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『八月の光』(フォークナー/黒原敏行 訳)

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八月の光

八月の光

  • フォークナー/黒原敏行 訳
  • 定価(本体1,560円+税)
  • ISBN:75376-4
  • 発売日:2018.5.9

南部の小さな町を舞台に、それぞれが背負った「血」が交錯する──
20世紀アメリカ文学の傑作

作品

南北戦争に敗れたアメリカ南部。物質的近代化が進む一方で、奴隷制など古い価値観の転換を強(し)いられた結果、時に人々のアイデンティティや信仰に混乱が生じ、人種差別主義も先鋭化した。本作は、そんな時代に苦悩する人々の心情を、新しい文学的手法によって詳細かつ重層的に記述することで、人間の普遍的問題を暴き出した傑作である。


物語

お腹の子の父親を追って旅する女、肌は白いが黒人の血を引いているという労働者、支離滅裂な言動から辞職を余儀なくされた牧師......。米国南部の町ジェファソンで、過去に呪われたように生きる人々の生は、一連の壮絶な事件へと収斂していく......。ノーベル賞受賞作家の代表的作品。


ウィリアム・フォークナー
[1897-1962] アメリカ合衆国の小説家。ミシシッピ州に生まれ、生涯のほとんどを同州オックスフォードで過ごす。第一次世界大戦に志願するも戦地に赴くことはかなわず、その後ミシシッピ大学に入学。1年で退学した後、ニューオーリンズでシャーウッド・アンダスンの知己を得て、長篇小説に専心。『響きと誇り』『サンクチュアリ』『八月の光』『アブサロム、アブサロム』など、ヨクナパトーファ郡ジェファソンという架空の町を舞台にした作品群が1940年代に評価され、世界的名声を確立した。1950年、ノーベル文学賞受賞。
[訳者]黒原敏行
1957年生まれ。英米文学翻訳家。訳書に『すばらしい新世界』(ハクスリー)、『闇の奥』(コンラッド)、『幻の女』(アイリッシュ)、『蠅の王』(ゴールディング)、『すべての美しい馬』『越境』『ザ・ロード』(マッカーシー)、『儚い光』『冬の眠り』(マイクルズ)、『ソフィー』(バート)、『コレクションズ』(フランゼン)、『ユダヤ警官同盟』(シェイボン)など多数。
《関連刊行本》
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2018年5月 7日 光文社古典新訳文庫編集部 |

「猫町倶楽部」3月22日(日)の読書会、課題本はコンラッド「闇の奥」(黒原敏行/訳)。代官山 chano-maで

3月22日(日)に行われる猫町倶楽部東京文学サロン月曜会。今回の課題本は、光文社古典新訳文庫のコンラッド「闇の奥」(黒原敏行/訳)です。代官山 chano-maで開催!ぜひご参加ください。

《日時》2015年3月22日(日) 受付開始16:00
《会場》代官山 chano-ma/東京都渋谷区恵比寿西1-34-17 za houseビル 2F
●詳細・お申し込みは猫町倶楽部ウェブサイトまで
闇の奥

闇の奥

  • コンラッド/黒原敏行 訳
  • 定価(本体640円+税)
  • ISBN:751911
  • 発売日:2009.9.8

2015年3月 6日 光文社古典新訳文庫編集部 |

光文社古典新訳文庫と "日本最大"の読書会「猫町倶楽部」とのコラボ決定!第一回目の課題図書は オルダス・ハクスリーの「すばらしい新世界」(黒原敏行/訳)

光文社古典新訳文庫が日本最大の読書会「猫町倶楽部」とコラボレーションし、 読書会イベントを定期開催することになりました。

3月8日に名古屋・藤が丘で行われる第一回目の課題図書はオルダス・ハクスリーの『すばらしい新世界』(黒原敏行/訳)です。
駒井稔編集長が選書の理由から作者、作品について、そして翻訳の苦労まで猫町倶楽部のみなさんととことんお話をさせていただきます。ぜひご参加ください!

《日時》2015年3月8日(日) 受付開始14:00
《会場》JAZZ茶房青猫/名古屋市名東区藤ヶ丘49 B1(名古屋地下鉄東山線藤が丘駅下車)
●詳細・お申し込みは猫町倶楽部ウェブサイトまで
すばらしい新世界

すばらしい新世界

  • オルダス・ハクスリー/黒原敏行 訳
  • 定価(本体1,048円+税)
  • ISBN:75272-9
  • 発売日:2013.6.12

2015年3月 4日 光文社古典新訳文庫編集部 |

〈あとがきのあとがき〉「『1984年』ではなく、この小説のようなソフトなディストピアになるのでは」 『すばらしい新世界』の訳者・黒原敏行さんに聞く

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オルダス・ハクスリーが、1932年に発表したディストピア小説『すばらしい新世界』。時代は自動車王フォードにちなんだ「フォード紀元632年」という未来。フリーセックスとソーマと呼ばれる快楽薬の配給により実現した、誰もが人生に疑問を抱かない楽園のような社会が描かれます。しかし、その世界を構成する人間たちは、受精卵の段階から孵化器で「製造」されていました。さらに、そこでは階級ごとに選別され、体格、知能などが決定されていたのです。

