラ』の稽古から初日にいたる過程はこのサイトでも随時レポートしてきた。

こうして怒濤の日々を駆け抜け、「三文ロス症候群」に陥っているという谷川さんに、あらためてブレヒトについて語っていただいた。


「肝っ玉おっ母」→「母アンナ」→「度胸アンナ」--息をする翻訳は進化し続ける

------今回の『三文オペラ』で、古典新訳文庫での谷川さんブレヒト翻訳は、『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』に続く3冊目になりました。それぞれ、どのような経緯とお気持ちで取り組まれたのかをお聞かせください。

谷川 そもそも『母アンナの子連れ従軍記』は、「日本におけるドイツ年2005/06」とブレヒト没後50年に際して、2005年秋に新国立劇場で栗山民也演出(大竹しのぶ主演)により上演したいからと翻訳台本を依頼されました。その後に光文社古典新訳文庫が創刊されるということで、そこにブレヒトも入れたいと大橋由香子さんが声をかけてくださったのが最初ですよね。

その頃はまだ「光文社古典新訳文庫」はプランだけで、本当に光文社から新しい古典文庫が出るの? という状況でした。2006年に創刊されて「いま、息をしている言葉で」の新訳が評判をよんで、いまや200冊を超えつつあるのでしょうか。

そこで、それまで『肝っ玉おっ母とその子供たち』という有名な題で翻訳受容されていたものを、『母アンナの子連れ従軍記』と改題して編集者中町俊伸さんの手によって刊行されたのが2009年8月でした。この題名変更も英断(蛮勇)だった? 『母アンナ』でなくせめて『度胸アンナの子連れ従軍記』にすればよかったかなと、実はいまだにちょっと後悔・迷い中ですが......。

----それまでの千田是也さん、岩渕達治さん訳とは違う新訳ですから、「肝っ玉」にまとわりつく古いイメージを変えるために、タイトルを変えるのは必要であり必然だったと思います。でも、今から振り返れば、「肝っ玉」の母性イメージを覆す意味でも、「母」という言葉も取ってしまって「度胸アンナ」にしてもよかったのかも、という悔いでしょうか。

谷川 そうですね。新国立劇場での上演の時にすでに『母アンナとその子供たち』の題になっていたのですが、『子連れ従軍記』で母が同義反復になります。「度胸アンナ」のほうが格好いいでしょ。同じ作品と同定されない危険を冒すのならと。

『ガリレオの生涯』はもっと以前に、ブレヒト生誕百年に世田谷パブリックシアターから松本修演出(柄本明主演)で上演したいと翻訳台本を依頼され、1999年3月に上演されました。その後2011年3月11日に東日本大震災とフクシマ原発事故が起こり、ブレヒトが『ガリレオの生涯』にこれほどまでこだわった理由と『アインシュタインの生涯』という遺稿断片が遺されていることに、あらためて思い至って、そのことはやはりちゃんと語り継いでおくべきことではないかと中町さんに相談。それなら出しましょう、ということになって、『アインシュタインの生涯』遺稿断片もそのまま含めて、2013年1月に刊行されました。

3冊目がこの『三文オペラ』ですが、昨2013年夏、新国立劇場の芸術監督の宮田慶子さんから、是非とも新訳で原典・原点に帰って上演したいというお話を頂いて、中町さんに相談したところ、それなら是非、光文社文庫刊行を並行、いや先行させましょう、ということになりました。ですから、文庫本「訳者あとがき」には舞台について書かれていないので、この「あとがきのあとがき」欄で言及できることになり、嬉しく思います。

「こういう男たちや女たちがいたよ、こういう生き方もあるよ」--ブレヒトが提示したこと

----それでは、今回の『三文オペラ』は、そもそもどういう作品なのでしょうか。舞台化の経緯とともに教えてください。

谷川 『三文オペラ』は30歳前後の若いブレヒトが演劇変革の思いと試み・野心にあふれていた頃、作曲家クルト・ヴァイルと組んで空前の大ヒット作となったエネルギーと魅力あふれる私の好きな作品でした。ブレヒトの原点にも帰れると、喜んでお受けしました。

2014年9月のシーズン開幕作品ということは決まっていましたから、とりあえず出来上がった翻訳をもとに、今年の4月、宮田慶子さんと制作の茂木令子さんとの女性3人で我が家で合宿のような形で台本作りをして、7月から稽古はじめ。その稽古場報告や、初日の感想「三文ドラゴン始動!」などは、光文社と私のブログにすでに書きました。

「『三文オペラ』9月10日に開幕して初日、三文ドラゴン始動!」(2014年9月12日)

文庫版も8月初旬には刊行されたので、せっかくなら俳優や上演スタッフの皆さんにも、原作そのものの翻訳も読んで共有してほしいなと、上演台本は3時間余にまとまるように3分の2ほどに短縮してありますし、お菓子代わりの差し入れとしてプレゼントできたんです。

----差し入れに使っていただいたとは! ありがとうございます。今回の文庫の帯には<『三文オペラ』は女たちの芝居?>とありますね。

谷川 たしかに今回は、「女たちの芝居」という視点をキャッチコピーにしました。作品は共有財です。一人の翻訳者が抱え込むのではなく、時空によってもいろいろな読み方があるし、舞台用作品ならなおさらに、「いま息をしている言葉で」今の人に伝わるように訳したい。しかもこの作品は、女性が元気な作品です。今回の演出も、訳者も、制作者も女性トリオ。ブログに書いたように、新国立劇場のマンスリー・トーク(9月13日)も、宮田さんと私に、ヴァイル研究者の大田美佐子さんが加わって、女性トリオになりました。隔世の感があります。

面白いのは、『三文オペラ』の原作『乞食オペラ』は、17世紀初頭、市民階級が登場し、シェイクスピア戯曲のような王侯貴族でなく、市民が主人公になる市民劇、市民オペラだということです。はじめて市民同士の恋愛や家庭、結婚や家族の問題がテーマとなった。それをブレヒトは巧妙に、盗賊団のボスのメッキースと警視総監のブラウンがボーア戦争の戦友という形で、資本主義が勃興して、帝国主義が植民地支配を拡大していく20世紀初頭にずらしています。

男たちがブルジョアとして成り上がろうとするとともに、それまでは父や夫のものだった女たちが、やっと個人として自立して生きられるようになってきた時代でもある。この時代、やがて女性も選挙権を得るとともに大学にも入れるようになり、服飾デザイナーのココ・シャネルをはじめ、舞踏家イサドラ・ダンカン、音楽家アルマ・マーラーなどなど、数としては少なくても、生き生きした女たちが出てきたのは、そういう時代の息吹きの表われでもあります。

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左からポリー役・ソニンさん、ピーチャム役・山路和弘さん、 ピーチャム夫人役・あめくみちこさん

劇中の登場人物でいうと、ポリーは、父ピーチャムに無断でメッキースと結婚式をしてしまうし、ルーシーも、父タイガー・ブラウンに内緒でメッキースと付き合っています。娼婦のジェニーは、かつてメッキースと所帯をもち、妊娠して流産してしまったという有名な「ヒモのバラード」という歌もでてきますが、結局愛するメッキースを二度も裏切ります。

男たちを取りかこむ、ポリーやルーシー、ピーチャム夫人、ジェニーなど、女たちのしなやかさとしたたかさがこの作品の魅力なのですよね。皆、自律しています、それを今回の役者さんたちは実に生き生きと演じていました......。

ブレヒトは、「こういう男たちや女たちがいたよ、こういう生き方もあるよ」ということを提示しているんじゃないかと私は思うんですよね。上演パンフの鼎談でも話したのですが、ある意味で、メッキースもピーチャムもブラウンも、ブレヒト自身です。人間の振り幅はそれだけ大きい。また実際に、ブレヒトのまわりには、魅力的で多才な男たちや女たちがたくさんいた。作品が誕生した当時、ブレヒトたちはみんな30歳前後、若いパワーで、果敢に、やりたい放題にやっていた(笑)。転換期のマグマが噴き出たようなエネルギーの塊です。

「矛盾のなかにこそ未来がある、矛盾こそ希望だ」--ブレヒトと女たちの共同作業
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----谷川さんは、『聖母と娼婦を超えて ブレヒトと女たちの共生』(花伝社 1988)で、ブレヒトと人生や仕事を共にした女たちを描いています。私はこの本を読んで、ブレヒトのイメージが変わったというか、「ああ、そういうことだったんだ」と腑に落ちた感覚をよく覚えています。それで、古典新訳文庫で新訳していただきたいと思ったわけですが、『三文オペラ』制作にあたっても、すてきな女たちが関わっていますね。

