
| 作品 |
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| 本書の目的は、わたしたちの社会で現に生きているアフリカ人種に対する共感や思いやりを呼びさますこと、そして、アフリカ人種のために善を為そうとする良き友人たちの努力をことごとく踏みにじる残酷で不正きわまりない奴隷制度のもとでアフリカ人種が被ってきた不当な扱いや悲しみを読者の眼前に示すこと、である。(「はじめに」より) |
| 物語 |
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| 正直で有能、分別と信仰心を持つ奴隷頭のトムは、ケンタッキーのシェルビー農園で何不自由なく暮らしていたが、主人の借金返済のために、奴隷商人に売却されることに。トムが家族との別離を甘受する一方、幼子を売られることになった女奴隷イライザは、自由の地カナダへの逃亡を図る。 |
| 目次 |
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| アンクル・トムの小屋 蔑まれた人々の暮らし(上) |
| はじめに |
| 第1章 人道を謳う奴隷商人 |
| 第2章 母親 |
| 第3章 夫として、父として |
| 第4章 アンクル・トムの小屋のタベ |
| 第5章 売られた奴隷の心情 |
| 第6章 逃亡発覚 |
| 第7章 母の苦闘 |
| 第8章 イライザの逃亡 |
| 第9章 上院議員もやはり人の子 |
| 第10章 売られていくアンクル・トム |
| 第11章 動産、よからぬ考えを抱く |
| 第12章 合法的取引の実態 |
| 第13章 クエーカー入植地 |
| 第14章 エヴァンジェリン |
| 第15章 トムの新しい主人のことなど |
| 第16章 新しい奥様の言い分 |
| 第17章 自由黒人の防戦 |
| 第18章 オフィーリア嬢の経験と見解 |
| ハリエット・ビーチャー・ストウ Harriet Beecher Stowe |
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[
1811 -
1896 ]
コネチカット州リッチフィールドで、神学者の父と、教養人の母の間に生まれる。1851年に週刊新聞に小説「アンクル・トムの小屋」を連載開始。翌年に二巻本として刊行されると、1年で30万部という当時としては異例のベストセラーとなる。本書によって奴隷制度撤廃の機運が高まると、1861年に南北戦争が勃発し、1862年にはリンカーン大統領による奴隷解放宣言が現実のものとなった。 |
| [訳者] 土屋京子 Tuchiya Kyoko |
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| 1956年生まれ。東京大学教養学部卒。翻訳家。訳書に『ナルニア国物語』全7巻(C・S・ルイス)、『あしながおじさん』(ウェブスター)、『トム・ソーヤーの冒険』『ハックルベリー・フィンの冒険』(トウェイン)、『小公子』『小公女』『秘密の花園』(バーネット)、『仔鹿物語』(ローリングズ)、『部屋』(ドナヒュー)、『ワイルド・スワン』(ユン・チアン)、『EQ〜こころの知能指数』(ゴールマン)ほか多数。 |