2010.06.04

現代日本とドストエフスキー 沼野充義さん・亀山郁夫さん対談

p_100502_02.jpgゴールデン・ウィーク中の5月2日(日)に沼野充義さん(東京大学教授)と亀山郁夫さん(東京外国語大学長)の講演と対談、 <新・世界文学入門> 沼野教授と読む世界の日本、日本の世界 現代日本とドストエフスキー 世界の文学と日本の文化------越境する文学について が、国立博物館平成館大講堂で行われました。 会場は約400名の参加者で満席。ドストエフスキーをめぐる現代日本文学についてのお二人の対談は、時間の限りがなければ、どこまでも展開していきそうでした。 「村上春樹、ドストエフスキーがベストセラーとなる日本の状況」下で生きていく私たちが読むべき本とは何か、たくさんのアドバイスをもらったように思います。 亀山先生は、 「『カラマーゾフの兄弟』の訳を手がけた後、改めて読んだ漱石の『こころ』が以前より格段に面白く、またそれと前後して大江健三郎『水死』を読み、新しい発見があった。」 そして、沼野先生は 「読書とは運動なのだと思う。ある作品を読むとまた別の作品がおもしろく読める。」と。 「読書の運動」という言葉を聞き、書店の本棚(自宅の積んだままの本の山も)もいつもとは違った景色に見えてきました。 下記は今回の対談で言及された作家・作品についてのメモです。 ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。 ■現代日本文学のドストエフスキー的な作家についての考察  埴谷雄高  「死霊」  大江健三郎 「水死」「洪水はわが魂に及び」  村上春樹  「1Q84」  そして、高村薫、島田雅彦、平野啓一郎、中村文則、鹿島田真希 ■また、キリスト教信仰とドストエフスキーの観点から  加賀乙彦  『宣告』『湿原』  辻原 登   『許されざる者』 ■神なき時代、善悪が相対化した時代に生きる  川上未映子『ヘブン』