谷川 私自身、それまで従来のブレヒトを論じたものすべてに違和感を感じていました。ブレヒトで「ブレヒト」を反復説明しているだけではないかと。別の視点から語りたいと思ったときに見えてきたのが、女性たちの存在と視点でした。

まず、『三文オペラ』の原作である200年前のジョン・ゲイ作『乞食オペラ』をエリザベート・ハウプトマンが見つけ、英語からドイツ語に訳していました。ハウプトマンは当時のブレヒトの女性秘書で、多くの作品の協力者です。語学の才にたけた彼女の翻訳があったからこそ、急にシフバウアーダム劇場の杮落としの演目が必要になったとき、ブレヒトはその『乞食オペラ』を下敷きにして、『三文オペラ』へと二人で改作できたわけです。ハウプトマンの手が翻訳で入り、台本も一緒に作ったので、彼女の眼差しが入っています。

亡命期のブレヒトの愛人で秘書でもあったルート・ベルラウは、デンマーク王立劇場の女優としての高い地位があり、立派な夫も子どももいたのに、なぜか亡命中のブレヒトについていきました。その後のブレヒトの作品に関わり、舞台写真のほとんどを撮影しています。

『三文オペラ』の実に自在で見事な音楽を作曲した共同制作者クルト・ヴァイルの妻のロッテ・レーニアも、『三文オペラ』ではジェニーを演じましたが、ブレヒト演劇になくてはならない女優でした。彼女は貧しい家庭に生まれ、父親から虐待を受けて家出して、6歳からサーカスに入って軽業や曲芸を、後にはキャバレー歌手をしていたようです。ヴァイルに出会って結婚し、彼の没後の復活にも未亡人として大きな影響を与えた。既成の常識を超えたこれもすごい女性なので、ヴァイルの評伝『ロッテ・レーニャ ワイマール文化の名花』(ドナルド・スポドー著、谷川道子訳、文藝春秋、1992)もぜひ読んでください。

そして、ブレヒトの妻ヴァイゲル。ある意味では一夫多妻的なブレヒトの性向に耐えながら、彼の一番の理解者でした。『三文オペラ』では、娼婦の館の女将役だったのに盲腸炎になってしまったので、そのパートはすべてカットされてしまったようで、残念でしたが。ブレヒトは亡命中、英語や外国語ができないヴァイゲルのために、『母アンナの子連れ従軍記』に聾唖のカトリン役をつくったと言われています。東ドイツ帰国直後には、ヴァイゲルが主役の肝っ玉/度胸アンナをつとめ見事に女優として復活、劇団ベルリーナー・アンサンブルの主宰者もヴァイゲルでした。戦後のブレヒト演劇の時代をともに築きます。

恋愛関係も絡みますから、もちろん、女たちはそれぞれが悩んでいます。ブレヒトと別れようか、どう生きようか、自殺未遂したり......。女同士の関係も微妙ながら、それでもお互いの存在を認め合っているようなところがあります。善悪とか倫理などということも、そこでは簡単に言えない。あの時代、一人で生きていくのはどの女だって大変だし、生きていくことは矛盾だらけ、みんな矛盾を抱えています。

こうした中で私は、矛盾のなかにこそ未来があるし、「矛盾こそ希望だ」ということをブレヒトとこうした女たちから教えられたように思うのです。この女性たちは、何を感じ考えながら生きたのだろうか、と。そのこと自体がとても興味深かった。

----ブレヒトが「女たらし」というのも事実かもしれませんが、それぞれの女たちも「男たらし」でもある?

谷川 そうですよね。むしろ女たちのほうが選んでブレヒトについていった、とも言えます。それにブレヒトは女性関係を隠したりしないで、あるがままにしてるでしょ、証拠もそのまま。女たちにも語るに任せ、たくさん彼女たちの自伝や評伝も出ている。そこが面白いんですよ。悪いと思っていない。

私がこの『聖母と娼婦を超えて』を書いたとき、「ブレヒトを冒涜するのか」と男たちから警戒されましたが(笑)、そういうことではありません。ブレヒトは女たちを搾取していたという観点からの、アメリカの著名なブレヒト学者ジョン・フエギの本が出ていますが、私はそうも思いません。協力者として彼女たちの名前も版権も明らかにしているし。〈ブレヒト演劇〉は協力者たちとの共同作業、まさに〈男女共同参画作品〉だと思うんです。だからマッチョではない。「ブレヒト」というのは、そういう男女の集合名詞なのです。作品は共同の果実。「皆で作った林檎」という言い方もしている。

----先ほど名前がでたアルマ・マーラーの場合は、夫のグスタフ・マーラーに作曲するのを禁じられたわけですし、ほかにも、共同・恊働作業なのに、女性の名は出さずに自分の成果にする例は、芸術でも学問でも日常生活でもたくさんあって、それは確かに搾取といえます。それと同時に、搾取と捉えてしまうことで、女たちの意志が軽視されてしまうジレンマもあって、ブレヒトの特異性とともに、谷川さんの『聖母と娼婦を超えて』は、女たちが主体的に動いた事実を明らかにしたのだと思います。とはいえ、共同作業で集合名詞でも、名前はやっぱりブレヒトになるというあたりは......。

谷川 演劇や芸術そのものが共同作業ですし、いわば〈ブレヒト工房〉でしょうか。「ブレヒト」の名はやはりブランド力がありますからね。『三文オペラ』で一躍世界的に有名になったし。ブレヒトは、印税のパーセントの数字を決めて協力者と分け合っている場合もあります。『三文オペラ』は成功初日のずっと前の契約なのですが、ヴァイルは25%、ハウプトマンは12.5%。全体を仕切ったブレヒトの取り分が62.5%と多いけど。ハウプトマンはブレヒトの亡命についていかず、英語教師や翻訳通訳で生きてきて、アメリカで再会。戦後にはまた東ベルリンでブレヒト文庫や戯曲の出版や版権を担当。ベルラウも写真や劇場の管理などによって暮らした。つまり彼女たちは、「ブレヒト」を創り、ブレヒトの死後も「ブレヒト」で生きているんですよ(笑)。

男女を問わず、友情と愛情がブレヒトを突き動かしてきたと私は思います。〈友愛〉がブレヒトのキーワードです。生涯を通じての男性の真の友人もたくさんいますよ。ベンヤミン、ヴァイル、カスパー・ネーアー、エーリヒ・エンゲル...。メッキースとブラウンの熱い友情も、そんな実態の反映でしょうね。

  • 「ああ僕たち、
  • 友愛のためにこの大地を準備しようとした僕たちは、
  • 僕たち自身では
  • 友愛をもつことはできなかった。
  • しかし君たち、いつの日にか
  • 人と人とが助けあうような時代が到来したなら
  • 思い出してほしい、僕らのことを
  • 広い心で」
  • ブレヒト、詩『あとから生まれてくる者たちに』(1937年)より
「ブレヒトはこんなにわかりやすく面白い」--<68年叛乱>の出会いから原典/原点に帰る

----そもそも、谷川さんがブレヒトに出会ったのは、いつ頃のことなのでしょうか。

谷川 私がブレヒトを読み始めたのは大学時代で、ベトナム反戦運動が盛んな、そして大学に機動隊が入った1967--68年頃でした。世界的に学生や市民たちの叛乱とカウンター・カルチャーやポップ・カルチャーがつながり、それらがさまざまな文化と社会のパラダイム・チェンジと連動していました。

卒論でブレヒトを研究しながら、実際に千田是也さんがブレヒトの舞台をやっているのでそれを観に行き、アングラ芝居でもブレヒトをやっていたので、黒テントや紅テントも観に行きました。

するとますます、ブレヒトって何者なの? 演劇って何なの? と謎が湧き出てくるんです。それからは、ブレヒトを核に、いろいろなものが見えていきました。資本主義、男と女の力学、戦争、科学、知識などなど......。近代が作ったこれらの問題に対して、疑問を感じたブレヒトは、単純に答えを出すのではなく、考えるヒントや道筋、仮説を提供しようとしているのだと思います。

