恋心暴発! 身悶え不可避の読書体験──。

若きウェルテルの悩み

若きウェルテルの悩み

ゲーテ    
酒寄進一  訳   
ぼくはロッテの心の中にいる。
二番目の位置だ。
当時の若者にウェルテルブームを起こした“初版”からの翻訳!
物語
故郷を離れたウェルテルが出会い恋をしたのは、婚約者のいるロッテ。彼女と同じ時間を共有するなかで愛情とともに深まる絶望。自然への憧憬と社会への怒りのあいだで翻弄されもするウェルテルの繊細な心の行き着く先は……。世界文学史に燦然と輝く文豪ゲーテの出世作。
生きるべきか死ぬべきかを迷い、
ぼくの全存在が打ちふるえる一瞬がある。
未来という暗黒の奈落を
稲光のごとく過去が照らす束の間。
周囲のものがことごとく沈み、
ぼくもろとも世界が崩壊する刹那。
(本書157ページ)
目次
若きウェルテルの悩み
 解説 酒寄進一
 年譜
 訳者あとがき
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ    Johann Wolfgang von Goethe
[ 1749 - 1832 ]   

ドイツの詩人・作家。フランクフルト生まれ。25歳で書いた小説『若きウェルテルの悩み」が大ベストセラーとなり世界的な反響を呼ぶ。27歳でヴァイマール公国の官僚として宮廷に入る。この頃、7歳年上のシュタイン夫人と親しくなり、長い友情・恋愛関係が始まる。文学だけでなく、地質学、鉱物学、植物学など自然科学にも関心をもち研究を重ねる。1786年9月から'88年6月までイタリア旅行。戯曲、詩集、小説などの創作活動にはげみ、晩年は死の直前まで、20代から書きはじめた『ファウスト』の第2部完成に精力を注いだ。1832年ヴァイマールで死去。主な作品に『若きウェルテルの悩み』、『ファウスト』、『西東詩集』、『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』、自伝『詩と真実』がある。

[訳者] 酒寄進一    Sakayori Shinichi
1958年生まれ。ドイツ文学翻訳家。和光大学教授。『犯罪』(シーラッハ)で2012年本屋大賞「翻訳小説部門」第1位を受賞。訳書に『刑罰』『神』(シーラッハ)、『深い疵』(ノイハウス)、『ベルリン1919赤い水兵』(コルドン)、『赤毛のゾラ』(ヘルト)、『春のめざめ』(ヴェデキント)、『デーミアン』(へッセ)ほか多数。
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