
| 物語 |
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| 怪奇小説に夢中な十七歳のキャサリンは、舞踏会で知り合ったヘンリー・ティルニーに好意を抱く。親友の兄の強引な妨害に遭いつつも、ティルニー家と親交を深め、ついに邸宅に招待されることに。しかもそこは小説の舞台さながらの古い元 |
| 内容 |
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| オースティンの指南にしたがうなら、私たちは彼女の小説を通じて、人物の外見の奥、そして何より言葉の裏を見抜く力を磨かねばならない。(中略)生きる上で大事なのは自分の眼力を鍛えることだ。オースティン作品はそのように読者に告げる。(「解説」より) |
| 目次 |
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| 解説 唐戸信嘉 |
| 年譜 |
| 訳者あとがき |
| 『ノーサンガー・アビー』おもな登場人物しおり |
| ジェイン・オースティン Jane Austen |
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| [ 1775 - 1817 ] 英国の小説家。ハンプシャー州スティーヴントン村の牧師一家に生まれる。兄弟が多く、ジェインは充分な学校教育は受けられなかったが、家庭教育と読書で教養を身につけた。11歳で習作を書き始め、「人生は奇想天外な設定ではなく自分の身の周りにこそある」と、中産階級の人々の生活を好んで描いた。『高慢と偏見』は20歳で書きあげて17年後の1813年に刊行され、『分別と多感』(1811)とともにたいへんな人気を呼んだ。当時は無名の女性が小説を出版すること自体が難しく、匿名で出版された。病気のため41歳で死去。他の長編に『エマ』『マンスフィールド・パーク』『ノーサンガー・アビー』『説得』がある。 |
| [訳者] 唐戸信嘉 Karato Nobuyoshi |
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1980年生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。白鷗大学准教授。研究分野はイギリス文学。著書に『ゴシックの解剖──暗黒の美学』、共著書に『鳥と人間をめぐる思考』など。訳書に『ドラキュラ』(ブラム・ストーカー)、『オリバー・ツイスト』(ディケンズ)、『ロビンソン・クルーソー』(デフォー)がある。 |