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![]() 初恋トゥルゲーネフ/沼野恭子 訳 |

きわめて西欧的な作風で知られるトゥルゲーネフ。訳者・沼野恭子は従来の翻訳と一線を画すため、主人公の語り口を生かす会話体を採用して、年上の女性に対する少年の揺れる心情を新たな形で表現することに成功した。ロシアの自然描写も素晴らしい。訳者いわく「昔からの愛読書だった」この作品は、女性によるトゥルゲーネフの清新な翻訳として貴重であり、既訳にはない光彩を放っている。
作品「最愛の小説」
トゥルゲーネフは、生前、自分の全著作の中でこの作品を「いちばん愛していた」と語っていたという。帝政ロシアの農奴制がいましも崩れ去ろうとする激動期は、作者を過去の郷愁の世界に誘い、甘く、憂愁に満ちた、この自伝的中編の誕生のきっかけになった。
物語少年と年上の公爵令嬢
16歳の少年ウラジーミルは、ある日、隣に引っ越してきた公爵令嬢ジナイーダに一目惚れする。年上の女性への思慕の念は日増しに募り、取り巻きの青年たちと恋のさや当てが始まる。しかし、あるとき彼はジナイーダが恋に落ちたことを知る。



