
| 作品 |
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| 「ここに描かれた人間模様は現代でも見出せるものだ。 人々の気持ち、そして作品のなかでの時間の経過の仕方がおもしろい。時間はどんどん過ぎていくけれど、気持ちはそんなにすぐ変化しない。そのことにほっとしたり、切なくなったりする」 (訳者) |
| 物語 |
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| 将来結婚するものと考えていた幼なじみとの初恋とその後日を回想する「みずうみ」。継母と前妻の娘との心の揺れを描く「三色すみれ」。旅芸人一座との出会いと別れ、そして大人になって思いがけず再会する「人形使いのポーレ」。若き日の甘く切ない経験を繊細な心理描写で綴った傑作3篇。 |
| 目次 | |
|---|---|
| みずうみ | |
| 三色すみれ | |
| 人形使いのポーレ | |
| 解説 | 松永美穂 |
| 年譜 | |
| 訳者あとがき | |
| ハンス・テーオドール・ウォルゼン・シュトルム Hans Theodor Woldsen Storm |
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[
1817 -
1888 ]
ドイツの作家。北ドイツ、フーズムの名家に生まれる。リューベックのギムナジウムに通い、キール大学、ベルリン大学で法律を学ぶ。26歳でフーズムに戻り、初めは父の法律事務所で働くが、やがて自らの弁護士事務所を開設。この年、のちに妻となる従妹のコンスタンツェ・エスマルヒと出会う。その後、ポツダム、ハイリゲンシュタットで判事として働くかたわら、積極的に執筆活動を行う。47歳のときに故郷に戻り知事となるが、普墺戦争の結果、ふたたび判事となる。70歳の4月、最後の傑作「白馬の騎手」が出版されるも7月死去。 |
| [訳者] 松永美穂 Matsunaga Miho |
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| 東京大学大学院人文社会研究科博士課程満期単位取得。早稲田大学教授。訳書に『車輪の下で』(ヘッセ)、『朗読者』『逃げてゆく愛』(シュリンク)、『マルカの長い旅』(プレスラー)、『リスとお月さま』(メッシェンモーザー)、『マグノリアの眠り』(バロンスキー)などがある。 |
| 書評 | |
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| 2020.05.30 毎日新聞 今週の本棚(評者:荒川洋治さん) | 19世紀ドイツの作家シュトルム |
| 2020.12.12 毎日新聞 | 今週の本棚 2020年「この3冊」(選者:荒川洋治さん) |