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書記バートルビー/漂流船

書記バートルビー/漂流船

メルヴィル    
牧野有通  訳   

メルヴィルの代表的中篇2作を収録。

作品

この二作はともに、謎と不可解さに満ちた人物の心の奥底を探っていく物語である。だが、作家メルヴィルが密かに忍び込ませた「真実」はさらに深いところにある。読者は本篇を読んで意外の感に打たれ、解説を読んで文豪の偉大さに目を見開かれるだろう。


物語

ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男バートルビーは、決まった仕事以外の用を言いつけると「そうしない方がいいと思います」と言い、一切を拒絶する。彼の拒絶はさらに酷くなっていき......。不可解な人物の存在を通して社会の闇を抉る、メルヴィルの代表的中篇2作。


ハーマン・メルヴィル    Herman Melville
[ 1819 - 1891 ]    アメリカの小説家。マンハッタンの商家に生まれる。銀行員、小学校教師などを経て、1841年に捕鯨船アクシュネット号に乗り込み、太平洋でも捕鯨に従事する。翌年にマルケサス諸島で船から逃亡し、タイピー渓谷に滞在。その後も捕鯨船や軍艦を乗り継ぎ、1844年に帰国。続く数年間に、船員時代の体験を元に小説『タイピー』『オムー』などを執筆。1851年には『白鯨』を発表し名声を博す。その後も『イズラエル・ポッター』『書記バートルビー』『ベニト・セレーノ』などを書き継ぐも生活に困り、1866年から20年ほどは税関に勤務する。1891年死去。遺稿『ビリー・バッド』は生誕100年を機に研究者によってまとめられ1924年に初めて刊行された。
[訳者] 牧野有通    Makino Arimichi
1943年生まれ。東京大学文学部大学院修了。アメリカ・アイオワ大学修士。元明治大学文学部教授。現在日本メルヴィル学会会長。研究書に『世界を覆う白い幻影―メルヴィルとアメリカ・アイディオロジー』、編著に Melville and the Wall of the Modern Age。訳書に『フォークナー全集』第一巻、第二十五巻、第二十六巻(いずれも共訳)ほか。
ビリー・バッド
ビリー・バッド

メルヴィル

飯野友幸 訳