こんな未来社会を描いた『すばらしい新世界』を翻訳した黒原敏行さんに、今回はインタビューしてきました。ディストピア小説というとすぐに思い浮かべるジョージ・オーウェルの『1984年』 (スターリン体制下のソ連を連想させる全体主義国家によって分割統治された近未来世界を描いた小説)との比較、引用されるシェイクスピアの戯曲について、そして黒原さんが愛している幻想小説の話もうかがってきました。

インタビューは、黒原さんと担当編集者Oとの会話から始まります。

------(担当編集者O) 黒原さんには、この文庫では最初にコンラッドの『闇の奥』を訳していただきました。次に何をお願いしようかと思って、いくつか候補をあげたんです。ロード・ノベル的なものから怪奇ゴシック小説まで、色々ともっていったのですが、黒原さんがなかなかノッてくれない。それで、別に企画していたこの『すばらしい新世界』のお話をちょっとしたところ、「それは興味がある」とすぐに反応してくださって......そこだったか!と私としては意外だったんですよ。黒原さんは、この小説のどこに興味をもったのですか?

黒原 以前に私は、アメリカの現代作家ジョナサン・フランゼンの『コレクションズ』 (ハヤカワepi文庫)という小説を訳していて、これが『すばらしい新世界』の本歌取りをした作品でした。その小説の「訳者あとがき」(新潮社・単行本の)に、「現代アメリカのディストピア的状況」を描いているとは書いたのですが、ハクスリーのこの小説が下敷きになっているとは思ってもみなかった。後で、気づいて、すごく恥ずかしい思いをして。そんなこともあったので、『すばらしい新世界』にすぐに反応したんです。

------どんなふうに本歌取りがされているのですか?

黒原 『コレクションズ』は、現代アメリカの家族の物語です。クリントン政権時代、アメリカはITバブルにわき、唯一の超大国として繁栄を誇っている。ところが、この家族は恵まれた白人中流階級なのに、メンバーはみな何かしらの鬱屈を抱えています。

この物語に、アスランという薬が登場する。服用すると、気分が明るくなるという薬で、家族の何人かがはまるんですね。昔だったら、家族の軋轢は精神分析で解決ということになるんだけども、彼等はそんなところに行こうともせず、当たり前のように、薬を呑む。すると悩みはたちまえ消えてしまう。さらにこの小説では人格を変えてしまって病気を治す医療技術まで開発中です。これは、明らかに『すばらしい新世界』の未来社会の人々が服用している薬、ソーマを下敷きにして書かれていると思います。

また、『コレクションズ』に出てくる次男は、大学で文学理論を教えている男で、現代社会を痛烈に批判する。でも学生たちには見向きもされない(笑)。それどころか「ひとりで文学書を読みふけるなんて古い。コンピュータのネットワークで繋がり、その関係性の中で助け合うこともできる、この社会のどこがいけないの?」と学生たちにいわれる始末。このハッピーでどこか気持ち悪い共同体主義も、『すばらしい新世界』の幸福で不気味な共同体から影響を受けて書かれているはずです。

------あらためて読み、どんな感想を持ちましたか?

黒原 とにかく笑える作品でしたね、笑えるまで作者ハクスリーが登場人物を突き放しているところがいいなと思いました。主人公バーナード・マルクスは、この「理想的な社会」から疎外されていて、読者としては感情移入できるかなと思っていると、ちょっと立場がよくなった途端、嫌な奴になってしまう。野蛮人ジョンも、ディストピアへのアンチテーゼを体現する男として出てきたのだなと期待していると、変な狂信者みたいになってしまう......ディストピアを批判すべき人物たちがヒーローにならず、カッコ悪さを含め描かれているところがいいなと思いました。

同じディストピア小説なら、悲劇的なジョージ・オーウェルの『1984年』の方が物語として面白いという感想も多いでしょう。主人公が体制に挑戦し破れていく、光と影がくっきりとある『1984年』の方が、感情移入できるし、ドラマチックです。やっぱり笑えるものより、シリアスなものの方がインパクトが強いですからね。

でも、今の世の中を見ていると『すばらしい新世界』の方が、リアリティがある感じがすると僕は思うんですよ。

------参議院議員選挙の投票日である7月21日、自民党が圧勝しました。これで「個より公益」を打ち出した改憲への道は確実に一歩踏み出し、『1984年』みたいな全体主義的な社会がやってくるといっている人は、かなりいますが。

黒原 たしかに国全体が貧しくなってくると、強圧的な全体主義の色合いが強くなってくるのかもしれません。でも、よほど貧すれば鈍するの状況にならなければ、『1984年』的なことにはならないような気がするんです。

