『ツァラトゥストラ(下)』(ニーチェ/丘沢静也 訳) - 光文社古典新訳文庫


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ツァラトゥストラ(下)

ツァラトゥストラ(下)

  • ニーチェ/丘沢静也 訳
  • 定価(本体920円+税)
  • ISBN:752225
  • 発売日:2011.1.12
  • 電子書籍あり

ラディカルな読みによるまったく新しいニーチェの誕生

作品

「これが、生きるってことだったのか? じゃ、もう一度!」。大胆で繊細。深く屈折しているがシンプル。ニーチェの代理人、ツァラトゥストラが、言葉を蒔きながら、旅をする。「ツァラトゥストラはこう言って、洞穴をあとにした。暗い山から出てきた朝日のように、光と熱と力がみなぎっていた」


内容

『ツァラトゥストラ』が愛されてきたのは、人生論としてではないだろうか。神がいない世界で、人間はどうやって生きていくか。『ツァラトゥストラ』は、これからも、たぶんずっと、いろんなヒントをあたえてくれる「人生の応援歌」なのだ。(訳者)


訳者あとがきより

『ツァラトゥストラ』は、キリスト教の道徳を激しく批判する。聖書のパロディのような本だから、からだについて魅力的なフレーズが山のようにある。ドイツ語のGeistには「精神」のほかに「幽霊」という意味もあり、ここではニーチェが駄洒落によって「精神」を笑っているのだろう。『ツァラトゥストラ』は、くそまじめな論文ではない。≪論文なんて、私は書かない≫というニーチェは、遊んでいるのだ。......

本や机にばかりしがみついていると、精神や魂のほうが、身体や肉体より偉いと勘違いするのかもしれない。これまでの『ツァラトゥストラ』の邦訳には、どうも「精神の聖書」のにおいがする。ツァラトゥストラは空気に敏感だ。高い山の、きれいな空気が好きだ。精神を否定するつもりはないけれど、「精神の聖書」の向こうを張って、『ツァラトゥストラ』を、「からだの聖書」と読むこともできるのではないか。


下巻目次
  • 第3部
  • さすらい人
  • まぼろしと謎について
  • 望まない至福について
  • 日の出前
  • 人間を小さくする徳について
  • オリーブ山で
  • 通りすぎることについて
  • 背信者について
  • 帰郷
  • 3つの悪について
  • 重さの霊について
  • 新しい石板と古い石板について
  • 回復しかかっている者
  • 大きなあこがれについて
  • もうひとつのダンスの歌
  • 7つの封印(または、イエスの歌とアーメンの歌)
  • 第4部
  • 蜂蜜の捧げ物
  • 悲鳴
  • 王様たちとの会話
  • ヒル
  • 魔術師
  • 引退
  • もっとも醜い人間
  • 自分から乞食になった男
  • 正午に
  • 挨拶
  • 最後の晩餐
  • 高級な人間について
  • 憂鬱の歌
  • 学問について
  • 砂漠の娘たちのところで
  • 目覚め
  • ロバの祭り
  • 夢遊病者の歌
  • しるし
フリードリヒ・ニーチェ
[1844−1900] ドイツの思想家。プロイセン生まれ。プロテスタントの牧師の家系。ボン大学神学部に入学するが、古典文献学に転向。24歳の若さでバーゼル大学の教授になるが、処女作『悲劇の誕生』が学界で反発され、事実上、アカデミズムから追放される。近代市民社会、キリスト教道徳、西洋形而上学などをラディカルに批判して、20世紀以降の文学・思想・哲学に大きな影響をあたえてきた。晩年は精神錯乱に陥って、死去。『ツァラトゥストラ』『善悪の彼岸』『道徳の系譜学』『反時代的考察』『人間的な、あまりに人間的な』『この人を見よ』などの著書のほかに、大量の遺稿がある。
[訳者]丘沢静也
1947年生まれ。ドイツ文学者。首都大学東京名誉教授。著書に『マンネリズムのすすめ』『からだの教養』『コンテキスト感覚』など。訳書に『変身/掟の前で 他2編』『訴訟』(カフカ)、『飛ぶ教室』(ケストナー)、『寄宿生テルレスの混乱』(ムージル)、『数の悪魔』(エンツェンスベルガー)、『鏡のなかの鏡』(エンデ)、『反哲学的断章』(ヴィトゲンシュタイン)など。
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