2025.12.27

【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#117 いま再び輝くバーナード・ショー『ピグマリオン』の魅力 訳者・小田島恒志さんを迎えて

小田島恒志さん
小田島恒志さん

強烈なロンドン訛りを持つ花売り娘イライザに、たった6カ月で貴族のお嬢様のような話し方を身につけさせることは可能なのだろうか? 言語学者のヒギンズと盟友ピカリング大佐の試みは成功を収めるものの……。

英国随一の劇作家バーナード・ショーの傑作『ピグマリオン』はユーモアと辛辣な皮肉がきいた傑作喜劇で、映画『マイ・フェア・レディ』や『プリティ・ウーマン』の原案としても知られています。しかし、これらの映画と『ピグマリオン』とでは、結末が決定的に違っています。かたや、自分を教育してくれた男性と恋仲となるロマンティックなハッピーエンドであるのに対し、『ピグマリオン』では主人公イライザは男性と決別し、自分の人生を選び取るのです。どちらのストーリーも魅力的ですが、今日においては、『ピグマリオン』の結末はより現代的で、ポジティブな意味合いを放っているように思えます。

『ピグマリオン』は日本でも2013年に石原さとみ主演で上演されたほか、今回2026年には沢尻エリカさん主演で上演されます。ぜひこの機会に、作品を新訳で味わい、著者自身の序文やト書きに触れ、また訳者による充実した注や解説も楽しんでください!

今回の読書会では、訳者の小田島恒志さんをお迎えし、本書の成立過程や読みどころなどたっぷりと語っていただきます。

(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)

紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#117
いま再び輝くバーナード・ショー『ピグマリオン』の魅力
訳者・小田島恒志さんを迎えて
『ピグマリオン』バーナード・ショー/小田島恒志訳
《日時》2026年1月27日(火)19:00~20:30
《会場》Zoom(オンライン)
《参加費》無料
《参加方法》2025年12月27日(土)~2026年1月27日(火)19:00の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。 ※ご案内メール配信予定日:1月26日・27日の2回。
お申し込みについて、詳しくは 紀伊國屋書店ウェブサイトをご覧ください
[小田島恒志(おだしま・こうし)さんプロフィール]
1962年生まれ。早稲田大学英文科卒、ロンドン大学修士。現在、早稲田大学教授、英文学者。『ロックンロール』(ストッパード)、『コペンハーゲン』(フレイン)、『欲望という名の電車』(ウィリアムズ)など数多くの戯曲の翻訳で知られる。他にも『シェイクスピアについて僕らが知りえたすべてのこと』(ブライソン)、『エミリーへの手紙』(ライト)など多くの共訳書がある。共著に『ロレンス文学鑑賞事典』。
小田島恒志さんのプロフィール詳細(光文社古典新訳文庫での訳書一覧)
[駒井稔(こまい・みのる)さんプロフィール]
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。’97年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。2年の準備期間を経て’06年9月に古典新訳文庫を創刊。10年にわたり編集長を務めた。著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』『編集者の読書論』(光文社新書)、『私が本からもらったもの 翻訳者の読書論』(書肆侃侃房)がある。