2022.12.13

これから出る本(2023年1月・2月)

《2023年1月刊》
『同調者』(モラヴィア/関口英子訳)

マルチェッロが殺人を犯したのは十三歳のとき。以来、正常であろうと努め、果てはファシズム政権下の政治警察の一員に。人並みな結婚を目前にある暗殺計画に関わるが、そこで思わぬ感情の昂ぶりを感じ……。著者円熟期の代表作。

『未成年3』(ドストエフスキー/亀山郁夫訳)

物語は一気に加速する。〈ぼく〉は臨終の床にある戸籍上の親マカールと出会い、その数奇な放浪譚と信仰心から清冽な印象を受けて「復活」に向かう。謎の手紙をめぐる陰謀、実父ヴェルシーロフとの熱く長い会話、そしてついに驚愕の事件が……。


《2023年2月刊》
『アンクル・トムの小屋』(上・下)(ハリエット・ビーチャー・ストウ/土屋京子訳)

シェルビー家に所有され比較的平穏に暮らしていた奴隷たち。しかし主人の経済的困窮のために売られていき……。白人の都合に人生を翻弄される奴隷たちの悲劇を通して、アメリカ合衆国の黒人差別と奴隷制度の非人道性を告発した歴史的書物。