2021.12.14

これから出る本(2022年1月・2月)

《2022年1月刊》
『法王庁の抜け穴』(ジッド/三ツ堀広一郎訳)

プロトス率いる百足組が企てた法王幽閉詐欺事件を軸に、奇蹟によって回心した無神論者アンティム、予期せぬ遺産を手にしながら無償の行為に突き動かされるラフカディオら、多様な人物と複雑な事件が絡み合う。風刺が効いたジッドの傑作長編。

《2022年2月刊》
『人間のしがらみ(上・下)』(モーム/河合祥一郎訳)

幼くして両親を亡くした主人公フィリップ。人生の意味を模索して、画家を志したり、医者を目指したり。そして友情と恋愛のままならなさに翻弄され......。理性では断ち切ることのできない結びつきを描き切る、文豪モームの自伝的長編小説。

《続刊》
『スッタニパータ ブッダの言葉』(今枝由郎訳)

ブッダの遺した言葉を伝える最古の聖典。パーリ語からの完訳にあたっては、漢訳で生まれた難解な仏教用語 (涅槃、沙門など) を極力避け、わたしたちの日常語に訳すことで、平易な言葉で人々に語り掛けていた人間ブッダの姿が生き生きと蘇る。