チヌア・アチェベ Chinua Achebe

ナイジェリア出身のイボ人作家。1930年、当時まだイギリス植民地であったナイジェリアに生まれ、熱心なキリスト教徒の両親に厳しく教育される一方、日常的には現地の文化や宗教儀礼に慣れ親しんだ。現地の、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ・イバダン(現イバダン大学)で英語やラテン語、歴史を学び、大学卒業後はナイジェリア放送協会に勤務。1958年『崩れゆく絆』がロンドンで出版されると、アフリカ諸国独立の機運のなか世界中で賞賛される。その後も『もう安らぎはえられない』『神の矢』などの長編、短編集などを立て続けに発表、「アフリカ文学の父」と称されるようになる。また、ナイジェリア東部州の独立をめぐる内戦(ビアフラ戦争)ではビアフラの大使を務める。1972年に渡米し、多くの大学で教鞭を執る。1977年にはコンラッド『闇の奥』でのアフリカの描き方を批判して注目された。2013年3月死去。

チヌア・アチェベ