ホーム > Booksリスト > 幻想の未来/文化への不満 フロイト文明論集1
宗教とは何か?ヨーロッパ・キリスト教社会への絶望的な批判の書
作品現代のヨーロッパ社会のあり方と、キリスト教という宗教の本質についての洞察を示した本書から、晩年のフロイトのもつ苦い味と、人間にたいする透徹したまなざしが実感できる。
内容
抑圧に抵抗しようとする人間の、自己破壊的な傾向に注目しながら、宗教のはたす役割を考察し、理性の力で宗教という神経症を治療すべきだと説く表題2論文と、一神教誕生の経緯を考察する「モーセと一神教(抄)」。後期を代表するアクチュアルな3つの論文を収録。
収録作品
- 幻想の未来
- 文化への不満
- 人間モーセと一神教(抄)
ジークムント・フロイト
[1856−1939] 東欧のモラビアにユダヤ商人の長男として生まれる。幼くしてウィーンに移住。開業医として神経症の治療から始め、人間の心にある無意識や幼児の性欲などを発見、精神分析の理論を構築した。1938年、ナチスの迫害を逃れ、ロンドンに亡命。'39年、癌のため死去。主著に『夢判断』『精神分析入門』『自我とエス』など。
[訳者]中山 元
1949年生まれ。哲学者、翻訳家。主著に『思考のトポス』『フーコー入門』『はじめて読むフーコー』『思考の用語辞典』『賢者と羊飼い』『フーコー 生権力と統治性』『フーコー 思考の考古学』ほか。訳書に『自我論集』『エロス論集』『幻想の未来/文化への不満』『人はなぜ戦争をするのか』(以上、フロイト)、『パピエ・マシン(上・下)』(デリダ)、『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』『純粋理性批判1』(カント)、『人間不平等起源論』『社会契約論/ジュネーヴ草稿』(共にルソー)、『職業としての政治 職業としての学問』『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(共にウェーバー)、『善悪の彼岸』『道徳の系譜学』(共にニーチェ)ほか多数。-
《関連刊行本》
- 『道徳形而上学の基礎づけ』(カント/中山 元 訳)
- 『道徳の系譜学』(ニーチェ/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判7』(カント/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判6』(カント/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判5』(カント/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判4』(カント/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判3』(カント/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判2』(カント/中山 元 訳)
- 『純粋理性批判1』(カント/中山 元 訳)
- 『社会契約論/ジュネーヴ草稿』(ルソー/中山 元 訳)
- 『永遠平和のために/啓蒙とは何か』(カント/中山 元 訳)
- 『幻想の未来/文化への不満 フロイト文明論集1』(フロイト/中山 元 訳)
- 『実践理性批判2』(カント/中山 元 訳)
- 『存在と時間4』(ハイデガー/中山 元 訳)
- 『存在と時間3』(ハイデガー/中山 元 訳)
- 『存在と時間2』(ハイデガー/中山 元 訳)
- 『存在と時間1』(ハイデガー/中山 元 訳)
- 『善悪の彼岸』(ニーチェ/中山 元 訳)
- 『人間不平等起源論』(ルソー/中山 元 訳)
- 『人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス/フロイト文明論集2』(フロイト/中山 元 訳)
- 『ユダヤ人問題に寄せて/ヘーゲル法哲学批判序説』(マルクス/中山 元 訳)
- 『ドストエフスキーと父親殺し/不気味なもの』(フロイト/中山 元 訳)