いつ、どの演劇を見るかというのは、すごくパーソナルなことだけれど、その時々の個人史と時代史が交差して、場(トポス)がうまれるんですね。そのへんの面白さ、演劇というジャンクション(交点)に、はまってしまったのでしょうか。出会ったのは、ほぼ二十歳のときですから、ブレヒトとドイツ演劇とのつきあいは、もう半世紀近くになります(笑)。

----卒論でブレヒトの教育劇を取り上げ、大学院に進もうかと思っていた1969年、大学闘争で入試が中止になり、谷川さんはある劇団の研究科に入られるんですね。そのへんの話もふくめて、10月7日に刊行された『演劇の未来形』(東京外国語大学出版会)で谷川さんにとってのブレヒトや演劇が全面展開されるとのことで、楽しみです。最後に、『三文オペラ』の舞台について、もう一言お願いします。

谷川 9月28日に『三文オペラ』は無事に千秋楽を迎え、稽古初めから3か月余......ひとつの舞台を創り上げるというのはこんなに大変なことなのですね。いろいろ同時並行だったのでちょっと疲れましたが、「さあ、今日もはじけていきましょう」という宮田監督の掛け声に皆が敏感に反応し、日々「三文ドラゴン」が成長していくような、素晴らしいカンパニーでした。

女泣かせの色男・池内博之メッキースを核に、狂言回しのようなピーチャム夫妻役の山路和弘+あめくみちこさんや、女たちのポリー役のソニンさんやルーシー役の大塚千弘さん、ジェニー役の島田歌穂さんはじめ、泥棒や乞食たちのどの役者も、個性的にそれぞれの工夫やアドリブで観客との掛け合いや対話を試み、舞台の世界が現在世界との合わせ鏡のようで、客席との間に大きな対話空間が、新国立劇場のあの大きな中劇場に生まれました。舞台上に、楽団員も入れれば50名近い登場人物がいて、とくに千秋楽の公演は、観客もすっかり乗って、皆が『三文オペラ』の登場人物であるかのような、まさに現代の民衆劇に見えました。最後は拍手のスタンディング・オーベーション。

市民というのはブルジョア、ドイツ語でビュルガーと言うのですが、城壁に囲まれた中にいて、ちゃんと住民登録して認められた人たちなんです。でも役者は、住所不定のさすらい人だから、市民に入れてもらえない。教会にも入れないし、お墓も作ってもらえない。住所不定の浮浪者がやる芝居だから、原作は『乞食オペラ』だったのですよ。日本でも「河原乞食」と言われていた時代があったように、役者は法に守られないアウトローなんですね。

『乞食オペラ』から200年後の経済恐慌と失業者の時代に舞台化されたのが『三文オペラ』ですが、乞食、娼婦、泥棒たちが繰り広げる民衆劇。『三文オペラ』の時代からさらに100年近く経過した今、非正規雇用労働が増えて、ブラック企業からクビになっても訴える手だてもない格差社会になっています。民衆という概念がもう一度復活してもいいような状況ではないかと思います。いまなら民衆は、ネグリ/ハート流の「マルティチュード」でしょうか。

毎日見ていたツイッターなどではすごく好評で、乞食役で出ていた寺内淳史さんはほぼ毎日ツイート、楽しませて頂きました。『三文オペラ』という作品が「初めて分かった」という反応も本当にたくさんあったのですが、劇評は「驚きや新機軸がない」という辛口の印象。劇評家世代はひと回り上で、ブレヒトへの固定イメージがおありなのかもしれません。「〈ポストドラマ演劇〉の推進者のはずの谷川さんが何ごとか」という反応もあるようですが、その理由はブログで書いています。

谷川道子ブログ「『三文オペラ』補遺!」(2014年9月27日)

私も黒テント版や原サチコさんのポリー役の『三文オペラ』は面白い。でもそんなこんなの成立史を経た今だからこそ、ブレヒト+ヴァイルの原典/原点に帰る意味と理由があり、これは新国立劇場で宮田慶子監督だからできたことで、今後しばらくはできない試みではないかと思っています。

「こんなにわかりやすく面白いブレヒトでいいのか」という反応もありましたが、「ブレヒトはこんなにわかりやすく面白い」という原点にも帰りたかった。「民衆の生へのエネルギーを感じさせる良作」という評は嬉しかったですね。ヴァイルの音楽の側からもいろいろ新しい発見があり、音楽劇についてもいろいろに考えさせられました。廊下やトイレで「面白かった」とけっこう声もかけられて、すでに5回目だとか、数回観た方も何人もおられたことに、こちらが驚いたり。客席の楽しさが感じ取れたことが嬉しく、そんなこんなの意義ある試みで、私にも貴重な体験でした。

----本当にお疲れさまでした。個人的には、さらなるブレヒトの新訳を期待しています。

(聞き手・大橋由香子)

[関連リンク]
『三文オペラ』公式ウェブサイト
谷川道子ブログ
三文オペラ

三文オペラ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体900円+税)
  • ISBN:75296-5
  • 発売日:2014.8.7

2014年10月10日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『三文オペラ』9月10日に開幕して初日、三文ドラゴン始動!

9月10日(水)から新国立劇場 中劇場で『三文オペラ』の公演が始まりました。初日の舞台をご覧になった訳者の谷川道子さんのブログから記事を転載させていただきました。幕が開いた日の感動と緊張と手応えとが伝わってきます。公演は9月28日(日)まで。ぜひ、劇場へ足をお運びください。
谷川道子さんのブログはこちらから
当日券の情報は新国立劇場<演劇>のTwitter
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『三文オペラ』
《公演日程》2014年9月10日(水)〜9月28日(日)
新国立劇場 中劇場(京王新線「初台駅」中央口直結)
『三文オペラ』特設サイト

あくまで翻訳者としてだが、7月半ばに顔合わせして以来の2カ月近い稽古に、何回か波状的におつきあいさせて貰って迎える初日は、やはりわくわくドキドキします...。

稽古場で現寸大の舞台を組んで稽古してきたものが本番の千席近い大きな中劇場の舞台に置かれると、承知はしていたものの、なるほどこういうスケールかと、『三文オペラ』の世界と現在の世界が合わせ鏡で浮かびあがってくるよう。舞台に乗る役者だけで40名近い、楽団を入れるとほぼ50名。スタッフ総勢では80名のパワーの結集。

稽古場報告のときも書いたように、ピーチャム夫妻を中心とする乞食ワールドが10数名、メッキースの泥棒団が6名ほど、ジェニーを中心とする娼婦ワールドも10名近い。背後に警視総監ブラウンが率いる警官たち――そのすべてのお話が大きな鉄骨鉄橋のようなシンプルでダイナミックな舞台装置のなかで展開するために、それが龍のように見えて、それぞれの世界がくんずほぐれつするこの世の集団力学、いわば民衆のエネルギーの化身のような『三文オペラ』という龍=ドラゴンが本当に生命を得てうごめき始めるように見えてくるのです。

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そもそもは、盗賊団のキャプテンのメッキースが乞食の友商会の社長ピーチャムの娘ポリーと結婚したことから、娘を取り戻そうとピーチャム夫妻が、警視総監ブラウンにメッキースの悪行を密告して逮捕させようと画策。だがブラウンはメッキースとは戦友で親友の仲。そこで女王の戴冠式に乞食のデモをすると圧力をかけ、あわやメッキースが絞首刑になるかというときに女王の使者でブラウンが登場し・・・そういった荒唐無稽の喜劇。

初日の感想で舞台のネタばれになってはいけないのかもしれませんが、18世紀初頭のジョン・ゲイの原作『乞食オペラ』を借りてブレヒトが20世紀初頭に自由に翻案改作したありそうであり得ないお話は、「それがこの世の仕組み」という「三文ドラゴン」の仕掛けに取り込まれても行く。ふつうは大道歌手によって唄われる冒頭のメッキースの悪行を並べたてた「モリタ―ト=大道殺人歌」が、序曲の後、全員(乞食に泥棒に娼婦たち...)がどこからともなく、マンホールからも現れてきて、皆で代わり番こに、輪唱・合唱される。そしてあの有名なメッキースの辞世の言葉、「銀行強盗に使う合鍵など、銀行の株券に比べれば何ほどのものでありましょう。銀校設立に比べれば、銀行強盗など何ほどの罪か。男一匹飼い殺すのと、男一匹殺すのと、どちらがたちが悪いでしょう」という今でも十分リアルそうな半沢直樹張りの演説をはさんで、第3幕のフィナーレでまた登場人物の全員によって、「これですべてがハッピーエンド」、「現実の世界ではこうはいかない」、「不正はあまり追及すると、この世の冷たさに、凍りついてしまう」と輪唱・合唱される。二重三重にこの世の嘘と真のからくりが引っくり返って問われ、笑い飛ばされるのです。ブレヒトの歌詞にヴァイルが作曲した23の歌=ソング=曲が、実は全体をコメントしつつ、引っ張って行くドラゴンだった。

