推理×幻想、9つの迷宮

死と方位磁石 ボルヘス自選短編集

死と方位磁石 ボルヘス自選短編集

ホルヘ・ルイス・ボルヘス    
寺尾隆吉  訳   
20世紀文学の巨匠
ボルヘスが選んだボルヘス
作品
第一次大戦下の欧州を舞台に、真偽不明の書誌情報から暗殺事件の謎を探る「小道の分岐する庭」、巧みなアイロニーを織り交ぜつつ人間の運命をめぐる思索に昇華させた復讐劇 「エマ・ツンツ」など、暴力性の色濃い推理小説と形而上学的な幻想世界が融合した、 多彩な魅力溢れる9編。
目次
序文
バラ色の街角の男
エマ・ツンツ
待機
記憶狂フネス
剣の形
裏切り者と英雄のテーマ
小道の分岐する庭
秘密の奇跡
死と方位磁石
 解説 寺尾隆吉
 年譜
 訳者あとがき
ホルヘ・ルイス・ボルヘス    Jorge Luis Borges
[ 1899 - 1986 ]    1923年に初の詩集『ブエノスアイレスの熱狂』を出版。38年、事故に遭い、一時生死の境をさまよう。44年、短編作家としての成熟を示す『伝奇集』を刊行。同書は51年、仏語訳され高い評価を受ける。60年、自ら最も評価したとされる短編集・詩集『創造者』を発表。翌61年にはフォルメントール国際文学賞をサミュエル・ベケットとともに受賞し、世界的名声を得る。その幻想的で緻密な作品世界は、のちの世代の知的フィションに多大な影響を与えた。ほかの著作に『エル・アレフ』『幻獣辞典』(マルガリータ・ゲレーロとの共作)『プロディーの報告書』『砂の本』などがある。79年と84年の2度、来日している。
[訳者] 寺尾隆吉    Terao Ryukichi

1971年生まれ。早稲田大学社会科学総合学術院教授。ラテンアメリカ文学研究者、翻訳家。著書に『ラテンアメリカ文学入門』『魔術的リアリズム」『ラテンアメリカ文学の出版文化史』(編著)、、訳書に『対岸』『八面体』『奪われた家/天国の扉動物寓話集』(コルタサル)、『水を得た魚』『嘘から出たまこと』『街と犬たち』(バルガス・ジョサ)、『ガラスの国境』(フェンテス)、『復讐の女/招かれた女たち』(オカンポ)ほか多数。