2010.03.12

3月13日(土)ー谷川道子さん(『母アンナの子連れ従軍記』翻訳者)講演会のお知らせ

明日、2010年3月13日(土)『母アンナの子連れ従軍記』の翻訳者・谷川道子さんの講演会が東京外国語大学本郷サテライトで開催されます。 ご参加希望の方は下記までお申し込みください! 《申し込み・問合せ先》 相馬壽美乃さん ■Tel & Fax:03-3465-6835 ■E-Mail:soumats@orchid.plala.or.jp 東京外語会事務局  ■Tel:03-3815-5877 ■Fax:03-5842-8377 ■E-Mail:t-gaigo@path.ne.jp

「肝っ玉おっ母」から「度胸アンナ」へーーブレヒト演劇の地平
講師:谷川道子さん

日時:2010年3月13日(土) 14:00〜16:00
会場:東京外国語大学 本郷サテライト
会費:1,000円(当日の資料費と講演会後の懇親会費)

講演会パンフレットから 《内容》 ドイツの劇作家で、詩人、演出家のベルトルト・ブレヒト[1898−1956]は、1922年にミュンヘンで初演された『夜うつ太鼓』で一躍脚光を浴びて劇作家としてデビューするが、ヒトラー政権の弾圧を逃れ、33年から北欧、アメリカと地球を1周する亡命生活を続けた。戦後は東ドイツに戻り劇団ベルリーナ・アンサンブルを設立し、ふたたび演劇活動を再開。「異化効果」や「叙事的演劇」をはじめとしてさまざまな演劇理論を生みだし、その演劇実践と作品で、戦後の世界の演劇界にも大きな影響を与えた。 代表作に『三文オペラ』や『ガリレイの生涯』などがあるが、なかでもスウェーデン亡命中に書かれた戯曲『母アンナの子連れ従軍記』を中心において、ブレヒト演劇が目指した地平を考える。 この作品は、これまで『肝っ玉おっ母とその子供たち』の題で知られていたが、光文社古典新訳文庫では『母アンナの子連れ従軍記』と改題、その理由や、さまざまな舞台化の諸相にも触れてみたい。

《谷川道子さんプロフィール》
1946年鹿児島県生まれ。東京外国語大学教授(ヨーロッパ第一課程ドイツ語専攻・総合文化講座担当)。 ブレヒトやハイナー・ミュラー、ピナ・バウシュを中心としたドイツ現代演劇が専門。著書に『娼婦と聖母を越えて----ブレヒトと女たちの共生』(花伝社)、『ハイナー・ミュラー・マシーン』(未来社)、『ドイツ現代演劇の構図』(論創社)など。共編著に『劇場を世界に--外国語劇の挑戦』(新宿書房)、『境界の言語』(新曜社)など。訳書に、『ハイナー・ミュラー・テクスト集』(共訳、全3巻、未来社)、エルフリーデ・イエリネク『汝、気にすることなかれーシューベルトにちなむ死の三部作』、(ドイツ現代戯曲選30、論創社)、『ポストドラマ演劇』(共訳、同学社)、『ピナ・バウシュ----怖がらずに踊ってごらん』(ヨッヘン・シュミット著、フィルムアート社)、『ロッテ・レーニャ--ワイマール文化の名花』(ロナルド・スポトー著、文芸春秋社)、『ブレヒト作業日誌』(共訳、全2巻、河出書房新社)、ブレヒト『母アンナの子連れ従軍記』(光文社古典新訳文庫)など多数。

cover87.jpg 母アンナの子連れ従軍記 ブレヒト 作/谷川道子 訳 定価(本体571円+税)