2011.06.21

《書評》『梁塵秘抄』– 読売新聞 2011年6月19日

読売新聞 本よみうり堂(6月19日朝刊)の「ポケットに1冊」欄で、早速『梁塵秘抄』を取り上げていただきました! 
「梁塵秘抄」というと、学生時代、授業でやった、ぐらいの印象の方も多いだろう。平安末期、貴族間に流行した今様など雑芸の歌を集成した、と説明されてもピンと来ない。それで卒業すると忘れてしまう。  しかし、今様とは〈当世風にいえば、浪花節から歌謡曲、民謡からジャズ、ロック、ポップスまでのさまざまなジャンルを含んだ歌謡群だった〉と説明されるとグッと身近になる。そう、〈遊びをせんとや生まれけん〉で有名な「梁塵秘抄」は歌謡曲のルーツだったのだ!
記事の中では "美女にからみつきたい一本葛" の歌が紹介されていますが、 そのほかの歌では、 例えば... 【原歌】  雨は降る去ねとは宣ぶ笠は無し 蓑とても持たらぬ身に 忌々しかりける里の人かな 宿貸さず これが川村湊訳では...
〈雨の降る夜に 別れたの〉
雨の降る夜に 別れたの
帰る道には 傘もなし
コートもなしに 濡れるまま
無情の人は 通り過ぐ
ホテルの 灯りも 消えたまま
なんだかカラオケで歌いたくなりませんか? 川村湊さん、実はそれを目論んでいらっしゃいます。 収録されている歌は全部で100。ぜひ、お手に取ってご覧ください! cover128.jpg 梁塵秘抄
後白河法皇/川村湊 訳
定価(本体781円+税)