無垢と残酷さの詩的結晶

恐るべき子供たち

恐るべき子供たち

コクトー    
中条省平  訳    中条志穂  訳   

〈子供の世界〉が壊れるとき 愛し合う姉弟は破滅へと疾走した
コクトー自身によるイラスト62点!


作品

儚く、脆く、それゆえに美しい子供たちの世界。 悲劇的結末へ向かうしかない姉弟の運命。
そのスピード感、昂揚感はそのままに、著者の死生観を見事に描き出した新訳!


物語

14歳のポールは、憧れの生徒ダルジュロスの投げた雪玉で負傷し、友人のジェラールに部屋まで送られる。そこはポールと姉エリザベートの「ふたりだけの部屋」だった。そしてダルジュロスにそっくりの少女、アガートの登場。愛するがゆえに傷つけ合う4人の交友が始まった。

ジャン・コクトー    Jean Cocteau
[ 1889 - 1963 ]   

フランスの詩人・小説家・劇作家・映画作家。パリ近郊の富裕な家に生まれ、早くから社交界に出入りし、文人や芸術家と親交を結ぶ。特にラディゲとの交友はコクトーの芸術活動を刺激し、またその死は阿片中毒に陥るほどの多大な影響を与えた。生涯にわたってジャンルの枠を超えた活動を繰り広げながら、その根源は常に「詩」にあった。

[訳者] 中条省平    Chujo Shohei
1954年生まれ。学習院大学教授。仏文学 研究のほか、映画・文学・マンガ・ジャズ 評論など多方面で活動。主著に『カミュ伝』『恋愛書簡術』『反=近代文学史』『フランス映画史の誘惑』。訳書に『マダム・エドワルダ/目玉の話』(バタイユ)、『恐るべき子供たち』(コクトー、共訳)、『肉体の悪魔』 (ラディア)、『花のノートルダム』(ジュネ)、『消しゴム』(ロブ=グリエ)、『狭き門』(ジッド、共訳)、『にんじん』(ルナール)、『すべては消えゆく』(マンディアルグ)ほか多数。
[訳者] 中条志穂    Chujo Shiho
1970年生まれ。翻訳家。訳書に『ロベルト・スッコ』(フロマン)、『フェリーニ オン フェリーニ』(コンスタンティーニ)、『アレクサンドリア』(ロンドー、以上共訳)など。
アガタ/声
アガタ/声

デュラス
コクトー

渡辺守章 訳

ペスト
ペスト

アルベール・カミュ

中条省平 訳

にんじん
にんじん

ルナール

中条省平 訳

狭き門
狭き門

ジッド

中条省平 訳
中条志穂 訳

消しゴム
消しゴム

ロブ=グリエ

中条省平 訳

花のノートルダム
花のノートルダム

ジュネ

中条省平 訳

肉体の悪魔
肉体の悪魔

ラディゲ

中条省平 訳

マダム・エドワルダ/目玉の話
マダム・エドワルダ/目玉の話

バタイユ

中条省平 訳