気障な女たらしで稀代の大泥棒と言う池内メッキースは実は憎めない可愛いいい男で、石井タイガ―・ブラウンとのあそこまでの友情もありかと思わせもする。観客に語りかける山路ピーチャムが、実に絶妙な形で全体の狂言回し役となって舞台と客席をつなぐ。

そしてパワフルな女たち。あめくみちこ演じるピーチャム夫人は山路ピーチャムのいい相棒だし、ポリー役のソニンはいまどきの可愛いぶりっ子風のしたたかさで大健闘、大塚演じるブラウンの娘ルーシーとの妻の座をめぐる闘いと嫉妬のデュエットも楽しい。対して、愛するメッキースを二度も裏切る娼婦ジェニー役の島田は、人生の酸いも甘いも体得した大人の女の切なさと哀しさとしたたかさを、唄のうまさだけでなく風情と佇まいと立ち位置で魅力を際立たせる。

その7名だけでなく、乞食たちや泥棒たちや娼婦たちや警官たちも、「たち」としてだけでなく、それぞれの顔と表情と存在がしっかり見える、稀有な民衆劇になっている。"ドラゴン"は、この世界という劇場を動かしている仕組みや潜在力・エネルギーの隠喩でもあり、最後のフィナーレの讃美歌は、「マルティチュード」の負けてたまるかの人間讃歌ともとれるかもしれない。

そんなこんなが相まって、実に重層的な『三文オペラ』ワールド、"三文ドラゴン"が出来あがっています。それらすべてを仕切る現場監督のような粘り強くタフな演出家宮田慶子の腕力こそ"ドラゴン"だったか。初日の硬さはあったものの、それがほぐれてパワー全開すれば、もっと楽しく大きな"三文ドラゴン"が蠢く舞台になっていくことでしょう。舞台は生き物、毎日成長変化していく龍です。観てお損はありません、お勧めです。まだ空席はあるようですし、この秋は是非、新国立劇場へ!
(TEXT:谷川道子/『三文オペラ』訳者)


三文オペラ

三文オペラ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体900円+税)
  • ISBN:75296-5
  • 発売日:2014.8.7

2014年9月12日 光文社古典新訳文庫編集部 |

この『三文オペラ』に関われた幸せを、稽古の中でますます実感ー訳者・谷川道子さん

この『三文オペラ』に関われた幸せを、稽古の中でますます実感しています。

これだけの作品なので、どうやって全体を構築していくか、そのプロセスの全体を仕切る芸術監督で演出家の宮田慶子さんの、段取りの見事さと気合いの強さ、気風の良さにまずは真から感心。キャストは早めに決まっていたので、5月に台本作りの読み合わせと相談を新国立劇場の制作・茂木令子さんを入れた3人で集中的に行った。

6月には上演台本を作成して全員に配布、7月半ばの顔合わせから最初の1週間は集中的な歌稽古。その後10日ほど歌と台本解釈も加えた全員の読み合わせをして、8月に入ったらもう稽古場に装置が組まれて立ち稽古の開始である。8月半ばには粗立ちで(?)、大体の流れが浮かび上がってきた。

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この日(8月5日)は、第一幕第三景の稽古。ビーチャム商会の乞食の衣装部屋。
左からポリー役・ソニンさん、ピーチャム役・山路和弘さん、
ピーチャム夫人役・あめくみちこさん

何せ、役者だけで40余名。ピーチャム夫妻を中心とする泥棒ワールドが10数名、メッキースの泥棒団が10名ほど、ジェニーを中心とする娼婦ワールドも10名近い。背後に警視総監ブラウン率いる警官たち――それぞれがくんずほぐれつする中で見えてくるこの世の集団力学、いわば民衆のエネルギーの化身のような『三文オペラ』という龍=ドラゴンが生命を得てうごめき始める。

いま、そこまで来ただけでワクワクなのだが、8月末からは生演奏の9名のバンドが入って、大きな稽古場も、現場監督のような宮田さんの名仕切りでも大変になるだろう。

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娘が本当にメッキースと結婚したと聞いて気絶したピーチャム夫人に
気付け薬のブランデーを渡すポリー。

9月からセットを組んだ中劇場で稽古を開始。9月10日の初日には、魅力あふれた役者さんたちがそれぞれの顔と演技を競う『三文オペラ』ドラゴンが、大きな中劇場狭しと、どんな姿で果たして、立ち現われてくるだろう。どんなメッキースとポリーとジェニーが登場するか。幕切れは? 愛らしく、そしてしたたかに生きる劇中の女性たちのウーマンパワー炸裂となるか? あれもこれも、乞うご期待!!

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この大きな稽古場に、8月末から生演奏の9名のバンドが入ります。
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★製作発表会の記事はこちら
シアターガイド:「池内博之主演×宮田慶子演出 新国立劇場2014/2015シーズン『三文オペラ』製作発表会」
新国立劇場「三文オペラ」ウェブサイト
★光文社古典新訳文庫8月刊『三文オペラ』(ブレヒト/谷川道子・訳)発売中です。「舞台はロンドン。貧民街のヒーロー、メッキースは街で偶然出会ったポリーを見初め、その日のうちに結婚式を挙げる。ところが彼女は、乞食の友商会の社長の一人娘だった......。多様な音楽様式と軽妙なドラマ構成で書かれたブレヒトの代表作」

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三文オペラ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体900円+税)
  • ISBN:75296-5
  • 発売日:2014.8.7

2014年9月 5日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『三文オペラ』(ブレヒト/谷川道子 訳)

ホーム > Booksリスト >三文オペラ

三文オペラ

三文オペラ

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体900円+税)
  • ISBN:75296-5
  • 発売日:2014.8.7
  • 電子書籍あり

乞食、娼婦、泥棒たちが繰りひろげる猥雑すぎる音楽劇!

作品

女たちの芝居『三文オペラ』!?
サクセスとセックス、愛と欲、男と女のバトル。 悪党メッキースが主役の芝居だが、この女たちは実に魅力的だ。 経済的実権を握り、夫の商売を切り盛りするポリー。人生の酸いも甘いも知り抜いて生きる娼婦ジェニー......。彼女たちのなんとけなげで愛らしく、生き生きとしていることか。まさに「スカートの下のオペラ」だ。


内容

舞台は19世紀ロンドン。貧民街の顔役、メッキースは街で偶然出会ったポリーを見初め、その日のうちに結婚式を挙げる。ところが彼女はロンドンの乞食の元締めの一人娘だった......。痛烈な皮肉と下ネタが炸裂。猥雑なエネルギーに満ちた、20世紀最大の劇作家ブレヒトの代表作!!


〈あとがきのあとがき〉『三文オペラ』の訳者・谷川道子さんに聞く

[書評]
    読売新聞2014年9月8日/新刊立ち読み
  • 「初めての読者にとっては、昨日生まれた物語のように読めるかもしれない」 (評者:片岡直子さん)
舞台『三文オペラ』《公演日程》2014年9月10日(水)〜9月28日(日)
《劇場》新国立劇場 中劇場(京王新線「初台駅」中央口直結)
《作》ベルトルト・ブレヒト
《作曲》クルト・ヴァイル
《翻訳》谷川道子
《演出》宮田慶子
《音楽監督》島 健
《出演》池内博之・ソニン・石井一孝・大塚千弘・あめくみちこ・島田歌穂・山路和弘 ほか
公演の詳細は『三文オペラ』特設サイトをご覧ください。
『三文オペラ』特設サイト
ベルトルト・ブレヒト
[1898−1956] ドイツの劇作家、詩人、演出家。南ドイツ生まれ。1917年ミュンヘン大学哲学部に入学したのち、医学部に転部。1918年に第一次世界大戦に召集され衛生兵として勤務。1922年ミュンヘンで初演の『夜打つ太鼓』が成功をおさめ、一躍脚光を浴びる。ナチスの弾圧を逃れ、1933年から北欧、アメリカと亡命生活を続ける。戦後は東ドイツに戻り、劇団を設立。自らの演劇活動を再開させたが1956年心筋梗塞のため死去。「叙事的演劇」「異化効果」「教育劇」をはじめ、さまざまな新しい演劇の理論を生みだし実践することで、戦後の演劇界に大きな影響を与えた。代表作に『三文オペラ』『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』『セチュアンの善人』など。
[訳者]谷川道子
東京外国語大学名誉教授。ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『娼婦と聖母を越えて----ブレヒトと女たちの共生』、『ドイツ現代演劇の構図』など。訳書に『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』(ブレヒト)、『汝、気にすることなかれ』(イェリネク)、『指令』(ハイナー・ミュラー)、『ピナ・バウシュ----怖がらずに踊ってごらん』(シュミット)、『ブレヒト作業日誌』(全2巻、共訳)他多数。
《関連刊行本》
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2014年8月 3日 光文社古典新訳文庫編集部 |

谷川道子さんによる新訳で、舞台『三文オペラ』が9/10から新国立劇場 中劇場で公演!

