論争の的となる女子教育論を批判的に読む

エミール 3

エミール 3

ルソー    
斉藤悦則  訳   
エミールの結婚相手はどんな女性であるべきか?
作品
エミールが見初めたソフィーとはどんな女性なのか?女子教育、恋愛、結婚にたいするルソーの考えが語られる。そして結婚前にエミールに課されたヨーロッパ各国への一人旅の意義とは?『社会契約論』とも密接に通じる最終巻。解説は「Q&Aで読む『エミール』」 (淵田仁氏)。
内容
「エミールは男であり、ソフィーは女である。これがかれらの誇れることのすべてだ。しかし、われわれのあいだで男女の混同がそうとう進んでいる現代、かれらのように性別がはっきりした者はかなり突出した存在となるのである」。読み継がれてきた古典を、いまこそ、あらためて批判的に読む。
目次
凡例
訳者のおことわり
第五編
目次
 解説 淵田仁
 年譜
 訳者あとがき
ジャン=ジャック・ルソー    Jean-Jacques Rousseau
[ 1712 - 1778 ]    フランスの思想家。スイスのジュネーヴで時計職人の息子として生まれる。16歳でカトリックに改宗。家庭教師等をしながら各地を放浪し、大使秘書を経て、37歳で応募したアカデミーの懸賞論文『学問芸術論』が栄冠を獲得。意欲的な著作活動を始める。本書『人間不平等起源論』と『社会契約論』で人民に主権があると主張し、その思想はのちのフランス革命を導くこととなった。主著に『新エロイーズ』『エミール』『告白』など。
[訳者] 斉藤悦則    Saito Yoshinori
1947年生まれ。元鹿児島県立短期大学教員。共編著に『ブルデュー社会学への挑戦』。訳書に『自由論』 (ミル)、『カンディード』『寛容論』『哲学書簡』(共にヴォルテール)、『人口論』(マルサス)、『貧困の哲学』 (プルードン)、『プルードンの社会学』 (アンサール)。共訳書に『出る杭は打たれる』 (レノレ)、『構成的権力』 (ネグリ)、『システムの解体』(シャバンス)、『逆転の思考』 (コリア)など。