「君が代を歌え、口元を監視しているぞ!」という動きは実際に出てきたけれど、『1984年』のようにビッグブラザーが監視する社会が現実化するとは思えません。むしろ、もっとソフトなディストピアになるんじゃないかと。たとえば国歌を、若者が好むようなもっとカッコイイものにして「みんなで力を合わせよう! それが僕らの生きる道だあ〜」とか唄って(笑)、サビで「きみのためならボクは死ねる〜」って、Jポップ風に(笑)。これから全体主義的になるとしても、そういうソフト路線で展開する気がします。

サッカー・ワールドカップ予選のときに「DJポリス」というのが話題になりましたね。サッカーを見て興奮した若者たちを、渋谷の街で上手な言葉を使ってうまく誘導していた警官です。あれを見て、あっ、これは『すばらしい新世界』に出てきたぞ!と思いました(笑)。DJポリス氏はもちろん創意工夫をして仕事をして立派だと思うのですが、ああいったソフトな管理は気になります。ハクスリーは、1930年代に書いた小説で、現代のソフト型管理社会を描くことに成功していると思いますね。

註づくりの作業とシェイクスピア祭り

------次に、翻訳者の大事な仕事の一つ、註をつけることについてお聞きします。この小説のタイトルは、シェイクスピアの『テンペスト』に登場する人物の台詞「O brave new world 」からきています。そして作品の中でも、たくさんのシェイクスピアの作品の言葉が引用されていて、この文庫では、それがどの戯曲からの引用なのかが註で示されています。この作業はどう行ったのですか?

黒原 まずは松村達雄さん訳の講談社文庫の註でチェックし、そこで落としているものもあるかもしれないので、フランス語訳でチェックしました。どんな本を訳すときでもフランス語訳があるときは買って参考にするのですが、このフランス語訳にはハクスリー本人が序文を寄せていて「シェイクスピアの言葉はイギリス人ならわかるが、フランスの方にはわからないところもあるだろうから註をつけた」といったようなこと書いている。註を書いたのは作家本人ではないかもしれないけれど、ハクスリーが目を通しているはずだと判断し、この本を使って引用をチェックしていきました。さらに、その註でも落としているものはあると考え、読んでいてこれはアヤシイなと思うものは、グーグルで検索しました。すると、二カ所くらいみつかって、これでほぼ完璧ではないかと思ってます。

------黒原さんは、シェイクスピアは好きなんですか?

黒原 好きですね。どうせ註をつくるなら楽しもうということで、翻訳作業をしている期間は「シェイクスピア祭り」と称し(笑)、小田島雄志先生訳の戯曲をかたっぱしから読んでいました。それと、BBCが1980年代にシェイクスピアの全戯曲を映像化したシリーズがあり、DVDのセットを買っていたので、英語字幕を表示して見ました。翻訳作業は終わりましたが、まだ祭りは続行中です(笑)。

------好きな戯曲は?

黒原 若い頃は『ハムレット』が好きでした。「僕って何?」という感じに共感したのでしょうか(笑)。20代の頃は芝居をそこそこ見ています。『ハムレット』もデレク・ジャコビというイギリスのシェイクスピア俳優が来日公演をした時に見ました。BBCのDVDのハムレットもデレク・ジャコビですね。

私が20代だった80年代は演劇ブームで、素人劇団もたくさんあって、その中でシェイクスピアもやるところもありました。まあ、今でもあるでしょうけど。『十二夜』を上演したある素人劇団のことは今でもよく覚えています。役者は一人を除いてみんなド素人でしたが、やはり作品がいいせいか、とても楽しめて、『十二夜』が大好きになりました。

ほかに好きなのは、そうですね、『お気に召すまま』とか『真夏の夜の夢』とか、喜劇が多いですね。

現実に勝利する虚構の言葉

------外国文学愛好者の中で、黒原さんは、今、とても注目されています。きっかけは『すべての美しい馬』(早川書房)などのコーマック・マッカーシー作品の仕事でしょう。読んだ人は非常に鮮烈な印象をもったと思います。マッカーシーもすごいが、この日本語もすばらしかった。『すばらしい新世界』の翻訳でも、その魅力は発揮されていると思いますが、黒原さん、その日本語をどう獲得していったのか、少し教えて下さい。小さい頃は、どんな本を読んでいたのですか?

黒原 子どもの頃はほとんど読書をしていなくて、本格的に読み出したのは高校生になってからです。『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』に『戦争と平和』。日本でいうと夏目漱石に、谷崎潤一郎の初期の作品などに夢中になりました。谷崎は『少年』とか『刺青』、『秘密』、『痴人の愛』。いわゆる悪魔主義という奴ですね。

本をあまり読まなかったのが急に純文学を読み出したわけは、ありがちな話だけど疎外感ですね。小中学は同じ地域だったのが、高校になったらいろんな所からやってくる人たちと一緒になる。気が小さいから溶け込めなくて、それで本の世界に逃げ込んだんです。

それから和歌山の田舎から東京の大学に入りました。いちおう仏文科で、ボードレール、ランボー、ロートレアモンといった詩人の作品が好きでした。フランス文学は、私が大学生になった頃は、ヌーボーロマンのブームも既に去って、その後大きなムーブメントや突出した作家もいなくて、ちょっと寂しい感じがしましたね。