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9月10日(水)から新国立劇場 中劇場で『三文オペラ』が公演されます。

この公演の上演台本は、谷川道子さんによる新訳で(古典新訳文庫から8月に刊行予定です)、演出は新国立劇場芸術監督として5年目に入る宮田慶子さん。音楽監督は島健さん。メッキースは池内博之さん、ポリーはソニンさんが演じます。

ブレヒトの傑作音楽劇、ぜひ劇場でお楽しみください!

また9月13日(土)には、「演劇講座 三文オペラの魅力」(講師:谷川道子さん、大田美佐子さん(神戸大学大学院准教授)、宮田慶子さん)も開催されます。詳細・お申し込みは新国立劇場ウェブサイトをご覧ください。

★古典新訳文庫『三文オペラ』(ブレヒト/谷川道子・訳)は、8月7日(木)発売です。
「舞台はロンドン。貧民街のヒーロー、メッキースは街で偶然出会ったポリーを見初め、その日のうちに結婚式を挙げる。ところが彼女は、乞食の友商会の社長の一人娘だった......。多様な音楽様式と軽妙なドラマ構成で書かれたブレヒトの代表作」

『三文オペラ』
《公演日程》2014年9月10日(水)〜9月28日(日)
《劇場》新国立劇場 中劇場(京王新線「初台駅」中央口直結)
《作》ベルトルト・ブレヒト
《作曲》クルト・ヴァイル
《翻訳》谷川道子
《演出》宮田慶子
《音楽監督》島 健
《出演》池内博之・ソニン・石井一孝・大塚千弘・あめくみちこ・島田歌穂・山路和弘 ほか
《主催》新国立劇場
《共催》TBS
《後援》TBSラジオ
公演の詳細は『三文オペラ』特設サイトをご覧ください。
『三文オペラ』特設サイト

2014年7月15日 光文社古典新訳文庫編集部 |

文学座公演『ガリレイの生涯』アフタートークに谷川道子さんが出演

文学座公演『ガリレイの生涯』6月16日(日)のアフタートークイベントに『ガリレオの生涯』の訳者・谷川道子さんが出演されます。演出の高瀬久男さん、中村桂子さん(読売新聞記者)との鼎談です。

『ガリレオの生涯』の谷川道子さんのあとがきには、ブレヒト作品が日本で受容されていった戦後演劇史──本公演の訳者・岩淵達治さん、千田是也さんが牽引した1950年代、60年代から現在に至るまで──が詳しく書かれています。当日はブレヒト作品について内容の濃いトークが聞けることと思います。当日券は若干枚数販売されるとのこと。お時間の許す方は、ぜひ足をお運びください。

文学座公演『ガリレイの生涯』
公演日:2013年6月14日(金)~6月25日(火)
会場:東池袋・あうるすぽっと
公演の詳細は文学座のウェブサイトをご覧ください。
文学座ウェブサイト
文学座「ガリレイの生涯」ブログ

ガリレオの生涯

ガリレオの生涯

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体1048円+税)
  • ISBN:75264-4
  • 発売日:2013.1.10

2013年6月 7日 光文社古典新訳文庫編集部 |

「新・古典座」通い -- vol.16 2013年1月

「光文社古典新訳文庫」を、良質な古典作品がかかる劇場に見立て、毎月新刊を紹介。その時々の街の話題と一緒に。[文 : 渡邉裕之・文筆家]
〈今月の新刊〉
『ガリレオの生涯』(ブレヒト 谷川道子/訳)

ブレヒトとスチームパンクのドキュメンタリー

1月の新刊は、ブレヒトの『ガリレオの生涯』。

ガリレオの生涯地動説を唱えていたガリレオは、教会権力に屈服し自説を撤回する。しかし、その転向までの苦しみ悩む姿を描くドラマではない。心理的な言葉を聴くのではなく、ガリレオとそれを取り囲む人々の会話と身振りを観察していく演劇だ。

「スチームパンク」というSFのジャンルがある。歴史改変ものファンタジーで、主な舞台はヴィクトリア朝の英国か西部開拓時代米国。特徴は、時代錯誤的なテクノロジーが登場するところ。たとえば蒸気機関で駆動するコンピュータなどだ。

この『ガリレオの生涯』も、スチームパンクのように、17世紀初頭のイタリアで作られた、「蒸気エンジンで動く映像機器」で記録された、ガリレオをテーマにしたドキュメンタリー作品にも思える。

時代が錯綜している感じは、作者ブレヒトが、ガリレオと20世紀のアインシュタインを重ね、さらに原子爆弾も意識して戯曲を書いているからだろう。

また「映像機器で記録されたように思える演劇」というテクノロジー感覚は、一つに、ブレヒトの演劇が、俳優の演技に対して観客が、熱く思い入れをもつのではなく、クールに観察していくことをポイントに成立しているからだ。

もう一つの理由としては、主人公ガリレオが行っていたのが、実験科学だから。それまでの科学者たち、たとえばコペルニクスなどとは違って、ガリレオは実験ができた。そして実験は、階級と関係なく誰もが体験、観測ができるものだった。ブレヒトは観測できることの革命性を重視し、作品も観察という方法をポイントにしている。テーマと方法論を重ねているのだ。

だから転向の際の心理的なドラマではなく、ガリレオの人生、その時々の彼の言動と身振りが示される、また彼を取り囲む学者仲間、僧侶、宮廷学者が、ガリレオに観察された者として登場する。

「観察する演劇」といっても、退屈な前衛劇ではない。ブレヒトは俳優の演技に魅了されてしまう観客の快楽を知り抜いた演劇のプロだ。「第10景」、ガリレオの学説が民衆の間に広がっていくのを示すカーニバルの場面なんていうのは、実に職人的に作っている。謝肉祭のパレードを待っている人々の前に芸人の家族がやってきて、地動説をテーマにした大道芸を見せる。この内容が実に楽しげで、同時に危険な感じがしてイイ。学説が一人歩きして、革命的概念、あるいはその場限りの興奮剤になっていく岐路を、軽演劇として見せるところなんて、ブレヒトの得意技ではないか。

また、ガリレオが「食い道楽」として設定されているところも楽しい。転向の理由を自身は「肉体的な苦痛が恐かったからだ」とかいっているが、食の快楽が関わっているのが匂う構成なのだ。「第14景」は、幽閉されているガリレオが弟子であるアンドレアに、最後のメッセージを送る感動的な場面なのだが、ここでは「贈られたガチョウ」が奇妙な余韻を残す感じで使われる。感動的な場面であるとともに、「食道楽は権力に弱い」という観察結果が示される作りだ。ブレヒト劇っていうのは、本当に独特な質感だ。

さて、少し話題を変える。ドキュメンタリー映像ということに触れたので、テレビドキュメンタリーを巡るドキュメンタリー作品を紹介したい。『あの時だったかもしれない』(是枝裕和監督 BS-i ,TBS  2008年)

テレビの制作会社テレビマンユニオンのディレクターだった村木良彦と萩元晴彦のTBS時代の仕事を追った作品。これが素晴らしいテレビ論であり時間論となっている。現在のテレビでは捉えることができない時間感覚や日本人の顔を見ることができる。また、テレビ構成者としての寺山修司の仕事も確認できる。これもスゴイ。テレビから流れる寺山の言葉が素敵だ。おヒマな時にどうぞ。

テレビマンユニオンからブレヒトに話を戻そう。

この本の魅力は、なんといってもブレヒト独自の演劇構成力だが、それともうひとつ翻訳をした谷川道子さんの「解説」と「あとがき」がある。実に興味深い。

「解説」のタイトルは「ガリレオ/ブレヒト/アインシュタイン」。内容は、この戯曲が書かれたプロセスと作品の意味を、世界情勢の変転の中で移動するブレヒトと、そしてアインシュタイン、彼が生み出すきっかけを作ってしまった原爆と結びつけながら語っていくというもの。さらに「フクシマ原発事故」を踏まえながら、ブレヒトが構想したにも拘らず、その死によって遂に書くことができなかった『アインシュタインの生涯』についても谷川さんは書いている。

また「あとがき」では、日本の戦後演劇史の中のブレヒト受容と、原子力問題を扱った日本の演劇作品について紹介している。特に後者は、重要な視点だ。

 

この「解説」と「あとがき」については、もっと知りたいことがあるので、谷川さんにインタビューを行おうと考えています。そして本サイトの連載コラム「あとがきのあとがき」にUPする予定だ。よろしくお願いします。

映画『うたかたの日々』の予告編チェック!

