光文社古典新訳文庫は、2006年9月の創刊以来、欧米作品を中心に古典の新訳に取り組んでまいりました。気鋭からベテランまで、素晴らしい訳者による清新で分かりやすい翻訳は、読者の広い支持を集めることができました。おかげさまで今年9月には創刊5周年を迎えます。なかでも亀山郁夫訳のドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』は、全5巻累計100万部を突破、新訳ブームの先駆けとなりましたことは御承知の方も多いかと思います。その後も、作品の新しい魅力を引き出した『フランケンシュタイン』(小林章夫訳)、難解さで知られるカント『純粋理性批判』(中山元訳・全7巻。現在5巻まで刊行中)などの新訳に意欲的に取り組み、今年6月には、ついに累計128冊を突破いたしました。また東洋の作品でも魯迅『故郷/阿Q正伝』(藤井省三訳)は、刊行以来長く読者に愛されています。

「光文社古典新訳文庫感想文コンクール」は、第1回を2008年夏に開催し、1400通を超える応募をいただきました。2009年夏に開催した2回目からは、参加枠を一般にも広げ、さらに多数の応募をいただきました。そして今夏、第4回となる「光文社古典新訳文庫感想文コンクール2011」を開催します。昨年から、部門にかかわらず、どの対象図書でも応募を受け付けることになりました。時代を超えて熱烈に読み継がれてきた古典作品ならではの深い感動を、より多くの方々に体験してもらいたいと思います。

 学校単位、またクラブやサークル単位でのご応募も歓迎いたします。前回に引き続き、私どものコンクールを読解力向上のためご活用いただきました学校、団体にお贈りする、学校協力賞もご用意いたしました。

 読書による感動を文章に綴るという体験を通し、昨今、教育の現場でクローズアップされている「読解力」、「PISA型学力」の向上にも資する契機としてご活用いただければ幸甚に存じます。

平成23年6月吉日

株式会社光文社
文芸局長
駒井 稔