分厚い本から一部分だけを抜き出すことには、文脈を無視するという危険が伴います。しかし、街で耳にした曲の一節、ふと車窓に見えた横顔、大切な記憶の断片のように、そこから感情が弾み、考えが膨らむこともあります。古典とのそんな小さな出会いも、わたしたちは大切にしたいと思っています。自分の一日と照らし合わせて、心の赴くままに、書き込んでみてください。
七月ごろ、風が強く吹いて雨音もざあざあと騒がしい日は、だいたいとても涼しく、扇を使うのも忘れるくらいで、ちょっと汗の香を残した綿入りの衣をすっぽりと着て、昼寝するのが心底幸せ。
――清少納言『枕草子』佐々木和歌子訳
違う時代、違う地域の作品同士も、同じ「いま、息をしている言葉で」並べてみると、700年以上も前の後深草院二条と、19世紀のシャーロット・ブロンテが女性の生き方について意気投合したり、古代ギリシャのアリストテレスと、ロシアのトルストイが友情について議論していたりするのに気づきます。いまのあなたの悩みや不満に、ソクラテスやドストエフスキーは、どんな言葉をかけているでしょうか。
創刊以来、光文社古典新訳文庫のカバーの絵を描き続けてくださっている望月通陽さん。毎日の日づけの数字が歩いたり踊ったりしているような、楽しい手帳ができました。

毎日の言葉に触発されたら、巻末の目録から関連する作品をすぐに探せます。成立年表では、ある作品の前後に生まれていた作品、、あるいは同時代の違う国の作品を探すこともできます。
光文社古典新訳文庫とほぼ同じ、持ち歩きしやすく、書棚にも収めやすいサイズです(150mm×105mm)。開きやすくて丈夫な「コデックス装」で、毎日使いにもやさしい「角丸」を採用しています。もちろん、スピン(しおり紐)も標準装備!