既刊本のパートは、ボリス・ヴィアンの小説『うたかたの日々』(野崎歓/訳)について。古典新訳文庫の「傭兵編集者」O氏もtweetしていたが、本書を原作とする映画の予告編が最近公開されたからだ。

この連載の第一回で紹介した、フランスの監督ミシェル・ゴンドリーによる作品だ。原稿を書いた2011年秋の頃は、予定の情報に過ぎなかったが、しっかり製作されたのだ。

見ていただきたい。非常に興味深い映像です。

小説を読んだ人は、主人公の青年コランとその恋人クロエのパーティでの出会い、最初のデート、奇想天外な結婚式などの場面を確認できるだろう。かなり作り込んだ映像だ。クロエ役の女優、オドレィ・トトゥが主演した「アメリ」(ジャン=ピエール・ジュネ監督 2001年)もこうした人工的な味わいを押し出した映画でしたね。

この予告編で興味深いと思ったのは、映像の要所に登場する黒人の顔や肉体、その身振りだ。たとえば最初の方、パリの住宅の屋根が映るシーンで、黒人の顔が非常に印象的に映し出されている。

ボリス・ヴィアンにとって黒人は重要な存在だ。『うたかたの日々』の映像化で、ポイントになるのは彼等の身体をどう扱うかということだろう。

そういえば、この連載第二回で、パリという都市が備えている黒人文化への敬愛の精神、それを体現する人、ボリス・ヴィアンについて、レゲエ専門の音楽ライターの鈴木孝弥さんに語ってもらった。

ヴィアンはレコードに付いている解説を多く書いていたが、それを集めた『ボリス・ヴィアンのジャズ入門』(シンコーミュージック・エンターテイメント) を、鈴木さんは翻訳している。

アメリカで生まれた黒人音楽ジャズが、人種差別によって自由な表現を奪われていること、そのことに対して鋭敏に反応したヴィアン、それから彼が活動していた黒人音楽の出力装置としてのパリについての鈴木さんの話は実に興味深い。鈴木孝弥インタビューは、私のブログで読んでみて下さい。

それと、この予告編で気になったのは、コランの友人のシック役の俳優の顔だった。シックというのは、サルトルをカリカチュアしたジャン=ソール・パルトルという哲学者マニアの青年で、この映像でもジャン=ソール・パルトルのポートレートが載っている表紙の本をもって登場する。そのシックの顔なのだが、ものすごく短いカットなのでしっかり確認できないのだが、斜視の人のように見える。サルトルの顔の特徴はやはりあの斜視だ。ミシェル・ゴンドリーはそれを体現している俳優を選んだのだろうか。

先の黒人の扱い方もそうだが、劇映画にとって重要なのは登場人物たちの顔だ。さらに眼は、映画のドラマトゥルギーをつくりだす最も大切な部位だ。斜視が気になるね。

と、ここまで書いてきたが、予告編と本編はまったく別な映像作品だ(予告編にこそ映画の理想的姿があるという人もいる)。黒人の姿も斜視の俳優も本編ではまた違った扱いで編集されているかもしれない。......それから予告編を見て、もうひとつ思ったこと、映像の感覚がジャズ的でないのが、ちょっと心配なのだが......本編が公開されたら、この映画についてしっかり書いてみようと思う。

それから鈴木孝弥さんが翻訳した本が最近出版された。『コンバ』(エディシオンうから)。パリのラジオの女性パーソナリティが書いた21世紀型の新しい社会運動と暮らしのカタログだ。

ガリレオの生涯

ガリレオの生涯

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体1048円+税)
  • ISBN:75264-4
  • 発売日:2013.1.10
うたかたの日々

うたかたの日々

  • ヴィアン/野崎 歓 訳
  • 定価(本体914円+税)
  • ISBN:75220-0
  • 発売日:2011.9.13

2013年2月14日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『ガリレオの生涯』(ブレヒト/谷川道子 訳)

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ガリレオの生涯

ガリレオの生涯

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体1048円+税)
  • ISBN:75264-4
  • 発売日:2013.1.10
  • 電子書籍あり

3.11以降、もっともアクチュアルに読まれるべき問題作! ガリレオは本当に屈したのか? 

作品

「いまこそ科学の光を監視して悪用せずに、活用すること。でないとそれがいつか火の玉になってわれわれみんなを焼き尽くす、そう、そんなことにならぬよう」(第15景より) 自らの生き方をも問うたブレヒトの遺作を渾身の新訳で。


内容

地動説をめぐり教会と対立し、自説を撤回したガリレオだったが、幽閉生活で目が見えなくなっていくなか、じつは秘かに「新科学対話」を口述筆記させ、秘匿していたのだった......。ナチス支配下から原爆投下、そして冷戦までの状況下で書き続けられた"自伝的戯曲"であり、ブレヒト最後の傑作。


訳者・谷川道子さんからのメッセージ

「ブレヒトの"遺言"を、ぜひ若い世代にも読んでほしいと願っています」

『ガリレオの生涯』はいま、なぜもっともアクチュアルな問題作なのだろうか?
3.11のフクシマ原発事故とどう関係するのか?
二つの世界大戦を体験した戦争の世紀=20世紀を生きたブレヒトは、どういう思いと状況で戯曲『ガリレオの生涯』を書き、なぜ『アインシュタインの生涯』を遺稿断片として我々に遺したのか? そしてそれはどう〈我々地球人の使命〉あるいは〈近代以降の問題=ポストモダン〉と関わっているのだろうか?
――そんな思いを込めて新訳し、解説も書きました。
ブレヒトの遺言でもあるこの戯曲を、若い世代にもぜひ読んでほしいと願っています。

「君たちは何のために研究するんだい? 私は思うんだ、科学の唯一の目的は、人間の生存の辛さを軽くすることにある、と。科学者が利己的な権力者に脅かされて、知識のために知識を積み重ねるのに満足するようになったら、科学は不完全になり、君たちの作る機械だって、新たな災厄にしかならないかもいれない。時を重ねれば、発見すべきものはすべて発見されるだろうが、その進歩は、人類からどんどん遠ざかっていくだけだろう。君たちと彼らの溝はどんどん大きくなって、新しい成果に対して君たちがあげる歓呼の叫びが、全世界のあげる恐怖の叫びになってしまう、という日もいつか来るかもしれないのだよ。」(第14景より)

「新・古典座」通い -- vol.16 2013年1月
[書評]
  • 読売新聞 2013年3月7日
  • 訳者による解説「ガリレオ/ブレヒト/アインシュタイン」は、本書が現在の日本に必要な理由を静かに訴える。(評者:片岡直子さん/詩人)
ベルトルト・ブレヒト
[1898−1956] ドイツの劇作家、詩人、演出家。南ドイツ生まれ。1917年ミュンヘン大学哲学部に入学したのち、医学部に転部。1918年に第一次世界大戦に召集され衛生兵として勤務。1922年ミュンヘンで初演の『夜打つ太鼓』が成功をおさめ、一躍脚光を浴びる。ナチスの弾圧を逃れ、1933年から北欧、アメリカと亡命生活を続ける。戦後は東ドイツに戻り、劇団を設立。自らの演劇活動を再開させたが1956年心筋梗塞のため死去。「叙事的演劇」「異化効果」「教育劇」をはじめ、さまざまな新しい演劇の理論を生みだし実践することで、戦後の演劇界に大きな影響を与えた。代表作に『三文オペラ』『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレオの生涯』『セチュアンの善人』など。
[訳者]谷川道子
東京外国語大学名誉教授。ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『娼婦と聖母を越えて----ブレヒトと女たちの共生』、『ドイツ現代演劇の構図』など。訳書に『母アンナの子連れ従軍記』(ブレヒト)、『汝、気にすることなかれ』(イェリネク)、『指令』(ハイナー・ミュラー)、『ピナ・バウシュ----怖がらずに踊ってごらん』(シュミット)、『ブレヒト作業日誌』(全2巻、共訳)他多数。
《関連刊行本》
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2013年1月31日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『母アンナの子連れ従軍記』(ブレヒト/谷川道子 訳)

ホーム > Booksリスト > 母アンナの子連れ従軍記

母アンナの子連れ従軍記

母アンナの子連れ従軍記

  • ブレヒト/谷川道子 訳
  • 定価(本体571円+税)
  • ISBN:75188-3
  • 発売日:2009.8.6

ブレヒトの伝説的な代表作がついに登場!あの"肝っ玉おっ母"が新訳で生まれ変わった!