当時、というのは70年代後半ですが、海外文学で新しい話題というと、ラテンアメリカ文学の翻訳書が本格的に刊行されはじめたことでしょうか。国書刊行会のラテンアメリカ文学叢書なんか、私も読もうとしましたけど、白状すると、ちょっと歯ごたえがありすぎて、その面白さがわかりませんでした。少し味わえるようになってきたのは中年になってからですね。

何年か前に、個人的に「フリオ・コルタサル祭り」をやりまして、まあ、そうたくさん読破したわけでもないですが、面白いですね。コルタサルにボルヘス、そのほか、いわゆる幻想小説という奴ですか、最近でもそういうのを読もうとしています。

------コルタサルは、短編『南部高速道路』(『悪魔の涎・追い求める男他八篇』(岩波文庫)所収) がいいですね。

黒原 あれは面白いですね! 何車線もある高速道路で車が渋滞して、何日も何週間も動かないからそこで寝泊まりすることになり、村ができてしまう。まあ、こういう、ホラをだんだん膨らませていくのは、落語の『愛宕山』とか、わりとある趣向だなと思いながら読んでいくんですが、ラストが圧巻なわけです。詳しく話すと未読の人に悪いので、抽象的にいいますが、幻想が消えていくときになって、とても愛おしいものに感じられて、このわりとよくあるホラ話だと思っていたことが、自分のなかで大事な何かとしてしっかり存在していたのだなと気づく。つまり、その時点で、私のなかで幻想が事実に勝利するわけです。

事実と幻想がある場合、なぜか私は幻想に勝利してほしい。でも幻想はどうやって事実に勝利できるのか。それには技が必要ですよね。ただペガサスやらユニコーンやらが出てきて、魔法が使えて、という幻想は、子供だましでばかばかしい。コルタサルはあの手この手を使いますね。視線の動きを使って人間と山椒魚を入れ替えてしまったり。やはり戦略や仕掛けがなければ、現実には本当に勝利できないのだと思います。僕が好きな作家は、現実に勝利する言葉をもった人です。

------そういうことを考えている黒原さんが、あの独特な文章を書くコーマック・マッカーシーに出会ったのですね。

黒原 『すべての美しい馬』 は、1940年代のテキサスで、馬が大好きで、カウボーイとして生きていくことを夢見る少年の物語なんですが、最初のところで主人公が幻を見るシーンがあります。インディアンが移住していくところ、彼等の旅の行列を描写している息の長い濃密な文章がある。それを読んだ時に、ぐっと掴まれました。「これ、日本語にしたい!」と思ったんです。

マッカーシーは、リアルなことしか書かないのだけど、それがいつしか幻想性を帯びてくる、そこには戦略と仕掛けがしっかりある。現実に対して幻想が勝利する言葉をもった作家なのだと思います。

------黒原さん自身は、現実と幻想の関係はどうしているんですか?

黒原 ......唐突な質問ですね。現実が嫌で嫌でしょうがないです(笑)。もう自分だけの世界に閉じこもっていたい! 最近、愛読しているのは森茉莉ですね。『贅沢貧乏』 『甘い蜜の部屋』 に浸っています。いい年して小説で現実逃避か!と笑われそうですが。実はここに来る前、千駄木の森鴎外記念館に寄ってきました。そこに、森茉莉用の陳列ケースがありまして、原稿などが入ってるんですよ。それをじっと見たりして、2時間以上もいてしまった(笑)。

------(担当編集者O) 世界はやはりどんどん管理社会になっていますし、憂鬱になるのはわかります。

黒原 話は戻りますが『1984年』にはならないような気がします。オーウェルはビッグブラザーが監視する社会を描いていますが、今はそれとは違った監視社会になっている。たとえば生徒に体罰をしている教師を撮影した映像がYouTubeにアップされるようなことが起きる。これは権力による監視ではない。住民の安全のために設置している商店街の監視カメラのことなども考えると、『1984年』とはまったく違った監視社会だとわかる。でも、こういう市民のための監視というのが全面的にいいことなのかどうか。何か真綿で首を絞められるような窮屈さがありますよね。このあたりのリアリティを、『すばらしい新世界』はうまく描いていると思います。

------(担当編集者O)エドワード・スノーデンによって暴露されたネット監視のことから『1984年』は最近話題によく上るようになり、本も売れているそうです。しかし、『すばらしい新世界』の方がよりリアルだし、いま読む価値がある! と声を大にしていいたいですね。
(構成/ 渡邉裕之)

すばらしい新世界

すばらしい新世界

  • オルダス・ハクスリー/黒原敏行 訳
  • 定価(本体1,048円+税)
  • ISBN:75272-9
  • 発売日:2013.6.12
闇の奥

闇の奥

  • コンラッド/黒原敏行 訳
  • 定価(本体640円+税)
  • ISBN:751911
  • 発売日:2009.9.8

2013年8月 1日 光文社古典新訳文庫編集部 |

担当編集者が激推しする『すばらしい新世界』のすばらしい世界

すばらしい新世界SF小説の金字塔が2013年になってぐっと面白くなってきた! オルダス・ハクスリー『すばらしい新世界』の魅力を担当の傭兵編集者Oがたっぷり紹介します。

