歴史を変えた世紀のベストセラー、決定訳・完全版!

沈黙の春

沈黙の春

レイチェル・カーソン    
渡辺政隆  訳   
竹田ダニエルさん推薦!
(『#Z世代的価値観』『世界と私のAtoZ』著者、研究者)
「本当に世界を変える科学は、いつでも人間の愚かさを露呈させる。
人間の身勝手さが、地球を壊し続けた……。
持続可能な未来のためにも、声を上げる科学者の声を聞こう。」
物語
農薬の大量散布による健康被害と自然破壊を詳細に調査報告し、自然に対する横暴な振る舞いへの猛省を社会に訴えたR・カーソン。農薬規制、有機農法の普及、自然保護、エコロジー思想のその後の展開に大きな影響を与えた名著を、正確で読みやすい訳文と文献リスト付きの完全版で。
内容
多様な自然が有する絶妙なバランスに迫る危機から説き起こし、健康被害にまで及ぶ (農薬散布の)悪影響を、核実験による放射性物質の不気味さと対比させつつ訴えたことで、カーソンはたくさんの人々にメッセージを届けることができた。カーソンのこの視点は、その後のエコロジー思想やエコフェミニズムにも影響を与えたといわれている。(訳者)
目次
お礼の言葉
1章 明日のための寓話
2章 耐えろと言うならば
3章 死の妙薬
4章 地表の水、地底の海
5章 土壌という領域
6章 地球を覆う緑
7章 無用な大破壊
8章 もう鳥も鳴かない
9章 死の川
10章 無差別の空中散布
11章 ボルジア家をしのぐ悪夢
12章 人間が支払う代償
13章 小さな窓越しに
14章 四人に一人
15章 自然の反撃
16章 大雪崩の予兆
17章 もう一方の道
 解説 渡辺 政隆
 年譜
 訳者あとがき
 文献リスト
レイチェル・カーソン    Rachel Carson
[ 1907 - 1964 ]    アメリカの科学者、サイエンスライター。ペンシルベニア州生まれ。大学卒業後にウッズホール海洋生物学研究所の夏期研修に参加して以来、海洋生物学の研究を続ける。1936年に商務省漁業局科学調査部に入り、その後、内務省魚類野生生物局に異動。最初の著作は『潮風の下で』 (1941年)。1951年に出した『われらをめぐる海』は全米図書賞を受賞するなどベストセラーとなり、サイエンスライターとしての地位を確立した。1962年に『沈黙の春』を出版し、'64年没。翌'65年に『センス・オブ・ワンダー』が出版された。
[訳者] 渡辺政隆    Watanabe Masataka
1955年生まれ。サイエンスライター。同志社大学特別客員教授、東北大学特任教授。専門は進化生物学、科学史、サイエンスコミュニケーション。著書に『〈生かし生かされ〉 の自然史』『一粒の柿の種』『ダーウィンの遺産』『科学で大切なことは本と映画で学んだ』『科学の歳事記』ほか。訳書に『種の起源』『ミミズによる腐植土の形成』(ダーウィン)、『ロウソクの科学』 (ファラデ一)、『ワンダフル・ライフ』 (グールド)、『生命40億年全史』 (フォーティ)、『「進化」大全』 (ジンマー)、『シマウマの縞 蝶の模様』 (キャロル)ほか多数。