作品

父親の違う三人の子供を抱え、戦争相手の商売でしたたかに生きていこうとする母アンナ。 今風に言うならキャリアウーマンのシングルマザー、しかも恋の鞘当てになるような女盛りだ。(訳者)


内容

17世紀、三十年戦争下のドイツ。軍隊に従って幌車を引きながら、戦場で抜け目なく生計を立てる女商人アンナ。度胸と愛嬌で戦争を生きぬく母の賢さ、強さ、そして愚かさを生き生きと描いた、劇作家ブレヒトの代表作を待望の新訳で贈る。母アンナはこんなにも魅力的だった!

ベルトルト・ブレヒト
[1898−1956] ドイツの劇作家、詩人、演出家。南ドイツ生まれ。1917年ミュンヘン大学哲学部に入学したのち、医学部に転部。1918年に第一次世界大戦に召集され衛生兵として勤務。1922年ミュンヘンで初演の『夜打つ太鼓』が成功をおさめ、一躍脚光を浴びる。ナチスの弾圧を逃れ、1933年から北欧、アメリカと亡命生活を続ける。戦後は東ドイツに戻り、劇団を設立。自らの演劇活動を再開させたが1956年心筋梗塞のため死去。「叙事的演劇」「異化効果」「教育劇」をはじめ、さまざまな新しい演劇の理論を生みだし実践することで、戦後の演劇界に大きな影響を与えた。代表作に『三文オペラ』『母アンナの子連れ従軍記』『ガリレイの生涯』『セチュアンの善人』など。
[訳者]谷川道子
東京外国語大学名誉教授。ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『娼婦と聖母を越えて----ブレヒトと女たちの共生』、『ドイツ現代演劇の構図』など。訳書に『汝、気にすることなかれ』(イェリネク)、『指令』(ハイナー・ミュラー)、『ピナ・バウシュ----怖がらずに踊ってごらん』(シュミット)、『ブレヒト作業日誌』(全2巻、共訳)他多数。
《関連刊行本》
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2013年1月28日 光文社古典新訳文庫編集部 |

3月13日(土)ー谷川道子さん(『母アンナの子連れ従軍記』翻訳者)講演会のお知らせ

明日、2010年3月13日(土)『母アンナの子連れ従軍記』の翻訳者・谷川道子さんの講演会が東京外国語大学本郷サテライトで開催されます。 ご参加希望の方は下記までお申し込みください!

《申し込み・問合せ先》
相馬壽美乃さん
■Tel & Fax:03-3465-6835 ■E-Mail:soumats@orchid.plala.or.jp

東京外語会事務局 
■Tel:03-3815-5877 ■Fax:03-5842-8377 ■E-Mail:t-gaigo@path.ne.jp

「肝っ玉おっ母」から「度胸アンナ」へーーブレヒト演劇の地平
講師:谷川道子さん

日時:2010年3月13日(土) 14:00〜16:00
会場:東京外国語大学 本郷サテライト
会費:1,000円(当日の資料費と講演会後の懇親会費)

講演会パンフレットから
《内容》
ドイツの劇作家で、詩人、演出家のベルトルト・ブレヒト[1898−1956]は、1922年にミュンヘンで初演された『夜うつ太鼓』で一躍脚光を浴びて劇作家としてデビューするが、ヒトラー政権の弾圧を逃れ、33年から北欧、アメリカと地球を1周する亡命生活を続けた。戦後は東ドイツに戻り劇団ベルリーナ・アンサンブルを設立し、ふたたび演劇活動を再開。「異化効果」や「叙事的演劇」をはじめとしてさまざまな演劇理論を生みだし、その演劇実践と作品で、戦後の世界の演劇界にも大きな影響を与えた。
代表作に『三文オペラ』や『ガリレイの生涯』などがあるが、なかでもスウェーデン亡命中に書かれた戯曲『母アンナの子連れ従軍記』を中心において、ブレヒト演劇が目指した地平を考える。
この作品は、これまで『肝っ玉おっ母とその子供たち』の題で知られていたが、光文社古典新訳文庫では『母アンナの子連れ従軍記』と改題、その理由や、さまざまな舞台化の諸相にも触れてみたい。

《谷川道子さんプロフィール》
1946年鹿児島県生まれ。東京外国語大学教授(ヨーロッパ第一課程ドイツ語専攻・総合文化講座担当)。 ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『娼婦と聖母を越えて----ブレヒトと女たちの共生』(花伝社)、『ハイナー・ミュラー・マシーン』(未来社)、『ドイツ現代演劇の構図』(論創社)など。共編著に『劇場を世界に--外国語劇の挑戦』(新宿書房)、『境界の言語』(新曜社)など。訳書に、『ハイナー・ミュラー・テクスト集』(共訳、全3巻、未来社)、エルフリーデ・イエリネク『汝、気にすることなかれーシューベルトにちなむ死の三部作』、(ドイツ現代戯曲選30、論創社)、『ポストドラマ演劇』(共訳、同学社)、『ピナ・バウシュ----怖がらずに踊ってごらん』(ヨッヘン・シュミット著、フィルムアート社)、『ロッテ・レーニャ--ワイマール文化の名花』(ロナルド・スポトー著、文芸春秋社)、『ブレヒト作業日誌』(共訳、全2巻、河出書房新社)、ブレヒト『母アンナの子連れ従軍記』(光文社古典新訳文庫)など多数。


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母アンナの子連れ従軍記
ブレヒト 作/谷川道子 訳
定価(本体571円+税)

2010年3月12日 光文社古典新訳文庫編集部 |

鳥取市・鳥の劇場で『母アンナの子連れ従軍記』が上演されます

img_anna_tottori.jpg光文社古典新訳文庫に収録されている『母アンナの子連れ従軍記』(ブレヒト・作/谷川道子・訳)が鳥取市・鳥の劇場で上演されます。

お近くの方はぜひ足をお運びください。


<『母アンナの子連れ従軍記』公演案内より>

世界の現代演劇に大きな影響を与えたドイツの劇作家 ブレヒトの代表的戯曲を上演します。戦争、宗教、ビジネスのもつれの中で、したたかに生きる母親とその子供たちを、クレイジーに、コミカルに描きます。

■日 時:1月25日(月)~31日(日)※1月28日(木)は休演
■開演時間:平日19:30  土/日14:00
■場 所:鳥の劇場(鳥取市鹿野町鹿野1812-1)
※JR浜村駅~劇場間の送迎、託児所あります。(無料、要予約)

■入場料:大人2,000円/中高生500円/小学生以下無料

《お問い合わせ先》
  鳥の劇場  TEL  0857-84-3268
        メール info@birdtheatre.org
        ウェブ http://www.birdtheatre.org


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母アンナの子連れ従軍記
ブレヒト 作/谷川道子 訳
定価(本体571円+税)

2010年1月20日 光文社古典新訳文庫編集部 |

谷川道子さん カフェブログ・エッセイ4 世田谷パブリックシアターのレクチャー講座『劇場における公共性』のこと

 ヨーロッパ、ことにドイツを訪れると、どの町にも劇場があって、ベルリンのような大都市では何十もの劇場があり、ほとんど毎日の演目が変わるレパートリー制、どこを覗いてもいつもほぼ満員という「演劇の盛況ぶり」に驚かされてしまう。しかもその中心は国立や州立、私立などの公立劇場で、あわせるとその数は150を超し、劇場=劇団(上演施設は平均4.4、公務員である劇団員は平均250人を超すとか!)、その助成金は各劇場収入の8割にあたるという。私自身、はじめてドイツを訪れてそのことを知ったとき、「ウッソー!」と信じられなかったものだ。

