世界はわたしの表象である。

意志と表象としての世界1

意志と表象としての世界1

ショーペンハウアー    
中山 元  訳   
変革の哲学者の主著、 待望の新訳! 全4巻
カント、ヘーゲルを超えてニーチェへ……
物語
「世界はわたしの表象である」。理性の限界を超えて、根源的な生の衝動や欲望(=意志)をもつ身体を機軸にした、意志こそが世界の本質だと考えたショーペンハウアーの主著。第1巻には、世界を表象として考察する原書第一巻と、意志として考察する第二巻を収録。
内容
「わたしたちが生き、存在しているこの世界は、そのすべての本質からみてあくまでも意志であり、それと同時にどこまでも表象であるということである。」(第二九節)。カント哲学を受け継ぎながら、カントにはみられなかった新鮮な着想を繰り広げたショーペンハウアー。早熟の天才が生涯をかけて彫琢した思想は、いまも私たちを魅了してやまない。
今後の刊行予定
第2巻 2027年1月
第3巻 2027年5月
第4巻 2027年9月
目次
第一巻 表象としての世界の第一考察 根拠律に従属した表象、経験と科学の対象
第一節 表象としての世界
第二節 主観と客観の関係
第三節 表象と根拠律
第四節 空間と時間の意味
第五節 実在論と観念論の批判
第六節 人間の知性と理性の役割
第七節 伝統的な哲学の誤謬
第八節 知性と理性の能力
第九節 概念について
第一〇節 知識と真理について
第一一節 感情の概念の特徴
第一二節 直観的な認識と抽象的な認識
第一三節 笑いについて
第一四節 科学という学問の特徴
第一五節 数学という学問について
第一六節 理論理性と実践理性
第二巻 意志としての世界の第一考察 意志の客観化
第一七節 根拠律の限界
第一八節 意志と表象の関係
第一九節 人間の身体と外界
第二〇節 意志と身体の関係
第二一節 意志こそが物自体である
第二二節 意志の概念と物自体の概念
第二三節 自然界のすべてを支配する意志について
第二四節 自然科学における意志の理論
第二五節 意志の客観化とイデアについて
第二六節 自然の力とイデアについて
第二七節 自然における意志の客観化の諸段階
第二八節 自然の二種類の合目的性
第二九節 結論に代えて
第一版の序文
第二版の序文
第三版の序文
 解 説 中山 元
 訳者あとがき
アルトゥール・ショーペンハウアー    Arthur Schopenhauer
[ 1788 - 1860 ]    ダンツィヒ生まれのドイツの哲学者。「生の哲学」の祖。ゲッティンゲン大学で自然科学・歴史・哲学を学び、プラトンとカント、インド哲学を研究する。イェーナ大学で論文「充足理由律の四根について」によりドクトルの学位取得後、1820年、ベルリン大学講師となったが、当時、全ドイツを席巻し、人気絶頂だったヘーゲル正教授の哲学講義に圧倒されたため辞任し、在野の学者となる。主著は本書『意志と表象としての世界』。晩年に刊行したエッセイ『余録と補遺』(1851)がベストセラーになると、彼の思想全体も一躍注目を集め、名声を博した。フランクフルトにて没。ニーチェやヴァーグナーなど、後世の哲学者・文学者・芸術家に大きな影響をあたえた。
[訳者] 中山 元    Nakayama Gen
1949年生まれ。哲学者、翻訳家。著書に『思考のトポス』『賢者と羊飼い』『フーコー 生権力と統治性』ほか。訳書に『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』(以上、カント)、『人間不平等起源論』『社会契約論/ジュネーヴ草稿』(ともにルソー)、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(ウェーバー)、『善悪の彼岸』『道徳の系譜学』(ともにニーチェ)、『存在と時間』(ハイデガー)ほか多数。