ヴェネツィアが燃えた日
――世界一美しい街の、世界一怪しい人々
ジョン・ベレント:著
高見 浩 :訳
2010年4月19日発売
価格:本体 2,500円+税
本書はノンフィクションである。登場するすべての人々は現実に存在し、それぞれの本名で示されている。実在の複数の人物から合成した人物は一人も登場しない。
1996年1月29日、ヴェネツィアのオペラハウス「フェニーチェ劇場」が火事で焼け落ちた。事故か、それとも放火か?“世界でもっとも美しくりっぱなオペラハウス”の焼失事件に揺れるヴェネツィアへ、著者ベレントは、火事からわずか3日後に飛んだ。噂好きな中上流階級が住む界隈に住み込み、火事が事故だったのか放火だったのか探りはじめる。だが、彼がそこで遭遇したのは、神出鬼没の制服コスプレ男や火星共和国を夢見る青年、有名作家の遺産詐取を企む男女など、魔都に魅入られた怪しい人々だった……!
ヴェネツィアはどんな小さな路地にも不思議な物語が詰まっている。ヴェネツィアを訪れたことがある人、これから訪れようと計画している人、ヘンリー・ジェイムズなどの文学好き、ヴェネツィアを舞台にした映画ファンにはたまらない一冊。
●フェニーチェの火事に取り憑かれた老ガラス工。
●動物愛護団体に隠れて密かに鳩を駆除する“動物対策局長”の博士。
●神出鬼没の制服コスプレ男。
●グルメな殺鼠剤で一山当てた事業家。
●歴史ある館に「火星民主共和国地球支部」を設けるアメリカ人。
●ヴェネツィアを愛した作家エズラ・パウンドと愛人。二人の財産を詐取しようとする男女。
●覇権をめぐり内部抗争を繰り広げるヴェネツィア支援団体のメンバー。
《書評掲載のお知らせ》
■FIGARO 8月号(阪急コミュニケーションズ)の「本 Livre」ページで取り上げていただきました。
「オペラハウス消失! 水の都の奇妙な魅力。」
■GINGER 7月号(幻冬舎)の「新刊レビュー!本棚の新しい仲間」(選・文/温水ゆかり氏)に取り上げていただきました。
「世界一魅惑的な水の都では毎日、欲望渦巻く"独善芝居"が上演されている」
■日本経済新聞 6月13日の読書欄において、青山 南氏(翻訳家)に取り上げていただきました。
「古都に集う英米人たちを追う」
[著者]ジョン・ベレント John Berendt
1939年生まれ。《エスクァイア》《ニューヨーク・マガジン》他で活躍するコラムニスト、ジャーナリスト。『真夜中のサヴァナ――楽園に棲む妖しい人びと』(1994)は《ニューヨークタイムズ》のベストセラーリストに4年の長期にわたりランクインし、クリント・イーストウッド監督で映画化された。
[訳]高見 浩 Takami Hiroshi
1941年東京生まれ。出版社勤務を経て翻訳家に。主な訳書に『ヘミングウェイ全短編』『日はまた昇る』『武器よさらば』『ハンニバル』(以上、新潮社)、『天才たちのラヴレター――世界史を彩った50人 愛の告白』『ネロ・ウルフ対FBI』(以上、光文社)他多数。著書に『ヘミングウェイの源流を求めて』(飛鳥新社)がある。