新年あけましておめでとうございます。
今年も光文社古典新訳文庫をどうぞよろしくお願いいたします。
2011年最初の刊行は、カントとニーチェの2冊。1冊は『純粋理性批判』(カント/中山 元 訳)の第4巻。いよいよ超越論的な弁証論が始まります。
もう1冊は、昨年11月に上巻が出た『ツァラトゥストラ(下)』(ニーチェ/丘沢静也 訳)です。
訳者の丘沢静也さんはあとがきで、「...中年になって、ひょんなきっかけで運動するようになり、からだの喜びに目覚めた。そんなときドイツ語で、『ツァラトゥストラ』をパラパラながめて、気に入った。派手なおしゃべりのなかに、日常生活にたいする深い愛や理解が感じられる。いくつかの文章に膝を打った。」
「軽快な『ツァラトゥストラ』を読んでもらいたい。思い切って今回の翻訳では、おごそかな言葉や重い言葉は避け、できるだけカジュアルで日常的な言葉を使った。」と書いていらっしゃいます。
例えば、上巻の目次の一部を紹介すると...
●喜びの情熱と苦しさの情熱について
●読むことと書くことについて
●友だちについて
●染みひとつない認識について
私たちの日常につながる言葉が並んでいます。
これまでのイメージを覆す新しい『ツァラトゥストラ』をぜひ!
今月の新刊の発売は1月12日(水)です。