本書はSFの金字塔として知られていますが、世界が進む方向性を(80年前に書かれたとは思えないほど)的確に予測し、そこに潜む危険性を見事に提示している作品であり、まさにいま再び読まれるべき作品であると断言できます。

また、ユーモアに満ちあふれる筆致、魅惑的な登場人物、そしてスタイリッシュでさえある社会情景の描写は、古典であることを忘れさせるほど現代的です。いまだに世界中で熱狂的なファンがいて、本作がたびたび引用されるのは、本書が鋭い洞察と批判精神に満ちているのみならず、胸躍るような読書体験を提供してきたからに他なりません。

あらすじ

舞台は26世紀ロンドン(フォード紀元632年)、資本主義と科学によって輝かしい発展を遂げた人類は、幾度かの激しい紛争を経て、ようやく安定した社会を築き上げていた。遺伝子の選別と胎児の工場生産で構成する合理的な階級制度、手軽に多幸感をもたらす快楽薬ソーマの配給、そして幼少期からのフリーセックスの奨励......生産と消費のサイクルの中に生きる意味を(睡眠学習で)与えられ、誰も人生に不満を抱かない社会。「家族」は汚く卑猥な関係とされ、神は大量生産の始祖「フォード様」にとって代わられていて、人々は幸せに暮らしている。しかし、何の問題もないように思えるこの世界においても、そのあり方に疑問を持つ人々がいた。それはひょんなことから劣等感を抱えてしまった男、あるいは優秀すぎる男、そして未開社会からやってきた「野蛮人」だった。そして、騒動を巻き起こす彼らを呼びつけた「世界統制官」は、驚くべき真実を語るのであった......

ディストピア小説の系譜

ユートピアの対極にある反・理想郷(暗黒境)のことを「ディストピア」といいますが、このようなディストピアを題材にした小説というのは、海外文学においてはひとつの伝統となっています。映画化されることもしばしばです。

『すばらしい新世界』は両世界大戦に挟まれた激動の時代、1932年にオルダス・ハクスリーによって書かれました。その後の冷戦の年代にジョージ・オーウェルが『1984年』で反共産主義的な暗い世界、暴力で統制される世界を描いたのに対し、ハクスリーが資本主義と効率化の行き過ぎにアンチを唱えるような作品を書いていたというのは、注目すべき点でしょう。また、未来における「人間性の喪失」というのはディストピア小説に共通するテーマですが、ハクスリーが持ち込んだ科学的視点はなかでも特筆すべきものであり、最新の科学技術の可能性を評価しつつ「持続可能な(サステナブル)」な世界を描いているといえます。ゆえに、2013年の今、もっとも現実に近い作品であることが明らかになってきたのです。

そもそも『すばらしい新世界』って?

『すばらしい新世界』はもともとシェイクスピアの『テンペスト』に出てくるセリフ。本書の登場人物ジョンは、未開の集落から来た「野蛮人」ですが、幼少の頃から愛読している『シェイクスピア全集』をほとんど諳んじており、たびたび自分の感情をシェイクスピアからの引用で表現しています。当然この言葉には、表面的には何のキズもなく見える未来世界に対する、著者の痛烈な皮肉が込められていることは言うまでもありません。でも、実は物語のなかでジョンが最初に「ああ、すばらしい新世界!」と叫んだのは、文明社会への感想を述べたのではなく、美しいレーニナの姿に一目惚れしたときなんですよね。人が恋するとき、そこは「すばらしい新世界」となるのかもしれませんね。

なぜいま『すばらしい新世界』なのか?

本作には、現代に考えるべきあらゆる論点が詰め込まれています。「いまのありかた」を未来に延長していくと何が可能か、何が起こるか、ということの未来シナリオと考えれば面白いでしょう。

・遺伝子による選別と人間の工場生産――クローン技術、出生前診断、少子化問題
・快楽薬ソーマの配給――うつ病の拡大と治療薬プロザックの問題
・フリーセックスの症例――結婚の廃止、家族の解体によって、全員が「リア充」に!
・知的格差を用いた階級化――経済格差と知的格差の相関、下流食い
・触感映画、芳香オルガン――よりリアルになっていくバーチャル・リアリティ
・文学や自然観照の衰退――工業化社会では消費を生まない活動は意味がない

『すばらしい新世界』が与えた影響

img_bravenewworld01.jpg実は映像化作品にめぼしいものがないのが本作。世界の価値の二面性を映像だけで伝えにくい、奔放な性の表現が難しいなどの理由があるのかもしれません。とはいえ、最近では1998年にアメリカのテレビ映画になりました。(Brave New World)。この作品ではスタートレックのスポック船長でおなじみのレナード・ニモイが、ムスタファ・モンド役を演じており、これはなかなかに渋くてカッコいいです。ほかの配役は若干マイナーですが、エンタメ化するためにストーリーに改編があり、ラストなどは「なるほど」と思わせるものになっています。