 ひるがえって日本の演劇現実を顧みるならば、伝統芸能のための初めての国立劇場が1966年につくられたものの、一貫して公立劇場といえるものは存在しなかったが、現代演劇のための新国立劇場が1997年にようやく開設された頃から相前後して、次第にいくつかの公立劇場と呼べるものがつくられるようになった。この世田谷パブリックシアター(SePT)に静岡パフォーミング・アーツ・センター(SPAC),湘南台文化センター、等々。いまでは数としては2500を超すという。ただし基本的には、SPACを除けば劇団をもたない「はこもの」劇場で、自主公演事業と貸し館事業の2本立て運営が現実といえるだろうか。

 そういうなかで、そもそも「公立劇場」とは、「劇場における公共性」とは何なのだろう--それを1997年開場の世田谷区立・公立劇場であるこのSePT自らが問いかけて企画した講座が、3年前から始まったこのレクチャー・シリーズである。私の講座では、何故こんな「演劇王国ドイツ」が可能になったのだろうか、ということへの私なりの謎解きを試みるつもりだが、アメリカは青野智子氏、フランスは佐伯隆幸氏、さらに「公共性」に関する専門家の斉藤純一氏に表象文化論の批評家八角聡仁氏を加えての5人の講座、けっこう焦眉でアクチュアルな興味深い催しかもしれないので、夏休みでお暇なら覗いてみてください。

■世田谷パブリックシアターレクチャー『劇場における公共性』
 8月5日(水)〜9月2日(水)全5回

第4回「〈演劇王国〉ドイツの公共劇場制度―その歴史と現在」
講師:谷川道子(東京外国語大学教授)
日時:8月20日(木)19時~21時
場所:世田谷文化生活情報センター セミナールーム(キャロットタワー5階)

参加申し込み/詳細は世田谷パブリックシアター/シアタートラムWebサイトまで

2009年8月18日 光文社古典新訳文庫編集部 |

谷川道子 カフェブログ・エッセイ3「翻訳=über-setzen = 向こう側に渡す」

 翻訳って何なのだろう? もう長いこと共犯的にかかわってきながら、今でも時折そう思う......。補足的にちょっとそのことを!

 ドイツ語ではüber-setzen = 向こう側に渡す。もちろん狭義的には二ヵ国語間翻訳のことだろうが、広義にはいろんな向こう側がある。向こう側の人、場所、時代、言葉、記号、文化、ジャンル......。記号論の登場のときからすでに、すべては「読み」という翻訳営為に還元された観があるけれど、その多様性・多層性をもっとも目に見えて明らかにしてくれるのが、じつは演劇実践の場なのではないだろうか。一般には戯曲といわれるテクストがあって、それが翻訳・改作・テクストレジーされ、俳優や装置や美術・音楽・照明等々の媒介によって舞台といわれる時空の向こう側に渡され、さらにそれが観客・観衆と呼ばれるこちら側の受け手に手渡される。

 このテクストに即しても、はなから多層の入れ子構造になっている。そもそもがシェイクスピアの最初期のバロック的な悲劇『タイタス・アンドロニカス』が原作で(これは古代ローマのオウィディウスの『変身物語』に拠るという)、彼の全作品中でも最も残虐で暴力に溢れているとして、20世紀後半の最近まではほとんど上演される機会のなかった戯曲。

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2009年8月18日 光文社古典新訳文庫編集部 |

カフェブログ・エッセイ2 「映像インスタレーション『タイタス解剖--ローマ帝国の落日』の字幕翻訳?」谷川道子

「映像インスタレーション『タイタス解剖--ローマ帝国の落日』の字幕翻訳?」

 SPAC「春の芸術祭2009」で映画『タイタス解剖--ローマ帝国の落日』を上映したいから字幕を翻訳してほしいとの依頼を受けたのが4月初めのこと。ミュラーの原作は邦訳しているのだから、それをもとにした字幕翻訳ならタイトな日程でも何とかなるかなと思っていたら、これが実際にはけっこう大変でした......。

 まずテクストだけが送られてきて、わりと短いことに一安心はしたものの、これだけ読んでも脈絡がまるでわからない。監督自身の命名では映像インスタレーション。一体何なのだろうとインターネットであれこれ検索しているところに、DVDの映像が送られてきた。ミュラー原作の映画化をイメージして見始めたが、どうもこれは「ドクメンタ」などで見るような実験的な映像表現、たとえばベトナム出身の映像作家トリン・T・ミンハの世界に近い、そう、「境界線上の映画」なのだと気がついた。

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2009年8月 7日 光文社古典新訳文庫編集部 |

カフェブログ・エッセイ 1 「ハシゴ観劇ツアーバス from トーキョー 」谷川道子

「ハシゴ観劇ツアーバス from トーキョー 」

 勤務先の東京外国語大学では、3年ほど前から、「舞台芸術に触れる」という総合科目を開講している。夏学期だけの半年の自由選択科目だが、毎年100名を超す学生が受講する盛況振り(本学は1学年800名未満の少人数教育です!)。そもそも、毎年秋の学園祭である「外語祭」で、26の専攻語の学生が2年生を中心にその外国語劇を上演する伝統がもう100年余も続いていて、課外活動ながら外国語教育の一環としてもしっかり組み込まれているので、それなら実際の観劇の楽しさも並行して身につけてもらおうという趣向。いわば演劇リテラシーのようなもの、といえるだろうか。

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2009年7月31日 光文社古典新訳文庫編集部 |

世田谷パブリックシアターレクチャー『劇場における公共性』のお知らせ

『母アンナの子連れ従軍記』(作・ブレヒト 8月6日光文社古典新訳文庫から刊行)の翻訳者谷川道子さんが、世田谷パブリックシアターレクチャー『劇場における公共性』で講演されます。


■世田谷パブリックシアターレクチャー『劇場における公共性』
 8月5日(水)〜9月2日(水)全5回

第4回「〈演劇王国〉ドイツの公共劇場制度―その歴史と現在」
講師:谷川道子(東京外国語大学教授)
日時:8月20日(木)19時~21時
場所:世田谷文化生活情報センター セミナールーム(キャロットタワー5階)


参加申し込み/詳細は世田谷パブリックシアター/シアタートラムWebサイトまで

2009年7月31日 光文社古典新訳文庫編集部 |

追悼 ピナ・バウシュ

『母アンナの子連れ従軍記』(作・ブレヒト 光文社古典新訳文庫から8月6日に刊行)の翻訳者で、『ピナ・バウシュ――怖がらずに踊ってごらん』(ヨッヘン・シュミット)の翻訳も手がけられた谷川道子さんのピナ・バウシュ追悼文(西日本新聞7月17日朝刊 掲載)です。


NishinipponShimbun0717-01.jpg

※PDFファイルにリンクしています

2009年7月31日 光文社古典新訳文庫編集部 |

谷川道子氏が字幕翻訳を担当された、『タイタス解剖――ローマ帝国の落日』上映会

ブレヒト『母アンナの子連れ従軍記』(8月6日発売予定)の翻訳者、
谷川道子氏が字幕翻訳を担当された映画の上映会が開催されます。

『タイタス解剖――ローマ帝国の落日』
原作:ハイナー・ミュラー
(シェイクスピア『タイタス・アンドロニカス』による)
監督:ブリギッテ・マリア・マイアー
出演:ジャンヌ・モロー、アンナ・ミュラーほか
(ドイツ映画/60分/日本語字幕)

日時:2009年7月4日(土)、5日(日) 
10:30/17:30開演
場所:舞台芸術公園 稽古場棟「BOXシアター」
一般大人2,000円 / 大学生・専門学校生・高校生以下1,000円

詳細・お申込はこちらへ


【近刊情報】光文社古典新訳文庫『母アンナの子連れ従軍記』
ブレヒト/谷川道子 訳

17世紀、三十年戦争下のドイツ。三人の子供たちと共に、荷車で戦場から戦場へと商いをしてまわっている女商人アンナ。戦火を生き抜き、全てを失った一人の女性の壮絶な半生を描いた、ブレヒト渾身の反戦劇。世界中で上演されつづけている戯曲の名作が、生気溢れる台詞で甦る!

2009年6月25日 光文社古典新訳文庫編集部 |


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