著者年譜

ウォルト・ホイットマン Walt Whitman

『おれにはアメリカの歌声が聴こえる──草の葉(抄)』

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出来事
1819年 五月三一日、ニューヨーク州ロングアイランドのウェスト・ヒルズという村に八人兄弟の二番目として生まれる。大工兼農夫の父親ウォルター・ホイットマンはイギリス系、母親のルイサ・ヴァン・ヴェルサー・ホイットマンはオランダ系の血をそれぞれ引く。
1822年 3歳 家族とともに同じニューヨーク州のブルックリンに移り住む。
1830年 11歳 家計を助けるため、小学校を中退し、法律事務所に雑用係として勤める。ウォルター・スコットや『アラビアンナイト』など異国風の物語に耽溺。
1832年 13歳 家族はロングアイランドに戻るものの、ウォルトはブルックリンに残り、「ロング・アイランド・スター」紙の植字工となり、ジャーナリストとしての第一歩を踏み出す。
1836年 17歳 ニューヨークの印刷業界地区が大火事にみまわれたことで、ウォルトはロングアイランドの実家に戻り、巡回学校教師となる。
1838年 19歳 教師業のあいまにもジャーナリストとして働き、週刊新聞「ロング・アイランダー」を創刊、編集者・植字工・印刷工・配達人を一手にこなす。
1841年 22歳 マンハッタンに移り住み、さまざまな新聞社で記者として働きはじめるかたわら、小説、そして定型の詩も書きはじめる。
1842年 23歳 禁酒奨励小説『フランクリン・エヴァンス』を発表、二万部以上を売る。
1846年 27歳 民主党機関紙「ブルックリン・デイリー・イーグル」の編集長となり、西部への奴隷制拡張反対の記事などに健筆をふるう。
1848年 29歳 健筆をふるいすぎて新聞社をクビになるが、数週間後にはニューオーリンズの新聞社に雇われ、14歳年下の弟ジェフとともに三ヶ月をそこで過ごす。
1854年 35歳 父親の死。
1855年 36歳 書きためた詩をまとめ、ブルックリンの印刷所で詩集『草の葉』初版をみずからの手で印刷・出版する。哲学者のラルフ・ウォルドー・エマソンにも詩集を送り、絶賛される。
1856年 37歳 『草の葉』第二版。
1860年 41歳 『草の葉』第三版。
1862年 43歳 前年に勃発した南北戦争で弟ジョージが負傷したことを知り、首都ワシントンにおもむく。戦争の悲惨にふれ、そのまま内務省に勤めるかたわら、多くの病院をおとずれ、ヴォランティアの看護人としても働く。
1865年 46歳 ワシントン滞在中のこの年、リンカーン大統領暗殺という事件が起き、大きなショックを受ける。内務省を解雇される。
1867年 48歳 『草の葉』第四版。
1868年 49歳 『草の葉』からの選集がロンドンでも出版される。
1871年 52歳 『草の葉』第五版。南北戦争後のアメリカの状況を憂えた評論『民主主義展望』を出版。
1873年 54歳 脳卒中にみまわれる。ニュージャージー州カムデンへ移住。
1881年 62歳 『草の葉』第六版。
1882年 63歳 カムデンのミクル通りに家を購入。『自選日記』出版。
1888年 69歳 二度目の脳卒中。
1892年 72歳 『草の葉』死の床版。三月二六日、自宅にて息をひきとり、カムデンのハーリー墓地に葬られる。