また、音楽では世界的人気の英国メタルバンド、IRON MAIDENの2000年発表のアルバム名がまさにBrave New World。収録されている同名の曲は、静→動→静、という鉄板の展開で、トリプルギターの競演も必聴。O Brave New World! とシャウトせずにはいられない、ライブの定番曲になっています。アルバム・アートには、よく見ると未来のロンドンが描かれており、本作へのリスペクトを感じます。

また、本作はエンタメ分野のみならずデザイナーや社会学者などにも大きな影響を与えており、ビジネス書など思いもよらぬところでしばしば引用されます。人間の行動がどう変化するか、それをどう社会が支えるか、あるいは社会の変化で人間の行動がどう変わるか、といったことを研究している人々にとって、『すばらしい新世界』におけるハクスリーの未来の描き方はひとつのモデルであるといえます。

著者について オルダス・ハクスリー Aldous Huxley

[1894-1963] 作家。祖父、長兄、異母弟が著名な生物学者、父は編集者で作家、母は文人の家系というイギリス屈指の名家に生まれる。医者をめざしてイートン校に入るが、角膜炎から失明同然となり退学。視力回復後はオックスフォード大学で英文学と言語学を専攻し、D・H・ロレンスなどと親交を深める。文芸誌編集などを経て、詩集で作家デビュー。1921年の長篇『クローム・イエロー』が好評を博し、以後『恋愛対位法』『ガザに盲いて』など11本の長篇を執筆。独自の考察に基づくユートピア世界を描いた作品も多く、とくに1932年刊行の本書『すばらしい新世界』はSF、ディストピア小説の傑作とされる。その他、膨大な数のエッセイ、旅行記、伝記などもある。今年は没後50年にあたる。

《関連ページ》
『すばらしい新世界』のすばらしい名言・名場面
『すばらしい新世界』の登場人物 相関図
すばらしい新世界

すばらしい新世界

  • オルダス・ハクスリー/黒原敏行 訳
  • 定価(本体1,048円+税)
  • ISBN:75272-9
  • 発売日:2013.6.12

2013年6月13日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『すばらしい新世界』(オルダス・ハクスリー/黒原敏行 訳)

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すばらしい新世界

すばらしい新世界

  • オルダス・ハクスリー/黒原敏行 訳
  • 定価(本体1,060円+税)
  • ISBN:75272-9
  • 発売日:2013.6.12
  • 電子書籍あり

冲方丁さん驚愕!(作家/『天地明察』『光圀伝』)
「これはもはや架空の物語ではない。
西洋の理想郷は自然を切除することで成り立つ。本作で描かれる「生殖のない社会」は現代では不気味なほどリアルで、今だからこそ慄然とする作品だ。」

作品

本作はオーウェル『1984年』、ブラッドベリ『華氏451度』と並び称される近未来小説の傑作だが、今日の現実世界に最も近い作品であったことは明白だ。これは作者が、ユートピアの実現可能性をつねに追求し、そこで起こりうる人間性の危機を想定していたからだ。『すばらしい新世界』を読まずしてSFは語れない!


内容

西暦2540年。人間の工場生産と条件付け教育、フリーセックスの奨励、快楽薬の配給によって、人類は不満と無縁の安定社会を築いていた。だが、時代の異端児たちと未開社会から来た野蛮人ジョンは、世界に疑問を抱き始め......驚くべき洞察力で描かれた、ディストピア小説の決定版!


〈あとがきのあとがき〉「『1984年』ではなく、この小説のようなソフトなディストピアになるのでは」 『すばらしい新世界』の訳者・黒原敏行さんに聞く

担当編集者が激推しする『すばらしい新世界』のすばらしい世界
『すばらしい新世界』のすばらしい名言・名場面
『すばらしい新世界』登場人物相関図
《関連記事》
『すばらしい新世界』を読もう! 筑波大附属駒場高校「ぶらり読書会」見学レポート《読書会の進め方編》
『すばらしい新世界』を読もう! 筑波大附属駒場高校「ぶらり読書会」見学レポート《ぶらり読書会、議論編》
朝日新聞 2014年1月10日/天声人語
[書評]
  • すばる(集英社) 2013年11月号/速水健朗さん読書日録
オルダス・ハクスリー
[1894-1963] イギリスの作家。祖父、長兄、異母弟が著名な生物学者、父は編集者で作家、母は文人の家系という名家に生まれる。医者をめざしてイートン校に入るが、角膜炎から失明同然となり退学。視力回復後はオックスフォード大学で英文学と言語学を専攻し、D・H・ロレンスなどと親交を深める。文芸誌編集などを経て、詩集で作家デビュー。1921年の長篇『クローム・イエロー』が好評を博し、以後『恋愛対位法』『ガザに盲いて』など11本の長篇を執筆。独自の考察に基づくユートピア世界を描いた作品も多く、とくに1932年刊行の本書『すばらしい新世界』はSF、ディストピア小説の傑作とされる。その他、膨大な数のエッセイ、旅行記、伝記などもある。
[訳者]黒原敏行
1957年生まれ。英米文学翻訳家。訳書に『すべての美しい馬』『越境』『ザ・ロード』(マッカーシー)、『黒い天使』(ウールリッチ)、『儚い光』『冬の眠り』(マイクルズ)、『ソフィー』(バート)、『コレクションズ』(フランゼン)、『ユダヤ人警官同盟』(シェイボン)ほか多数。
《関連刊行本》
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2013年6月12日 光文社古典新訳文庫編集部 |

