
| 作品 |
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| ミュンヒハウゼン男爵は実在した人物で、ロシア帝国に仕官し、対トルコ帝国戦争に従軍した。彼の体験談に尾ひれがついたものに、荒唐無稽な海や地底での冒険譚、古くからの民話や、当時の風刺の要素が加わったものが「ほら吹き男爵の物語群」であり、その代表格が本作である。 |
| 物語 |
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| 世界各地を旅したミュンヒハウゼン男爵は、いかなる奇策で猛獣を退治し、敵軍に打撃を与え、英雄的な活躍をするに至ったのか。そして海中、地底、月世界をも股に掛ける冒険はいかに成し遂げられたのか。奇妙だが真実の体験が、彼自身の口から語られる! 有名なドレの挿画も全点収録。 |
| 目次 | |
|---|---|
| 英語版編者の緒言 | |
| ドイツ語版に寄せて | |
| ほら吹き男爵の冒険 | |
| ミュンヒハウゼン男爵自身の話 | |
| 海洋冒険その一 | |
| 海洋冒険その二 | |
| 海洋冒険その三 | |
| 海洋冒険その四 | |
| 海洋冒険その五 | |
| 海洋冒険その六 | |
| 海洋冒険その七 | |
| 続・男爵の物語 | |
| 海洋冒険その八 | |
| 海洋冒険その九 | |
| 海洋冒険その十──月旅行その二 | |
| 地球の真ん中をつっきる旅ほか摩訶不思議な冒険の数々 | |
| 解説 | 酒寄進一 |
| 年譜 | |
| 訳者あとがき | |
| ゴットフリート・アウグスト・ビュルガー Gottfried August Bürger |
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[
1747 -
1794 ]
ドイツの詩人。理性よりも感情を重視する、いわゆる「シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)」の時代に活躍。1774年に発表したバラード「レノ ーレ」で詩人として名声を得る。文学雑誌の編集人や、ゲッティンゲン大学の講師を務め、ホメロスやシェイクスピアなどの翻訳も手がけた。1786年にはイギリスで刊行されていたラスペ『マンチョーゼン男爵のロシアの奇妙な旅と戦役の話』を翻訳・翻案し、本作『ミュンヒハウゼン男爵のすばらしい旅行記 海と陸、遠征、愉快な冒険の数々』として匿名で出版。没後にビュルガーの手によるものと明かされた。 |
| [訳者] 酒寄進一 Sakayori Shinichi |
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1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学教授。『犯罪』 (シーラッハ) 2012年本屋大賞「翻訳小説部門」 第1位を受賞。訳書に『刑罰』『神』 (シーラッハ)、『友情よここで終われ』 (ノイハウス)、『ベルリン1919 赤い水兵』 (コルドン)、「その昔、N市では』 (カシュニッツ)、『春のめざめ』 (ヴェデキント)、『デーミアン』 (ヘッセ)、『ほら吹き男爵の冒険』 (ビュルガー)、『若きウェルテルの悩み』 (ゲーテ) ほか多数。 |
| 書評 | |
|---|---|
| 2020.07.05 読売新聞 | 文庫新書(評:青木千恵さん) |