2021.06.16

これから出る本(7月・8月)

《2021年7月刊》
『フロイト、性と愛について語る』(フロイト/中山元訳)

対象選択という観点からの男性心理について、またエディプス・コンプレックスから読み解く幼児期の性愛と同性愛のメカニズムについて、さらには西洋の文化のあり方と性愛の関係までをテーマに、「性と愛について」の考察を進めたフロイト論文集。

《2021年8月刊》
『今昔物語集』(作者未詳/大岡玲訳)

平安時代末期に編纂された日本最大の仏教説話集。道徳的で無害な世界ではなく、人間くさい、この世のありとあらゆる「業」にまつわる説話は、芥川龍之介が「美しい ま々々しさ」に満ちている、と評すなど日本の近代文学に大きな影響を与えた。


《続刊》
『ペスト』(カミュ/中条省平訳)

オラン市で突如発生した死の伝染病ペスト。市外との往来が禁じられ、人々の戸惑いが恐慌に変わる一方、リュー医師ら果敢な市民たちは、病人の搬送や隔離など事態の対応に死力を尽くすが......。人間を襲う不条理を驚くべき洞察力で描く小説。