『闇の奥』(コンラッド/黒原敏行 訳)

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闇の奥

闇の奥

  • コンラッド/黒原敏行 訳
  • 定価(本体640円+税)
  • ISBN:751911
  • 発売日:2009.9.8
  • 電子書籍あり

20世紀最大の問題作 リーダブルな新訳でついに登場!

物語

著者自身の強烈なコンゴ体験をもとに、アフリカの奥地を舞台とする苛烈な旅を描き、文明社会の価値観を問いつづけてきた本書は、1899年の発表以来、世界中の文学者たちの間で論争の的となってきた問題作である。


内容

船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツの最期の言葉と、そこでマーロウが発見した真実とは?

ジョセフ・コンラッド
[1857-1924] ロシア占領下のポーランドで没落貴族の家に生まれる。父が独立運動に関与したため一家は流刑、両親を早くに亡くす。16歳で船乗りをめざし、仏英の商船で世界各地を航海する。このときの見聞が、後の創作活動に大きな影響を及ぼす。ポーランド語、フランス語を操り、小説は英語で書いた。1886年イギリスに帰化。1895年『オルメイヤーの阿房宮』で文壇にデビュー。他の代表作に、『密偵』『ロード・ジム』など。晩年は痛風と鬱病に悩まされた。1924年、ナイト爵叙勲を辞退。同年、心臓発作のため自宅にて死去。
[訳者]黒原敏行
1957年生まれ。英米文学翻訳家。訳書に『すべての美しい馬』『越境』『ザ・ロード』(マッカーシー)、『黒い天使』(ウールリッチ)、『儚い光』(マイクルズ)、『ソフィー』(バート)、『コレクションズ』(フランゼン)、『ユダヤ警官同盟』(シェイボン)ほか多数。
《関連刊行本》
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2013年1月28日 光文社古典新訳文庫編集部 |

《書評》『闇の奥』ー FIGARO japon 12月20日号

FIGARO japon12月20日号の特集「フィガロの読書案内202冊」の「原点、そして栄養源、クリエイター4人の愛読書。」コーナーで冒険家の石川直樹さんに光文社古典新訳文庫『闇の奥』を取り上げていただきました。


地理的な空白はなくなっても、驚きが失われたわけじゃない。

「僕が『闇の奥』を好きなのは、コンラッドが人間が初めて何かに出会い、でもそれが何だかわからなくて、手探りで探しているところをきちんと描いているからなんです。」<記事より>


《関連記事》
 ■『闇の奥』翻訳者・黒原敏行さんトークイベント


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闇の奥
コンラッド 作/黒原敏行 訳
定価691円(税込み)

2009年12月17日 光文社古典新訳文庫編集部 |

《書評》『闇の奥』ー 朝日新聞 be 

11月7日の朝日新聞土曜版 beの「もっと本を!!再読ガイド」で、光文社古典新訳文庫『闇の奥』を取り上げていただきました。
朝日新聞保科龍朗さん、青山ブックセンター六本木店間室道子さん、リブロ池袋本店矢部潤子さん3名によるご推薦です。

脱出できない内なる闇の奥
正気と狂気は旅の終着地で交錯し、見分けがつかない。密林の「闇の奥」は、人の心に巣くう「闇」の最深部なのだ。<記事より>

2009年12月17日 光文社古典新訳文庫編集部 |

《書評》『闇の奥』ー しんぶん赤旗

しんぶん赤旗(11月22日発行)の書評欄で、光文社古典新訳文庫『闇の奥』(コンラッド 作/黒原敏行 訳)を取り上げていただきました。

2009年12月17日 光文社古典新訳文庫編集部 |

《書評》『闇の奥』ー 週刊朝日 愛でたい文庫

クルツの声が読後も谺する

10月27日発売の週刊朝日(11月6日号)に、温水ゆかりさんの連載「愛でたい文庫」で光文社古典新訳文庫『闇の奥』を取り上げていただきました。

フランシス・コッポラの『地獄の黙示録』の原作でもある『闇の奥』。

「映像の豪奢な狂気に比べ、活字は思わせぶりで重苦しかった。が、
新訳で読めば、若き冒険野郎の体を射貫いた"生のセンセーション"に
ついての物語だったことがよく分かる。」<記事より>

