2014.07.18

リルケ『マルテの手記』を読むー講義と対談ー松永美穂さん、斎藤環さんを迎えて

マルテの手記東京ドイツ文化センターと協力して、これまで5回にわたって開催してきた連続講座「ドイツの古典図書を古典新訳文庫で読む」。第6回目となる今回は、6月刊リルケ『マルテの手記』の訳者・松永美穂さんと、解説を書いていただいた精神科医・斎藤環さんをお迎えして、講義と対談を行います。

20世紀の初め、不安を抱えながら、単身出てきたパリの街をあてどなくさまようデンマーク出身の青年詩人マルテ。「見る」ことを学ぼうと、パリの風景やそこに暮らす人々を観察するうち、その思考は故郷での奇妙な出来事や、歴史的人物の人生の中を飛び回っていきます。物語は71の短い断章が積み重なり、マルテの苦悩と再生が描き出されます。

本講座では、まず訳者の松永美穂さんに『マルテの手記』の読みどころや翻訳にまつわるエピソードを語っていただき、続いて主人公マルテの心理と精神病理について、現代の若者の姿とも照らし合わせつつ、精神科医の斎藤環さんとの対談を。最後に、参加者のみなさんとの質疑応答の時間も予定しています。お二人がリルケについて語り合う、またとない機会です。ぜひご参加ください。

リルケ『マルテの手記』を読むー講義と対談
日時:2014年9月3日(水)18:30〜20:30
講師:松永美穂さん
[プロフィール]ドイツ文学者。早稲田大学教授。東京大学大学院人文社会研究家博士課程満期単位取得。訳書に『車輪の下で』(ヘッセ)、『朗読者』『逃げてゆく愛』(シュリンク)、『マルカの長い旅』(プレスラ)、『リスとお月さま』(メッシェンモーザー)、『マグノリアの眠り』(バロンスキー)など多数。
講師:斎藤環さん
[プロフィール]精神科医、筑波大学教授。不登校・社会的ひきこもりなどに関する精神医学的な評価と支援のあり方、発達障害との関連性などを研究テーマとする。著書に『ひきこもりはなぜ「治る」のか?』、『生き延びるためのラカン』、『ヤンキー化する日本』など多数。
会場:東京ドイツ文化センター図書館
(東京都港区赤坂7-5-56/東京メトロ青山一丁目駅 A4出口から赤坂郵便局方面へ徒歩5分)
《お申込み/お問い合わせ》
参加ご希望の方は、事前の参加登録を下記宛にお願いします。参加無料。
東京ドイツ文化センター図書館 担当:吉次基宣さん
E-mail: yoshitsugu@tokyo.goethe.org
TEL: 03-3584-3203
東京ドイツ文化センター催し物カレンダー>>
マルテの手記

マルテの手記

  • リルケ/松永美穂 訳
  • 定価(本体1,180円+税)
  • ISBN:75262-0
  • 発売日:2014.6.12