2022.08.05

【Zoom配信】紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会#82 友情、成長、冒険……激動の時代を生きる少年を描いたキプリング『キム』の魅力 訳者・木村政則さんを迎えて


木村政則さん

数々の詩や『ジャングル・ブック』『プークが丘の妖精パック』などの小説で英国の国民的作家となり、ノーベル文学賞も受賞したラドヤード・キプリング(1865-1936)。しかし現代では、植民地支配を正当化した帝国主義者とみなされることもあり、文学者としては毀誉褒貶が相半ばしています。

とはいえ、その代表作の一つである『キム』がいまこそ読まれるべき相当な傑作であることは間違いないでしょう。舞台は、キプリング自身が生まれ育った英領インド。一人の少年の成長物語あるいはロードノベルとして読めますが、多彩な国籍、宗教、文化、年齢の人々と交流したり衝突したりするさまはまさに多様性と寛容/不寛容という現代的テーマそのもの。そして、版図拡大を目指すロシアと西側諸国とのせめぎあいは、100年以上の時を経てもいまだに解決しない問題であることはご承知のとおりです。

キプリングはどのようにしてこの緻密な物語を構想し、何を語ろうとしていたのでしょうか。今回の読書会では、『キム』を新訳された英文学者の木村政則さんをお迎えし、『キム』の魅力とキプリング文学についてたっぷり語って頂きます。


(聞き手:光文社古典新訳文庫・創刊編集長 駒井稔)

 

紀伊國屋書店Kinoppy&光文社古典新訳文庫読書会 #82
友情、成長、冒険……激動の時代を生きる少年を描いたキプリング『キム』の魅力 訳者・木村政則さんを迎えて
『キム』キプリング/木村政則訳《日時》2022年8月26日(金)18:30~20:00
《会場》Zoom(オンライン)
《参加費》無料
《参加方法》2022年8月5日(金)~8月26日(金)18:30の間、紀伊國屋書店ウェブストアにて、参加お申し込みを承ります。 ※ご案内メールを当日までにメールでご連絡します。メール配信日:8月22日・26日の2回
お申し込みについて、詳しくは 紀伊國屋書店ウェブサイトをご覧ください
[木村政則(きむら・まさのり)さんプロフィール]
1968年生まれ。英米文学翻訳家。専門は20世紀イギリス小説。著書に『20世紀末イギリス小説――アポカリプスに向かって』。訳書に『チャタレー夫人の恋人』(D・H・ロレンス)、『マウントドレイゴ卿/パーティの前に』(モーム)、『あなたの自伝、お書きします』『ブロディ先生の青春』『寝ても覚めても夢』『バン、バン! はい死んだ』(以上、ミュリエル・スパーク)などがある。
木村政則さんのプロフィール詳細(光文社古典新訳文庫での訳書一覧)
[駒井稔(こまい・みのる)さんプロフィール]
1956年横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒。’79年光文社入社。広告部勤務を経て、’81 年「週刊宝石」創刊に参加。ニュースから連載物まで、さまざまなジャンルの記事を担当する。’97 年に翻訳編集部に異動。2004 年に編集長。2 年の準備期間を経て’06 年9 月に古典新訳文庫を創刊。10 年にわたり編集長を務めた。著書に『いま、息をしている言葉で。――「光文社古典新訳文庫」誕生秘話』(而立書房)、『文学こそ最高の教養である』(光文社新書)、『私が本からもらったもの 翻訳者の読書論』(書肆侃侃房)がある。