ぜひ、ご一読ください。

《関連記事》
 ■『闇の奥』翻訳者・黒原敏行さんトークイベント


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闇の奥
コンラッド 作/黒原敏行 訳
定価691円(税込み)

2009年10月29日 光文社古典新訳文庫編集部 |

黒原敏行さんミニトークー@青山ブックセンター六本木店

/kurohara_02.jpg9月に刊行された『闇の奥』(コンラッド)の翻訳者・黒原敏行さんのミニトークが、9月30日(水)19:00から青山ブックセンター六本木店で行われ、『闇の奥』と同時期に刊行されたマッカーシーの『越境』(ハヤカワepi文庫)の2作を中心に、"翻訳家 黒原敏行"の日常も垣間みられるトークとなりました。


/kurohara_01.jpg司会進行役の間室道子さん(青山ブックセンター六本木店)から、本よみうり堂の書評欄に寄せた「この訳を経た黒原敏行は、クルツ探しの一行のように、決定的なものをその翻訳人生に被っただろうという、うれしいような恐ろしいような予感がする。」という書評文の紹介とともに、読みやすく、すばらしい訳との激賞が。


/kurohara_04.jpg黒原さんは、読みやすくできたかどうか、と恐縮気味にその言葉を受けながらも、「原文が難解だからと言って、翻訳が難解であることはないし、読みながら、いいところで読者がひっかかる訳にはしたくなかった。コンラッドは研究している方も多いので、意訳しすぎと言われるかもしれないが、翻訳はいろんな訳があっていいと思う。原文とぴったり同じということはありえない。日本語として読みやすいことが大切だと思う。」と。

ご自身の読書体験としては、「高校時代にドストエフスキーにはまりました。その経験は、現在訳している作品の傾向に繋がっているかもしれません。」

/kurohara_03.jpgまた、極限的な状況で展開する作品を訳されることの多い黒原さんですが、「夏は冷房を使わず、冬も暖房は入れないでひざかけのみ」というご自分の肉体も追い込んでの翻訳!
訳しあぐねている時は、「映画『セブン』のように、刑事がボードに貼った事件現場写真や証拠を見ながらあれこれ考えるシーンがありますが、あれみたいなこともします(笑)。」

現在は、マッカーシーの代表作『ブラッド・メリディアン』の翻訳を進行中とのこと。こちらの刊行も期待して待ちたいところです。


■ほぼ日刊イトイ新聞の「翻訳人。つなげる仕事はおもしろい!」(2003年1月)に黒原さんのインタビューが掲載されています。


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闇の奥
コンラッド 作/黒原敏行 訳
定価691円(税込み)



■ハヤカワepi文庫『越境』(マッカーシー)>>

2009年10月 8日 光文社古典新訳文庫編集部 |

光文社古典新訳文庫『闇の奥』黒原敏行さんミニトークのお知らせ

光文社古典新訳文庫『闇の奥』(コンラッド) & ハヤカワepi文庫『越境』(マッカーシー)刊行記念  黒原敏行さんミニトーク


難解といわれてきたコンラッドの『闇の奥』、マッカーシーのもっともダークな作品『ザ・ロード』、シェイボンの純文学、SF、ミステリーのジャンル・ミックスで話題の『ユダヤ警官同盟』など、問題作を時に力強く、時に叙情的に訳し続ける黒原敏行さん。

コンラッドの『闇の奥』の新訳と、マッカーシーの『越境』の文庫化を記念し、黒原さんをお迎えして、翻訳の魅力、英語と日本語の不思議に迫るイベントです。
たくさんの皆様のご参加をお待ちしています!

店内でのイベントです。ほとんどの方は40〜50分のトークをお立ち見となります。ご了承ください。
参加は無料ですが、ご予約を承ります(受付開始日:2009年9月16日(水) 朝10時)。

また、トーク終了後にサイン会がございます。
イベント当日、青山ブックセンター六本木店にて黒原敏行さんの翻訳本をお買い上げの方に、レジにて整理券を差し上げます。


日時:2009年9月30日(水) 19:00〜
会場:青山ブックセンター六本木店


《電話予約&お問合せ》
2009年9月16日(水) 朝10時より、青山ブックセンター六本木店の店頭もしくはお電話にてご参加を受け付けます。

 ■青山ブックセンター六本木店 TEL:03-3479-0479
  受付時間:月曜〜土曜・祝日 10:00 〜 翌朝5:00 /日曜 10:00 〜 22:00

 ■詳細は青山ブックセンター Webサイト >>


《黒原敏行(くろはらとしゆき)さんプロフィール》
1957年生まれ。英米文学翻訳家。訳書に『すべての美しい馬』(マッカーシー)、『黒い天使』(ウールリッチ)、『儚い夢』(マイクルズ)、『ソフィー』(バート)、『コレクションズ』(フランゼン)など多数。

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闇の奥
コンラッド 作/黒原敏行 訳
定価691円(税込み)



ハヤカワepi文庫『越境』(マッカーシー)>>

2009年9月14日 光文社古典新訳文庫編集部 |


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