2021.11.04

【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#73 事実より面白い小説より面白い事実? ビュルガー『ほら吹き男爵の冒険』の魅力 訳者・酒寄進一さんを迎えて

酒寄進一さん

実在したミュンヒハウゼン男爵(1720–1797)の体験談をまとめた書として知られる『ほら吹き男爵の冒険』。戦地へ、海の中へ、月へ……しかし、そのよく知られた日本語タイトルが示すように、その奇想天外な武勇伝は(おそらく)「ほら話」なのです! 荒唐無稽な話と承知しながら、世界中の人々は200年以上の間、男爵の調子のいい語りに耳を傾け、魅了されてきました。テリー・ギリアム監督の映画『バロン』の原作としても知られています。

男爵の物語は、実はさまざまな形で出版されてきたのですが、一番有名なのは、ドイツの作家ビュルガー(1747–1794)がまとめた版です。これには後年ギュスターヴ・ドレ(1832–1883)の迫力ある挿画が付き、その人気は不動のものとなりました。今回、光文社古典新訳文庫で刊行された新訳は、このビュルガー版にドレの挿画全点を収録したものとなっています。

しかし、このビュルガー版が成立するまでの背景にも、小説のように奇妙ないきさつがあります。男爵の物語はどのように伝承され、どのように変化・発展していったのでしょうか。また、ビュルガー版出版当時まだ存命だった本当のミュンヒハウゼン男爵は、どんな思いだったのでしょうか。

今回の読書会では、新訳を手掛けられた翻訳者・酒寄進一さんをお迎えして、この稀にみる奇書の魅力をたっぷりと語っていただきます。

(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)

 

紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会 #73
事実より面白い小説より面白い事実? ビュルガー『ほら吹き男爵の冒険』の魅力 訳者・酒寄進一さんを迎えて
ほら吹き男爵の冒険《日時》2021年11月25日(木)18:30~20:00
《会場》Zoom(オンライン)
《参加費》無料
《参加方法》2021年11月4日(木)10:30~11月25日(木)17:30の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。応募人数が予定を超えた時点で締切とさせていただきますのでご了承くださいませ。 ※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。メール配信日:11月22日・25日の2回
お申し込みについて、詳しくは 紀伊國屋書店ウェブサイトをご覧ください
[酒寄進一(さかより・しんいち)さんプロフィール]
1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学教授。『犯罪』(シーラッハ)で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞。ほかの主な訳書に『刑罰』(シーラッハ)、『深い疵』(ノイハウス)、『ベルリン1919赤い水平』(コルドン)、『ゲルマニア』(ギルバース)、『赤毛のゾラ』(ヘルト)、『春のめざめ』(ヴェデキント)など。
酒寄進一さんのプロフィール詳細(古典新訳文庫での訳書一覧)