20世紀初頭のアメリカで200万部を超えたヒット作

そばかすの少年

そばかすの少年

ポーター    
鹿田昌美  訳   

伝説のベストセラー 待望の新訳!

作品

アメリカの雄大な自然のなかで育ったポーターは、開発で失われていこうとする原生の森を惜しみ、自然への畏怖と愛情を伝える数々の小説を残した。それは自伝的作品であると同時に、一時代の証言でもあるのだ。


内容

片手を失い、自分の本名すら知らない孤児の少年「そばかす」は、「リンバロストの森」で木材泥棒から森を守る番人として働くことになる。大人でさえ恐怖を抱いた森と沼地。孤独と恐怖、厳しい自然と闘いながら、人の愛情に包まれて「そばかす」は逞しく成長していく......。

ジーン・ストラトン・ポーター   
[ 1863 - 1924 ]    アメリカの小説家、ナチュラリスト。インディアナ州の農場で十二人の兄弟の末っ子として生まれる。幼少のころは豊かな自然のなかで、家族から動物の生態について学び、ファーブルやバローズ、シートンなど自然科学をテーマとする本を読みあさる。1886年、薬剤師だったチャールズと結婚し、リンバロストの沼地があるジュニーヴァに移り住む。ここを拠点に鳥類などの写真を撮り、コラムを雑誌に掲載するようになる。1903年出版したネイチャーブックに続き1904年、最初の小説である本書『そばかすの少年』を刊行。200万部を超える大ベストセラーに。1909年に刊行した姉妹編『リンバロストの乙女』も同様に大ヒットとなる。
[訳者] 鹿田昌美    Shikata Masami
1970年生まれ。国際基督教大学卒。翻訳家。主な訳書に『ゴシップガール』シリーズ(セシリー・V・Z)、『ダークレディと呼ばれて 二重らせん発見とロザリンド・フランクリンの真実』(マドックス)、『豚が飛んだら』(シスマン)、ソウル・サーファー サメに片腕を奪われた13歳』(ハミルトン)、『大統領選挙とバニラウォッカ』(ゴア)。